保育所準備中
おはようございます。夜寝る時間が早くなったおかげで、朝はスッキリと起きられる様になりました。今日も1日頑張ります。
今朝の朝食はフレンチトーストです。時短の為に最初に4等分します。耐熱皿に入れてオーブントースターで焼くのも良いですが、今回はフライパンで焼いていきます。
後は、1角ボアのソテーとサラダ、コンソメスープです。カルアちゃんとナージちゃんに後はお願いして私は昼食の用意をします。
留守番組はオムライスとキューリとキャベルの浅漬けに付け合わせにトメトとアプルです。外出組はオムライスをおにぎりにして後は同じです。
今日から3日間は、クウガ君、ユリク君、スザナちゃんが冒険者ギルドの依頼を受ける日です。私も一緒に冒険者ギルドへ行きます。ギルドのロビーでお弁当の入った袋を3人に渡して、アントンさんのいる会議室へ行きます。
「アントンさん、おはようございます。今日からよろしくお願いします。」
「サーヤさん。おはようございます。こちらこそよろしくお願いします。」
アントンさんには、冒険者ギルドで把握出来る父子家庭、母子家庭を調べてもらいました。昨日のうちに半数の人達には、保育所利用の意思を既に聞いているそうです。残りの人達にも今朝からギルド職員が訪問中との事。アントンさん仕事が早いです。
昼1の鐘が鳴りました。午前中で保育所利用予定者と保育士予定者が決まりました。保育士予定者は、元ギルド職員で結婚退職や出産退職をした人達です。元職員なので人柄も把握済みです。
明日、説明会を開催します。親子参加なので体験入園ですね。アントンさんの独断で2部屋使える様になりました。午後からは部屋作りと明日の準備をします。
〜冒険者スタン〜
先日の子ども達への訓練依頼から2日後、息子達を連れて再び冒険者ギルドへと来ていた。俺達親子の他にも子ども連れの父親や母親が10組以上集まっていた。みんな"ほいくしょ"とやらの説明を聞きに来たのだろう。
サブギルマスの登場で説明会が始まった。"ほいくしょ"の開所時間は朝1の鐘から夜1の鐘まで。ダンジョン日帰り時間に合わせてあるのだろう。
利用料は5歳までは1人1日300シア。6歳から9歳が500シア。昼食とおやつ込みの料金になっているらしい。
おやつと聞いて横に座っている息子達が反応したのがわかった。先日食べたおやつは確かに美味かった。あれなら俺も子ども達に混じって食べたいと思うが、この料金では無理だろう。あとで息子達には期待しない様に言っておこう。
それに6歳以上の子ども達は、午前中は文字の読み書きと計算の学習時間を設けるそうだ。
あとは、子ども達の家族カードを作る事や保育所利用者だとひと目でわかる様にお揃いの服を着せる等の説明が続いた。
次に子ども達が過ごす部屋へと移動した。そして、ドアを開けたら別世界が広がっていた。
部屋一面にカーペットが敷かれている。ドアの付近は木の床のままで、そこで靴を脱ぐ事を促された。普段靴を脱ぐ事がないので、どうしても躊躇してしまう。
すると、あとから見覚えのある子ども達が入って来て靴を脱ぎ始めた。この子達は先日の子ども達だ。なぜ今ここにいるのだろうか。
子ども達につられて息子達が、そして他の子ども達が、やっと遅れて大人達が動き始めた。
ここからの説明はサーヤという女の子が引き継いだ。子どもサイズの低い丸テーブルと椅子。先日息子達が使っていた"クレヨン"と"ワラバンシ"という物。"ネンド"と"ヘラ"、ネンドバン"。布で出来た"エホン"。"スベリダイ"。"ボールプール"。四角や三角の木で出来た"ツミキ"。
そして、ドアで繋がっている隣の部屋ヘ行くと少し高くなった机と椅子。部屋の壁の1面に取り付けられた"コクバン"という物。机の上には小さな"コクバン"と"チョーク"が置いてある。
