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3/5

始まりの夢

彼が異能に目覚めた時のお話です

それは15歳の誕生日を迎える晩の事。

至って平々凡々な佐藤優馬は夢を見た。

どこまでも白く、上下左右すら判らなくなる程に純白でいて、うるさい程に静謐な部屋。

影すら存在しない圧倒的な白、白、白。

余りにも殺風景なその部屋に、彼は立っていた。

「なんだ…ここ。」

思わず声に出して呟く。

声を出さねば静けさに潰されてしまいそうだった。

辺りを見回せど、何も無い。

余りにも真っ白で壁の有無すら判然とせず、果ては自分が本当に地面に立っているのかどうかすら分からなくなって、

「怖いな…。」

そう零した。

「それは済まない!驚かせてしまったかな?」

突如声が響き渡った。

「うぉあぁぁぁっ!な、なん、なん、なんだっ!」

「うははははははは!良いねぇ、若い子は反応がフレッシュで!」

そこには先程まで居なかった男性が立っていた。

年は20代後半位か。

顎髭を生やし、気前の良さそうな笑顔は2枚目では無いが親しみやすく、気さくな雰囲気。

しかし目にはどこか理知的な光を宿している。

大層な和服を悠々と着こなす彼の姿に、優馬は見覚えがあった。

「おっ、オオクニヌシ様っ⁈」

「正解だ、少年!俺は大国主命。君を異能闘技者として、スカウトしに来たんだ。」

大国主命。

嘗ては国造りや商業の神として出雲大社に奉られていた有難ぁい神様で、現在は異能闘技者の所属する人気チーム、《出雲》の所有者であり、今も昔も知らぬ人は居ない超ビッグネームなのである。

「僕が異能闘技者に⁈嘘でしょ⁈」

「いいや、現実だよ。いや、夢なんだけれど、だけど君が選ばれたというのはれっきとした事実さ。」

「どうして僕が…。」

「君には俺の力を受け取る素質があった。それだけの話だよ。それで、君はどうする?力を受け取って、僕と契約してくれるかな?」

「勿論だよ!でも、本当に僕なんかが良いのかな…。」

「良いとも!さて、ここに契約は成立した!じゃあ、目を閉じて…。」

言われるがままに目を閉じた優馬は自分の身体に膨大なエネルギーが流れ込んでくるのを感じた。

体が凄まじい熱を帯び、思わずうずくまってしまう。

まるで鉛を流し込まれたかのような感覚。

今まで感じたことのない衝撃に少年はただ耐え忍ぶしかない…。


どれほどの間そうしていたのか、気がつけば熱は引いていた。

「お疲れ様。もう目を開けていいよ。」

そう言われて目をゆっくりと開く。

「なんだか、生まれ変わったみたいな感じだ…。」

「そうだろうともさ。事実君は異能闘技者として生まれ変わったんだからね。で、気になる君に宿った異能だけど…。」

そこで大国主はたっぷり間を空けてこう言った。


「君の異能は、『非凡なる平凡』

普通を普通で無くする異能だよ。」


こうしようって決めてた事が書いてるうちにどんどん変わってっちゃうなぁ。

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