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魔法少女になれたなら  作者: M・A・J・O
第二章 似すぎている敵
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第146話 久しぶり!

 飯盒にお米を入れ、火をつけて炊く。

 その間に、野菜を洗って切っていく。


「おー……明葉ちゃん上手いね……!」

「そ、そう? いつも自分でご飯作ってるしなぁ……その成果が出たんかねぇ」


 明葉のこなれた包丁さばきに、結衣が目を輝かせて拍手する。

 褒められた明葉は、満更でもなさそうにその手を速めた。

 それでも正確に――均等に切られていく様を見て、結衣は「おぉ〜」と声を零す。


「……いつもああなのか? あいつら……」

「……う、うーん……まあ、そう……だね……」


 そんな二人から少し離れたところで、結衣に似た少女と真菜が話している。

 訝しげに問う少女に、真菜が苦笑いしながら答える。


 まだお互いのことをよく知らない二人だが、妙な友情が芽生えはじめていた。


「……ところ、で……あなたは……何者、なの?」


 真菜はちらりと少女を見やり、訊きたかったことを訊く。

 ストレートにそう問われた少女は、小さく身体を震わせた。


「……なんでんなこと――あー、まあ当然だよな……」


 睨むように真菜を見たが、次の瞬間には不機嫌そうに頭をかいた。

 そして少女は、その姿を徐々に変えていく。


 頭からは大きな角が生え、頬には傷のような縞模様が浮かび上がる。

 身体はローブが脱ぎ捨てられ、それが蝙蝠のようなマントに変わる。

 そして――


「……え……っ」


 申し訳程度の……というか、ほとんど下着姿同然の服を纏う。

 その様は、結衣の魔王モードそのもので。

 真菜は目を見開いて、唖然とした。


「久しぶりだな。――“真菜ちゃん”♡」


 少女は声を躍らせ、笑顔を浮かべる。

 真菜はなんの事だか分からず、ただ、その少女が放つ不思議な魅力に目を奪われた。


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