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魔法少女になれたなら  作者: M・A・J・O
第一章 少女たちの願い(前編)

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第22話 突然の奇襲

「ここが、真菜ちゃんの家……」

「なんて言うか……結構インパクトありますねぇ……」


 空を飛んで辿り着いた先は、山奥にひっそりと佇む木造の一軒家だった。

 所々朽ちていて薄汚れたそれは、ただならぬ雰囲気を醸し出している。


「じゃあ……いくよ!」


 勇気を振り絞って一歩踏み出し、薄汚れたドアをノックした。

 なるべく小さく、ノックでドアが壊れないように。


 ――しかしなんの反応もない。仕方なく透視魔法をかけ、中を覗く。

 中は外観とは異なり、綺麗に掃除された跡が視える。

 暖炉に火が灯っていることから中に誰か居るのだろうとは思うが、人の気配がしない。


 ――おかしい。何かがおかしい。


 魔法の扱い方についてガーネットに教えてもらう前に、真菜が「家この辺なんだ〜」と言っていたことを思い出し、真菜の家を特定した。

 ――は良いものの、山奥に家があって結衣と同じ通学路で出会うはずがないのだ。

 真菜の家がある程度分かった翌日に、確かに真菜と一緒に歩いていた。


 ど、どういうこと――!?


「私の家……こことは学校を軸にすると真逆の場所にあるのに――なんで……?」

「……あーあ、気付かれ、ちゃった……か」


 突如背後から響いた声にバッと振り返り、咄嗟にガーネットに強化魔法をかけて盾にする。

 目の前に――いや、ガーネットに弓矢が突き刺さる。


「ひいぃ……!」


 その事実に、どこからか悲鳴が上がる。

 それは結衣の目の前の――この臆病ステッキによってということが分かった。

 何故悲鳴を上げたのかは、イマイチ分からないが。


「ちょっと……別に悲鳴を上げるようなことでもないでしょ……」

「あはぁ。ちょっとムードを出そうかとぉ〜」

「そんな気遣いご無用だよ……」


 つまり、ガーネットはこの状況を楽しんでいるらしい。

 まあ、今に始まったことでもないので諦めて放っておくことにした。


 結衣は改めて、弓矢を引いた者の姿を捉える。

 金色に輝く艶やかな髪、それに似合わぬ血のような紅い瞳。

 猫耳を携え、猫の尻尾を揺らす……その――よく見知った少女は。


「狩人っぽく奇襲ってわけ? ――()()()()()


 鋭い目でそう問うと、問われた少女は紅い瞳を不気味に揺らしながら言う。


「私の、願いの……ために――死ん、で……」


 そんな少女に、あの太陽のような笑みは――もうなかった。


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