アバター作成?
いよいよ作成だ!
(タイトルの?はいったい何事)
まずはもう一度ステータスの確認だ。
「現状開示」
名前…木原鹿々(きはらしかじか) レベル…1
種族…人間 職業…なし 状態…異常なし
所持金…グラノア王国通貨6万エル
能力値
HP…20(4)
MP…30(6)
筋力値…3
耐久値…3
持久力…9
敏捷値…9
器用値…7
感覚値…6
魔力値…4
知力値…4
集中値…1.07
スキル(0/10)
装備
初期の服
その他
ステータスポイント…3p
ついさっき見た時との違う点は、レベルが0から1になっており、その他にポイントが3pある。つまりこれを割り振れって事だな。
操作方法は単純に考えて何も問題ないだろう、つまりと、ウィンドウのステータスポイントにタッチしてからスライドさせる。
すると1pというアイコンが動かせるようになっている、それをさっそく敏捷にまでもっていって指を離すと「敏捷を上げますか?ハイ・イイエ」のアイコンが出る。迷わずハイを選ぶと敏捷が10になりステータスポイントのポイントが2pになってる。
続けて持久と少し迷ったが感覚を選んで上昇させる。
これで敏捷と持久が10で感覚7、ステータスポイントの項目が無しに変化した。
成長方針はこれで何も問題ないだろうと思う。短所をガン無視して長所をぐんぐん伸ばしていく。特化型はロマンだよ、ロマン。
そして、あれ、じゃあ就職ってどうすんだ?試しに職業の項目に触れると一次職の職業一覧が新たなウィンドウで展開され就職可能な職業とそうでない職業が色分けされて出てくる。試しにその職業に触れると簡易説明も展開されていく。
おぉ、すごく分かりやすい。流石は運営最後の良心、システムCさんのチュートリアルである。
初期ステータスの影響で重戦士関連が壊滅的で、筋力値から鍛冶屋もアウト。知力面からか学者や薬剤師なんかも基本ダメ、魔術師関連も初期MPからいけそうな気もするが魔力が足を引っ張りこれも殆どがダメである。
逆に就職できる職は敏捷と持久、器用と感知が物をいう職である。ざっと見でこれはと思ったのが3っつ。
義賊…必要必須ステータス、敏捷と器用が足して12以上。レベルアップボーナスは敏捷と器用に0.5。強制取得スキル、鍵開け。
斥候…必要必須ステータス、敏捷と感覚が足して12以上。レベルアップボーナスは敏捷と感覚に0.5。強制取得スキル、隠密。
軽舞士…必要必須ステータス、敏捷と持久が足して16以上。レベルアップボーナスは敏捷と持久に0.5。強制取得スキル、回避、挑発。
義賊は要するに良い盗賊だな、悪い奴からお金や宝石を盗むのが仕事。斥候は情報収集のエキスパート、二次職に忍者があると予想。軽舞士は回避盾、前線で攻撃を集めて避けまくる。
さてこの三つからどれを選ぼうかな?ネズミ小僧プレイやアイエェ忍者なプレイも良いが、やっぱ時代は激流に身を任せてどうにかする人だよな、うん。何気に敏捷と持久の必須値も高く、強制取得スキルも二つとレア職っぽいのも気に入った。
軽舞士を選択する。するとステータスが同時に変化する。
名前…木原鹿々(きはらしかじか) レベル…1
種族…人間 職業…軽舞士 状態…異常なし
所持金…グラノア王国通貨6万エル
能力値
HP…20(4)
MP…30(6)
筋力値…3
耐久値…3
持久力…10.5
敏捷値…10.5
器用値…7
感覚値…7
魔力値…4
知力値…4
集中値…1.07
スキル(2/10)
回避LV1・挑発LV1
装備
初期の服
その他…無し
「就職おめでとうございます。次はスキル選択になります。スキルの選択方法は先ほどの職業選択と似た形になります。ではごゆっくりとお決め下さいませ」
そう言われたのでスキル欄にタッチすると、先程の職業決定時と同じように選択可能な一覧が出てくる。が、職業なんて目じゃない量の選択肢が氾濫しており目がすべる。
うーんこれは難しいな。どれが有益で、どれが死にスキルかいまいち分からないし、かと言って当てずっぽで選ぶのはリスクが高すぎる。『GHD』というゲームはなんとビックリ、キャラを削除して再作成という事が基本出来ない。例外というか公式Q&Aで、キャラを再作成したければもう一つ本体を買って下さい、という素敵すぎる答えが載っている有様である。
なんでも人生は一回きり、やり直したければ新たな土台の上に立て、と最高責任者の土御門大明神様の判断である。これぞ『GHD』クオリティ。この為に一人で10台購入するなんて猛者も出てくる始末である。
自分は安月給でこき使われるしがないリーマン。一台5万8000円を何台も持つのは無理である。
となると、だからこそ慎重に。
「あのCさんちょっと聞いて良いですか?」
「はい、如何なされましたか?」
「このまま一度ログアウトする事って出来ますか?一度ネットでスキル構成について調べてからしっかり決めたいので」
「チュートリアル中の一時退席は可能です、戻ってきてから再度チュートリアルを受ける事も可能です。ですがその要件でしたら今現状でも既存のネット環境に接続は可能ですので、わざわざログアウトする必要性はないと思います。それでもログアウトなさいますか?」
マジか。って電源繋いだだけだぜ『GHD』に。
「回線つないで無いですよ」
「第四振動における無線通信で、限定的にネット回線に接続できます。基本的な閲覧とSNSや掲示板等に書き込むぐらいでしたら問題ありません。システムオープン、もしくは外部機能開示とお唱え下さい」
第四振動まじぱねぇ。というか何かすごい事があっても第四振動だからです(キリッ)で全部済みそうだな。空を飛んでも第四振動、傷が治れば第四振動って。まぁそんな冗談がさておき、早速やってみよう。
「外部、き、機能開示」
すると新しくウィンドウが開きそこには、
・外部ネットワーク
・『GHD』専用SNS
・不具合報告
・課金サービス
・ログアウト
の項目が表示されている。
「ステータスオープン及び現状開示は『GHD』をプレイ中いつでも使えますが、このシステムオープン及び外部機能開示はログインからゲームプレイ、ゲームアウトからログアウトに至るこの空間のみで使用可能です。ではごゆっくりどうぞ」
あー、ふーん、あれだこれ。
外部ネットワーク接続→第四振動です。
『GHD』専用SNS→第四振動で繋がってます。
不具合報告→そもそも聞く気があるのかどうか。まぁ分かる。
ログアウト→無いと困る。
課金サービス→まじか課金サービスあるのかよ。オープンβでは無かったし、そもそもそんなインフォ何も無かったぞ。やっぱ世の中金なのか…
そんな悲しみを発見しつつ、掲示板に接続するのであった。
察せ