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ハードボイルド(笑)に生きよう  作者: 最小
酒好きの銃使いと宿屋の少女
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その4 『ランク:赤』のオッサン

話進まないからある程度巻きで行こうと思うけど細かく書きたい気もする。

「あっ! すっかり忘れてました。ラゥガンさん。依頼の張り直し忘れてますよ」


 セイジとギルド職員の話が終わり、セイジを宿屋に案内することになったカーラが出口の手前で足を止めた。どうやらギルド職員の名前はラゥガンというらしくこの町唯一の冒険者ギルドの職員だそうだ。ギルドマスターは違う街――本部と呼ばれる場所にいるのだとか。


「あ~わりぃ、返金して終わりにしかけちまった。といっても常駐してんのは違反して消えたアイツだけだぜ?」


 今常駐してる冒険者の人数はゼロだぞとギルド職員は眉を寄せ、頭をガシガシと掻きながら答えたのだった。




 ギルドに戦力(ひと)がいない理由にこのリーウィという町の特異性がある。

 リーウィという町の始まりは王都、白竜神殿、最も大きな港町の3つの街道の合流点に建つ一件の宿屋だったらしい。だからかこの町は『通り道』でしかなく、ギルドに登録している冒険者も商人の護衛として滞在することが多い。更に冒険者が居着かない原因として白竜神殿が近いことをギルド職員はセイジに教えた。


「その白竜神殿とやらが近いとどうなんだ?」


「白竜様の加護で危険な生き物がほとんど住み着かねぇんだよ。冒険者になるってことは求めてんのは冒険! 一攫千金! 最強! などまあ様々だ」


 先程の白竜と敵対しないことを宣言したのは正解だったようだ、少なくとも崇め奉られる存在なのだから。


「狩猟ギルドのハンターさんたちがいるので、わたしたちが危ない目に遭うことも少ないんですよ」


 と、カーラが補足した。冒険者ギルド以外にも『ギルド』と呼ばれる組織は色々とあるらしい。


「だからここに常駐すんのは新人な『ランク:赤』くらいだな」


「ランクというものがよくわからないが説明してくれないだろうか」


 セイジは、『ランク:赤』というものがとりあえず低いことだけしかわからなかった。ゲームのレベルの低さとも関連しているかもしれない。


「ランクってのは強さを表すもんでな、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順に強くなっていく。そういや、アンタ赤だったな。年のわりに弱くねぇか?」


「上を一切目指さなかったからな」


「セ、セイジさんは強いと思います……」


「この辺の森ならそりゃあなぁ」


 助けてもらったからカーラだから評価が高いのだろうとギルド職員は思っているが、実際に戦う姿を見ていたらカーラがそういう理由もわかっただろう。

 セイジの戦い方は『一撃必殺』だ。銃や投げナイフなど数に限りのある武器を使うため、一撃で確実に息の根を止めるのだ。

 ただ敵が弱いだけなのか、それとも実力の高さによるものなのかは戦いに疎いカーラにはわからない。


「まあともかくだ、今ギルドで依頼を受けれるヤツはいねぇ、そこでだ。アンタひとつ依頼受けてみねぇか?」


 ギルド職員はセイジへの説明のため脱線していた話を戻した。

 依頼の内容を説明する。


 街道沿いに移動するなら3日、先程までいた森を突っ切るなら2日の位置にある街への買い出しだ。

 道中カーラが森で香草を摘むそうで、帰りは必ず森を通るとのこと。期間は7日だそうだ。『ランク:赤』でも問題なくできる仕事であり、森で出てきた生き物の中で一番危険なウィトシア熊を討伐済みであるという情報もあり、セイジはカーラの依頼を受けることに決めた。


 カーラの用事も終わったので、セイジは改めて宿屋に案内してもらうのだった。




 日が暮れ、人の行き来はほとんど見られず先程よりもその大通りはセイジには広く感じられた。

 案内された宿屋の名は『微睡む白狼亭』という飾りのないこじんまりとした建物だった。

 父と娘の2人で経営しているそうで、商人などは町入口近くの大きな宿を利用するらしく繁盛しているとは言い難かった。

 今頃隣街にいるであろうカーラが帰って来たことに亭主は驚き、カーラの説明を聞いたあとは手を握りひどく感謝された。亭主はスキンヘッドの顔の濃いオッサンであった。カーラはおそらく母親似なのだろう。


 隣の街への出発は明後日に決まり、軽い食事を取った後セイジは早々に休むことにした。


なんでこうオッサンばかりが登場するのだろうか。

最初に決めた主要キャラの見た目年齢の平均かなり低いのに…。

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