あの子達がいる理由がわかった。サーヤと一緒に来ていたクウガ、ユリク、スザナは説明に合わせて実際に使って見せた。
そして、子ども達がそわそわとし始める。食堂で説明を聞いていた時は不安そうな表情だったのが、どの子も初めて見る物に興味津々で目が輝いている。不思議な物に囲まれたこの場所は息子達を安心して預けられる場所になりそうだ。
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ひと通りの説明が終わったので大人と子どもに別れました。大人達は、アントンさんと話し合いです。子ども達は部屋に残って体験タイムです。ジャン君とジョン君は迷わずお絵かきを選びました。
私は年少の子ども達を誘って、ボールプールに行きました。クウガ君はすべり台、ユリク君は粘土、スザナちゃんは積み木ですね。今朝、説明会の前に3人には先に体験してもらいました。今いる場所が1番のお気に入りの様です。
昼1の鐘が鳴りました。昼食の為に全員でお片付けです。玩具や道具は元の場所ヘテーブルや手にはクリーンをかけます。
子ども達が全員座ったら大人達も戻って来ました。子ども達の間に座ってもらいます。お父さん達にはカーペットに座ってもらいましょう。
ナージちゃんとカルアちゃんが入って来ました。アントンさんとギルドマスターのジェダムさんもいます。私達は6人で昼食を並べます。
ギルドの厨房を借りて2人には昼食の仕上げをお願いしていました。アイテムバッグには全員分の昼食が入っています。
お皿の上にはパンケーキと野菜サラダ、ハンバーグと目玉焼き。カップにはポタージュスープが入っています。別のカップに水を入れてバナナを出して、スプーンとフォークを付けて完成です。
「美味い!美味いぞ!」
ジェダムさんの声が響き渡りました。
「ギルマス、うるさいですよ。確かに美味しいですが大声を出す必要はありません。皆様申し訳ありません。噛み付いたりしないので放置でお願いします。」
アントンさんって毒舌だったんですね。笑顔が黒いです。それでも素敵なおじ様感が失われていません。流石ですね。
「俺は魔物じゃないぞ!」
ジェダムさんの大声がまたしても響き渡ります。
「あなたの大声で子ども達が怯えています。言葉で理解出来ないのなら別の対応をさせて頂きますよ。」
アントンさんの周囲にブリザードが見えます。笑顔ですが目が怖いです。ジェダムさんの顔が引き攣ってますね。元ギルド職員の人達は慣れているのでしょうか。子ども達と食事を楽しんでいます。冒険者親子と私達は驚きで固まっています。
「わ、悪かった。」
ジェダムさんが降参しました。
「わかればいいんですよ。皆様、お騒がせして申し訳ありません。食事を続けてくださいね。」
にっこり笑顔のアントンさんを見て、この人は敵にしたらいけないとみんな思った事でしょう。
体験入園は昼食までだったのですが、全員の希望で夕方までになりました。
保育所は明日から開所する事になりました。その為、明日からダンジョンに復帰する冒険者の人は、今日は子ども達と遊ぶ事にした様です。
冒険者ではない人達は、仕事探しに出掛けました。元ギルド職員の人達は勤務表作りをしています。準備期間2日で開所出来るなんてすごいです。
明日からは未亡人の妊婦さんと、乳児のいる家庭を訪問して実情を把握するそうです。
明日からしばらくの間、昼食とおやつは私とカルアちゃんとナージちゃんで担当する事になりました。忙しくなりそうですね。
今日の印刷
(保育所準備の日)
カーペット
粘土、ヘラ、粘土板
丸テーブル、椅子
布絵本
室内用すべり台
(体験入園の日)
ボールプール
黒板(大)
黒板(小)、チョーク
机、椅子
積み木(木製)
ありがとうございました。