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始まりの日

初投稿です。好きなものを詰め込みます。ご都合主義。ご都合展開。まあいっかで気楽にスルーをお願いします。

 突然響いた衝突音と悲鳴。「危ない!」と叫んだ誰かの声。制御不能になった車が突っ込んで来た瞬間、〈死んだな〉と諦めました。




「ーーーくださーい。」


「起きてくださーい。」



「はい?」


 気が付いたら、真っ白い世界でした。目の前には天使のコスプレ衣装?に身を包んだ推定10歳ぐらいの男の子。


「えっと、誰?」


「初めまして。相川咲彩あいかわさあや様。僕は天使のアルといいます。突然ですが、あなたは亡くなりました。そして、厳正なる審査の結果異世界へのとってもお得な特典付き転生権利を獲得されました!」


 満面の笑顔でアル君が言い切ったと同時にきらきらと紙吹雪の様な物が舞っています。


「質問いいですか?」


「はい。どうぞ!」


「生き返る事はできませんか?それか元の世界に転生ではダメなのですか?」


「申し訳ありません。もう既に戻る肉体がありません。そして、元の世界に転生する場合は記憶も消去する事になります。」


 うん、予想通りだけど一応聞いてみたかったんだよね。


「わかりました。転生先の世界はどんな所ですか?」


「それでは、簡単にですがご説明させて頂きます。向こうの世界はアーシアといいます。剣と魔法の世界で人族、獣人族、エルフ族、ドワーフ族、有翼人族等が存在します。そして、魔物という全種族共通の敵も存在します。ですが、今回はとってもお得な特典がありますので、すぐに死んだりしないと思いますので安心してください。」


 にっこり笑顔で断言されたけど安心はできないよ。


「特典ですが、人気ランキングから選定しました。鑑定、アイテムボックス、回復魔法、防御魔法、異世界言語と攻撃力をつけさせていただきます。地球の神からは今までに得た知識や技能で役立ちそうなものをスキル化するのと転生先でやりたい事に役立つものを持っていく許可が出ております。アーシアの神からはとっても丈夫な身体が贈られます。加護付きなので病気知らずの安心仕様となっております。早速ですが、攻撃のタイプを選んでいただけますか?」


「戦った経験も武器を扱った事もないのですが。」


「大丈夫です。自動的に経験と知識がインストールされますから。」


「それなら魔法特化で多少武器も使える様にできますか?それとやりたい事ですが、亡くなった祖父母がやっていた様なキャンプ場をやりたいです。」


「わかりました。魔法使いメインで武器も扱える様にしておきますね。それと、キャンプ場経営に役立つものをアイテムボックスに入れておきますから、向こうへ着いたら確認してください。」


「はい。ありがとうございます。」


「それでは、そろそろ転生していただきます。使命等ありませんので第二の人生を楽しんでください。ただちょっとだけでもいいので文明発展に貢献していただければ嬉しいとアーシアの神からの伝言です。」


「わかりました。色々とありがとうございました。では行ってきます。」


「行ってらっしゃいませ。」


 アル君の笑顔に見送られまばゆい光に包まれて目を閉じました。






「知らない天井だ。」


 はい。ごめんなさい。一度言ってみたかったんです。天井ではなく青空です。起き上がって周りを見てみると森の中でした。目の前には湖があります。近付いてのぞき込むと、10歳ぐらいの子どもの顔が写っています。ミルクティー色のさらさらの髪にエメラルドグリーン色の瞳の美少女。若草色のワンピースに茶色のブーツ、クリーム色のポンチョ。フードとポケットが付いていて前にボタンが付いています。ポケットの縁どりが赤と緑のギンガムチェックになっていてとっても可愛いです。


「……えっと。こういう時ってステータスだっけ?ステータスオープン」



 相川咲彩 10歳


 種族:人族


 職業:?


 レベル1


 装備:女神のマント、ワンピース、靴下、ブーツ


 HP 100


 MP ∞


 STR (攻撃)100


 DEF (防御)100[+10,000]


 AGI (敏捷)100


 BUL (器用)100


 LUC (幸運)100


 魔法:回復魔法LvMAX、防御魔法LvMAX、生活魔法


 スキル:アイテムボックス、緑の手、索敵、鑑定LvMAX、料理Lv4、裁縫Lv3、店員Lv1、事務員Lv3、剣術Lv1、短剣術Lv1、弓術Lv1



 称号:女神アーシアの愛し子、転生者


 加護:女神アーシアの加護





「……。」


 20歳から10歳になりました。喜んでいいのか悩む年齢です。美少女だから一応喜んでいい事にしましょう。他は基準が分からないから判断に困るけど、Lv1だから弱いんだよね。でも防御は大丈夫そうです。それでは細かく調べましょうか。



 女神のマント:女神アーシア特製のマント。魔法、物理攻撃を防ぐ事が出来る。防汚、防破付与。温度調節機能付きの優れもの。防御力+10000。



 回復魔法:怪我や病気を治癒し身体を回復させる。呪いの解除、状態異常の解除が出来る。アンデッド系の魔物に受けた怪我を浄化し治癒する事が出来る。



 防御魔法:魔法で壁や結界を作り攻撃を防ぐ事が出来る。隠蔽



 アイテムボックス:異空間倉庫。入れたものは時間停止状態で保存される。生き物は入れられないが植物は可能。容量は最大魔力量に比例する。



 緑の手:育てている作物や果樹、花等の品質が向上する。成長促進。



 索敵:常時発動可能。範囲指定可能。敵対反応は赤、非敵対反応は緑、未定は黄で表示。



 店員:会計が早く出来る。品出しが早く出来る。笑顔で接客が出来る。



 事務員:翻訳、コピー、印刷



 女神アーシアの加護:異世界言語、状態異常無効、恐怖耐性、全属性魔法適性、身体強化




「優れものマントに回復魔法、防御魔法。店員はアルバイトで事務員は就職先での経験だよね。翻訳は地球の言語をアーシア語に置き換える事が出来る。コピーは生き物以外のものを増やす事が出来る。1種類99個まで1日5回まで。印刷は写真のものを実体化出来る。1日に5回まで。写真あるのかな?」


