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魔法少女になれたなら  作者: M・A・J・O
第二章 似すぎている敵
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第154話 肝試しの最中に……

 そうして。

 肝試しをスタートさせた結衣たちだった。

 ――が。結衣は早くも後悔し、明葉はというと……


「いやいやいや無理無理無理…………」

「明葉ちゃんが怖いよぉ……」


 お経のように何かを唱えて、生まれたての子鹿状態になっている。

 そんな明葉に怖がる結衣の姿も隣に。

 明葉ががっしりと結衣の腕を掴んでいるせいか、結衣にも振動が伝わって震えている。


「うおおぉ……声が震える……」

「かえ、かえ、帰りましょおおお」

「ひぇええ!! 明葉ちゃんが何かに取り憑かれたああ!!」


 結衣と明葉は、『肝試し』をすごく満喫していた。

 ――別の方向性で。


 阿鼻叫喚が聴こえる、地獄と化した林の中。

 ふと、結衣たちの間を何かが横切った。


「え、な、なに!?」


 それに気づいた結衣が声を上げる。

 だが、それよりも大きな問題にも気づいてしまった。

 いつの間にか、前を歩いていたグループの子たちが消えていたのだ!

 そのことに、結衣は血の気が引くのを感じた。


「……これ、本格的にやばいんじゃ……」

「し、し、ししししし……」

「あー、もう! 分かったから静かにしてよぉ……!」


 明葉は震えながら、涙とともに声を出す。

 結衣はそんな明葉につられて涙目になる。

 だが、そんな結衣たちにさらに追い打ちをかけるように、またもや何かが近づく。


「はぁ、はぁ……っ。――あ? あれ、お前ら……何してんだよ」


 その何かは、結衣に似た少女だった。

 どこか威圧感のある少女の声が。

 今の結衣にはなぜか、妙に安心できた。


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