その7 リーウィの町にて
町に関しても最初は飛ばしてくつもりだったけど、セイジが町に慣れてく描写もほしいんだよなぁ。ということで加筆ちう。→加筆終了!
日も傾いたころ、セイジは『銀乙女の酒場』の前にいた。
セイジの目的は酒……ではなく情報収集だ。荷造りも終わり、セイジにとって優先度の高い必要なものは情報であると判断しており、ギルド職員がいたら聞こうと思っていたのだ。
「ん? 見ない顔だなたと思ったら確か……セイジだったな」
「ラゥガン、例のか?」
「おう、噂の『異界種』さんよぉ」
ギルド職員に手招きされセイジは男6人が座る席に腰をおろした。
初老の男を除き、彼らにはある共通点がある。セイジが買ったものと同じような衣服店にあった服を着ていた。ただ、冒険者ではないのだろうとセイジは予測していた。昨日のギルド職員やカーラとの会話から、今滞在している冒険者はほぼいないと考えたのだ。
「セイジだ。少なくともここしばらく冒険者ギルドの一員して居座る予定だ。よろしく頼む」
「コイツらは狩人ギルドの連中だ、調度いいや挨拶しとけよ」
「わしゃあ狩猟ギルドのリーウィ支部取り纏め、ガガダーラじゃ。悪いことせにゃそれでええんよ」
それを皮切りに狩猟ギルドの面々の自己紹介が始まった。セイジは彼らがどんなことを普段行っているのか聞いてみることにした。
狩人たちの自慢話から、セイジが知った知識をまとめよう。
まず狩人の役割だが、近辺に生きる獣の管理である。例えば、雑食の獣ばかり狩ったとしよう。肉食の獣は飢え、食料であった虫が増える。畑は虫により食われ、ヒトは襲われるようになる。狩人ギルドとは人間が獣を狩ることによる周囲への影響をできるだけ減らすために作られた組織である。
冒険者ギルドについての話もギルド職員から聞くことができた。元々はこの大陸にはヒトは住んでおらず、開拓を率先して行った者たちが作り出した組織――それが冒険者ギルドである。今となっては未知といえる地はそう多くない。そのため、傭兵か護衛か、はたまた便利屋か……人々がもつ冒険者のイメージから冒険という2文字はほぼなくなっていた。リーウィの町でも冒険者の仕事といえば狩人ギルドと連携して獣を狩りを行うか、近隣の町への買い出しの護衛のどちらかだ。
カーラのように冒険者に護衛を頼むことは多い。冒険者に護衛を頼まない場合というのは、商隊に依頼し連れて行ってもらうか自力で行くかのどちらかとなる。後者の場合腕っぷしの良さが必須となるので万人がその選択肢をとれるわけがない。前者の場合は行きは良いのだが、帰りの問題があり、自力で帰還できないのだからリーウィ行きの商隊を探すことになる。いつ帰れるかわからないためこの選択肢を取るものはほとんどいない。
「明日も早いからそろそろ帰ろうと思う」
「そうか、まぁ帰ってきたらまた飲もう」
初めての護衛の感想を聞かせろと言ってくる狩人たちに「ぜひ、頼む」と答えセイジは宿へ戻ったのだった。
それから8日経過した。
セイジとカーラは無事隣町からリーウィの町へ帰ることができた。隣町での買い物はセイジにとってリーウィの町と大して変わらなかった。少しだけリーウィの町より扱う商品の種類が多かったくらいだ。
行きは街道だったのだが本当に何もなかった。街道といっても精々草が生えず大きい石を除かれているくらいで、少し変わったものといえば野生動物の骨らしきものを街道脇で見つけたくらいだ。ヒトが多く通るからか街道を離れ森に入らなければ獣を狩ることできなかったため、食事は乾物やそれを材料にして作ったスープだった。野宿に対しては問題はなかった。セイジがカーラと出会いリーウィの町に到着するときには体験済みだったからだ。
そして隣町につき、セイジはカーラの買い物に付き合った。カーラは関心した。今まで雇った冒険者は町では護衛もそこそこに酒だの女だのとすぐにどこかへ行ってしまった。帰るころには合流するので文句は特に言わないでいたが、真面目なその姿を見ると少しうれしく思ってしまう。
セイジに対する印象が8日前より良くなってきたカーラは今、ギルドの横にある建物--酒場でそれを見ることになる。
依頼完了の報告をしにギルドに行ったのだがギルドにいることはほどんどなく大体酒場にいるのだ。ギルド職員を見つけ話をして帰ろうとセイジに言おうとしたとき、セイジはいつの間にか仲良くなったこの町に住んでいる狩人たちと酒盛りをしていた。カーラはセイジに先に帰ることを伝えた。
その日セイジが帰って来たのはカーラが寝静まった後だったそうだ。
このころのカーラはまだ知らない。セイジがどれだけだらしないオッサンであるかを。
隣町に行くというイベントに対して何もアクションはない、この町周辺の治安考えるとなぁ。
・リーウィの町と隣町の距離が大分近い
・両方とも大きな街道の宿場町なんで商人と護衛の冒険者の行き来が激しい
・商品大事→原生生物弱いのでヒト相手の方が怖い→護衛の冒険者は弱くない、ヒト相手前提の警戒
結論
あ、こりゃ盗賊とか出せねぇわ