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魔法少女になれたなら  作者: M・A・J・O
第一章 少女たちの願い(前編)

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第17話 敵襲のはずが……

「――様、結衣様!」


 ガーネットの声が結衣の耳に響く。

 結衣が目を開けると、そこには先程の図書館の天井とガーネットが映った。


「えっ!? ガーネット!?」

「よかったぁ……! 目を覚ましたんですねぇ!」

「あ、うん……じゃなくて! なんで??」


 そう、相手はガーネットの願いを叶える力を欲しているはずだ。

 だからこそ奇襲してきたのだろうと、結衣は思っていたのだが……


 現にガーネットは結衣の眼前にいる。声も姿も違わない。

 ということは、つまり――


「それが……あの方、私に結衣様への伝言を託された後すぐに消えてしまって……」


 結衣の思考を肯定するように響いた声に、結衣は納得した。

 そして、気になった部分を訊く。


「伝言って?」

「ええ……『あの子が起きたらこう伝えておいてね。――あなたに魔法少女は荷が重すぎると思うわよ』と。言い捨てられた後、私が反論しようとしたら既に消えた後でして……」


 そうやって、心底悔しそうに語るガーネットを見て結衣は悟った。

 これは、一筋縄ではいかなさそうだ。と。


「分かった……つまりあの人――何故お前が選ばれたのか――って文句を言いに来たってことだね……」

「まあ……そんな感じはしましたねぇ……」


 俯いてそう零した結衣を見て、何を感じたのか。ガーネットはいつもになく弱々しい声を零した。

 だが、結衣は内心嗤っていた。

 “魔法少女は荷が重い”? ああ、まさしくその通りだ。

 その上なりたくてなったわけでもないし、結衣の“願い”なんてちっぽけなもの。


 だが、それでも。この力を、ガーネットを手放すわけにはいかないのだ。

 私欲のためじゃない……と言えば嘘になるが、それだけではないから。


「は――ははっ。あははははっ」


 無邪気とは程遠く、魔法少女らしからぬ獰猛な笑みを浮かべる。

 ガーネットは、そんな結衣の様子に酷く困惑した様子で立ち尽くした。


「あー、うん。やってやろーじゃん。私をナメた罰だよ。償ってもらおうか――」


 そう言い捨てると、魔法少女に変身してその場をあとにした。


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