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南の国から  作者: ぴの
1/1

誕生

 死にそうなほど辛い。何をしても上手くいかないんじゃないか。オレの人生は、こんなはずじゃなかった。何一つ形に出来なかった。

 そんな鬱屈した不満ばかりが僕の中に広がっていたんだ。安穏と出来る実家暮らしなのに、ただ自分の好きに本を読んで、パソコンを開いて、好きな時間に起きて寝られる。この景気の厳しいご時世に、大した余裕ある環境じゃないか。本当に、そう開き直ることが出来たなら、もう少しは増しな人生になっていたかもしれない。

 だけれども、僕にはそんな勇気もなく、ただただ焦りと不安だけが心に広がっていたんだ。


 僕には明確な目標があったんだ。


 そうさ、法律家になって、世の中のために、人々のために役に立ちたいっていう目標が。自分は絶対に出来るって、本気で信じてきた。

 周りからは、さも自信ありげな嫌な奴に映ったことだろう。今の姿を見たら、彼らは何て言うことだろう。飲み会の好きなあいつらのことだ、酒の肴に僕がうだつの上がらない日々を過ごしていることを噂しては、笑いのタネにされているに違いない。


 まるで日陰者じゃないか。

 

 2年前に僕を訪ねてきた後輩がいた。

 

 

 

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