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忘れないで欲しい、君達の今は、世界なんかよりも、ずっと大事なもの。


これは所謂私にとっての、藝大生にとっての、自画像と同意です。




2020年の1月も終わり近く、平成から令和へと移り変わり、最初の冬が一時の暖かさを纏った1日。


初めて私の中に新海誠監督の作品が素直に入り込んで来た事で、

さながらそれは、長い時間を超えて私の今ここにある手が、

あの日の私の筆を鮮やかに今に蘇らせる、

そんな今よりも若かった日々の自らへと向けた、

感想文。


それは20年と幾らか数年前後する、

今若かりし君達にとっては、

遥かな遠い過去への回帰。

君達が彼の監督を知ろうとする時に、

それを一消費者としてのみ、

追い続けていたあの日々と、

他の幾らかの道を歩き終え、

言葉を生業として消費される側に辿り着けた、

言うなれば今この時間における君達が、

振り返るであろう過去へ今として辿り着いた私が、

僅かなりとも助けに、

若しくはならずともしても、

今を過去とする前に、

記録としてここに止め置きたい。


君達がまだ生まれる前のその日々の中で、

既に私達は新海誠監督が初めて作成した作品を手に取っていた。

それは今に生きる君達が彼の監督に対して感じるのと同じくして、

一人の人間が創り出したものとは、

到底思われざる別格の重さを持っていた。

それと前後して、

彼の監督の名は消費者である私達にとって馴染み深い、

ある業界においても、

定期的に見かける事が出来るようになった。

その業界には、

彼の監督の名前が聞かれる様になるその数年前から、

消費者に過ぎない私達の間にも、

何か少しずつ凄い変化が起き始めている、

この先もっともっと凄いものを見れるんじゃないかという機運が、

多くの優れた創作者の手によって生み出されつつあり、

その流れの中に彼の監督は一際輝き多くの人を惹き付けつつも、

一部消費者としての、

一種傲慢な自由さを謳歌する権利のぬるま湯に浸かる私の様な者には、

一方向性への非順応感による一作者に対する反発的な敬意の表出先としての利用をされていた。




早い話が、

当時の私は彼の監督の作品の方向性が、

好きでは無かったのだ。


⇒②


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