 まずは、索敵からです。


「索敵、半径1km。うおっ。」


 びっくりしました。頭の中に地図と緑と黄色の点が表示されました。赤はないので良かったです。次は半径10kmにしてみましょうか。と、思っただけで地図が縮小されました。声に出さなくてもよかった様です。アラート機能付きなので地図をoffにしてアラート機能をonにしました。


 次は、防御魔法です。頭の中に知識があるのがわかります。


「アイスウォール。」


 目の前がキラキラと光った後に氷の壁が出来ていました。イメージ通りの2mの壁です。


「リセット。」


 氷が水蒸気の様になって消えました。


「結界半径50cm。」


 透明のドームに囲まれているのがわかります。手を伸ばしたら手に沿って結界が膨らむのがわかりました。


 そして、魔法と言えば定番のこれ!


「ファイアーボール!」


 ボンッと伸ばした右手の先にサッカーボール大の火球が現れました。


「行けっ。」


 湖に向けて指差すとビュンと火球が飛んでいき、着地後10m程の水柱が上がりました。


「あ、虹だ。綺麗だなぁ。」


 ちょっと現実逃避しています。水が降り注いでいますが、結界があるので濡れません。


 さて次は、アイテムボックスの中を調べましょうか。



 アイテムボックスリスト


 ・キャンプ場


 ・着替え


 ・武器


 ・防具


 ・アクセサリー


 ・お金


 ・スマホ



「スマホ!」


 思わず手を伸ばしたら手首から先が見えなくなり手の平に何かがくっついて来ました。慌てて手を引っ込めると手の平に赤いスマホが乗っていました。私が使っていたのと同じ機種の色違いの様です。電源?を入れると星空の壁紙が浮かび上がり真ん中に天使のアイコンがひとつだけあります。開いてみると、


「アルアル検索……。アル君のアル?取りあえず飲料水を検索っと。」


 日本ではお馴染みのペットボトル飲料が出て来ました。その中からスポーツ飲料500mlのを選んで画像を表示させて、


「印刷?」


 スマホに柔らかい光が吸い込まれた一瞬後にはペットボトル飲料が目の前に浮かんでいました。手に取ると、よく冷えているのがわかります。さらに、


「コピー99個。」


 今度はペットボトルが微かに光った後に目の前の地面に99本のペットボトル飲料が現れました。鑑定してみると(飲料水体力回復+5)でコピー品は(飲料水体力回復+4)でした。


「最初の1本とコピー品は分けて収納しよう。」


 ペットボトルは触れる事なく収納する事が出来ました。これで飲み物は確保出来たので次は食料です。


「お手軽カロリーバーにしよう。」


 1番好きなチョコレート味のカロリーバーを印刷、コピーで99個増やしてアイテムボックスに収納しました。


 次は、キャンプ場を調べます。キャンプ場のリストには、メインハウス、コテージ、バンガロー、バーべキューハウス、トイレ、ランドリーハウス、農園、果樹園と祖父母のキャンプ場と同じものが並んでいます。


「バンガロー1棟。」


 ドンっとバンガローが出て来ました。


「同じ形。でも、新しいです。」


 中に入ると玄関と6畳程の部屋があり、2段ベッドが2つあります。小さなテーブルが1つと折りたたみ椅子が4脚。右側は、洗面所とトイレです。電気のスイッチが石が埋め込まれたものに変わっていました。指で触れると天井の灯りがつきました。トイレは、便座のフタに石が付いています。鑑定してみると、トイレのは、浄化石で電気のスイッチや水道のは、魔石でした。電気、水道の心配はしなくていい様です。


 次は武器のチェックです。剣、短剣、弓、杖が沢山あります。その中から月光の短剣を選んで見ました。AGI+10付きです。手にもよく馴染みます。うん、これに決定です。


 次は、所持金の確認ですね。単位はシア。鉄貨1枚10シア。鉄貨10枚で銅貨1枚100シア。銅貨10枚で銀貨1枚1,000シア。銀貨5枚で銀板1枚5,000シア。銀貨10枚で金貨1枚10,000シア。金貨5枚で金板1枚50,000シア。金貨10枚で白金貨1枚100,000シア。白金貨10枚で黒金貨1枚1,000,000シア。全種類10枚ずつ入っていました。合計11,661,100シア。頭の中の知識によると銅貨1枚でパンが2個買えるらしいので、当分はお金の心配はしなくていい様です。


 いつの間にか陽が沈み始めていました。今日はもう夕食を食べて早目に寝ましょう。具沢山シチューの写真を探して印刷、コピー。今夜の夕食はスポーツ飲料とカロリーバーとシチューです。シチューにはスプーンとランチョンマットもついてきました。食後に生活魔法のクリーンをかけると身体や食器が綺麗になりました。着替えの中からパジャマを選んで着替えたら布団の写真探しです。掛け・敷き・肌掛け布団と枕、毛布の5点セットを見つけて印刷、コピーしました。明日の食事用にわっぱお弁当箱に入ったお弁当も追加です。結界をバンガローが入るように広げてお休みなさいです。










やっと最初の日が終わった(^_^;)ありがとうございました。

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