この村では、女性が強い！

作者：七瀬

私の住んでいる小さな村は、【女性優位】の村なのよ！

男性は、女性に言われるがまま...。

抵抗も出来ないし、いい訳も出来ない！

ただただ、黙って女性の言う事を聞いているだけなのよ！

特にこの村では、、、？

最初に産まれた長女の女の子が、次にその家での権限を持つ事が出来るの！

それ以外の特に、兄弟は家政婦のように何も言わず家の事を全てしなければ

ならないのよ！　妹で産まれた子は、他所の子として養女として出される事

が普通のこととしてあるわ！

ただ、売れ残ってその家で生活する事になれば、別だけどね！

他の兄弟たちみたいな扱いになる事もあるのよ！

その家の【長女】だけが、両親の愛情を一心に受けて教養や勉強も親や学校

で学ぶ事が出来るの、、、！

それ以外の、兄弟、妹には、、、？

一切の親の愛情すらないのよ！

親も長女以外は、自分の子供として見ていない！！！

まるで！？　【召使のような扱い】をされるのよ！

▼

私も他の家族同様この村で、“加嶋家の長女”として産まれてきたの、、、！

でも、私のお兄ちゃんや弟とは絶対に一言も話すなとお母さんやおばあちゃん

にキツク言われているのよ、、、！

私の本当の、お兄ちゃんや弟と産まれてきて一度も話した事がないなんて、、、！

そんな仕来たりが本当に必要なことなのかしら？

＊

では、どうやって？　子孫繫栄をしているのかと言うと、、、？

２０歳になると、長女で産まれた女性は、、、？

この村を離れて、３年間の間は好きなところで生活していいとされているの！

その間に、男性と関係を持ち子供を身ごもってまたこの村に帰って来るのが

この村の決まり事になっているのよ！

それと、、、？

この村に、何も分からず観光としてやって来た男性とも関係を持っていいの！

そうやってね！

この村は代々長女とされる女の子を可愛がり大事に育ててきたからよ！

▽

私の名前は、『加嶋　香代子』加嶋家の長女として産まれてきたわ！

私の家族はおばあちゃんとお母さんだけ、、、。

私の３つ上に兄と４つ下に弟がいるけど、、、？

召使のように、文句一つ言わずひたすら家のことだけをしているのよ。

【私は、こんな仕来たりなんか大嫌い！！！】

お兄ちゃんは、とっても心優しいお兄ちゃんでね！

私が小さかった頃、お兄ちゃんが私に小さな黄色い花を一つだけくれたの！

私は、とっても嬉しかったわ！

お兄ちゃんと話す事ができないけど、お兄ちゃんの優しさに触れて。

でもそれが、おばあちゃんとお母さんにバレてね！

その日の夜から朝方まで、二人がお兄ちゃんを叩く音と悲鳴が聞こえたわ！

私のせいで、お兄ちゃんはおばあちゃんとお母さんに叩かれ続けたんだと思う。

次の日の朝には、、、。

お兄ちゃんの体中には、アザや怪我でいっぱいになっていたもの！

顔は腫れあがって、まるで蜂に刺されたみたいに顔がパンパンに腫れていたのよ！

この時、私はお兄ちゃんや弟を私なりに守る為に、、、！

二人に、関わらないようにしたの、、、！

お兄ちゃんも弟も、寂しそうにしていたけど、、、。

あの頃は、しょうがなかったのよ、、、。

▼

そして、１５年という月日が過ぎて、私がこの加嶋家で１番上になった時。

私は、お兄ちゃんと弟とやっと話す事が出来たの、、、！

おばあちゃんは、私が５歳の時に亡くなって......。

お母さんは、私が１９歳の時に亡くなったのよ！

『ねえねえ、お兄ちゃん遠！　二人はココの家に居る時は自由にしていいのよ！

私がこの加嶋家で１番上になったからには、二人には自由になってほしいの！』

『・・・アァ、ウッウウウ、オオオ』

『私の話している事、分かる？』

『・・・スコシダケ、ワカル、』

『そう！　良かった！　お兄ちゃんと遠には、新しい服を私が作ってあげるわ～！』

『ウォウォウォオオオーーー！！！』

『遠は？　全然、話せないのね！　でもお姉ちゃんが言ってる事は分かる？』

『ワァワァウォオオオーーー！！！』

『エン、スコシ、ワカルヨ、』

『お兄ちゃんありがとう！』

『アァ、アアアア、』

▽

こうして、やっと３人だけの生活を始めたのよ！

今までの、私が送ってきた生活以上に今が物凄く幸せを感じているわ！

優しいお兄ちゃんと子供っぽい弟、遠との生活が楽しくてしょうがないのよ！！！

ずっとずっと、この生活が続けばいいのに、、、。

私がそう思っていると、、、？

お兄ちゃんも、私と一緒の気持ちだったらしく...。

『カヨコ、イマガ、オレ、イチバンシアワセ、ダヨ。』

『私もだよ！　お兄ちゃん！』

私は、気が付けばお兄ちゃんの事が大好きになっていったの、、、！

そして、合ってはならない事が起きたわ！

私は、、、実のお兄ちゃんと関係を持ってしまったのよ！

そうして、私に子供が出来たわ！

▼

・・・その頃ね！

この仕来りを無くそうと言う話しが村で出ていて！

私とお兄ちゃんの子供が出来た時には、この仕来りはなくなっていたのよ！

今は、私とお兄ちゃんと弟の遠と産まれてきた女の子で幸せいっぱいに暮ら

しいるのよ、、、！

大切な私の家族と一緒にずっと、、、。

最後までお読みいただきありがとうございます。