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1-12 初ランクアップ!?~始まりの街レイナーダで~

 朝になった。


 アウルは昨日僕が味付けした肉を美味しそうに食べている。僕はスープを食べていた。


 「今日はギルドでクエストを受けてこようと思うんだけど。アウルは今日はどうする?出来れば昨日と同じように食材を集めてきてほしいな。できればお肉もね。」


 『私は主の命令に従うまでだ。』


 「そうかい?だったらよろしく頼むよ。帰ってきたら、またおいしく味付けをしてあげるからね。昼飯は昨日と同じようにしておくからね。」


 そう言いながらアウルの昼飯を草むらに隠しておいた。


 『ホントか!?だったら頑張って食材を集めてこよう!』


 そう言ってアウルはすごい速さでいなくなった。・・・そんなに気に入ってくれたのかな?すごいな料理の技能は。


 「じゃあ僕も行きますか。ワープ!」


 そうして僕は街から少し離れた草原へとワープで行き、そこから街に向かった。





 ギルドに行くとまた僕を見るなり静まり返っていた。・・・もしかしてあの時手首を切りつけてやったのって、案外強い奴だったのかな?・・まあ過ぎたことを考えてもしょうがないか。


 そんなことを考えつつGランクのクエストを見ていると、ギルドの職員だと思う人が近づいてきた。・・・なんだろう?


 「すみませんが、君がGランクのフジ・リンでいいのかな?」


 「はい。そうですが、あなたは誰ですか?」


 「あぁ。言い忘れておりました。私はこの町の冒険者ギルドでギルドマスターをやっている、ガルメ・レシーンズというものです。」


 !!この人がギルドマスターらしい。見た目は20歳後半ぐらいで金髪、碧眼。少し細くて弱そうな雰囲気をまとわせている。多分イケメンと呼ばれる部類に入ると思う顔で、180はあるだろうと思われる身長の人だった。


 「それで、そのギルドマスターさんが何故Gランクの冒険者である僕に話しかけてきたんですか?」


 「あぁ。すみません。そのことなのですが、今時間はありますか?少々お話したいことがありまして、今からギルド2階にある応接室に来て欲しいのですが?どうですか?」


 ・・・話か。目立つのはあまり好きじゃないが、もうこの街では諦めたほうがよさそうだな。まあ時間もあるし話ぐらいなら聞いてもいいか。


 「はい。大丈夫ですよ。」


 「そうでか。では私についてきてください。」


 そう言ったギルマスに僕はついて2階に上がっていった。



 「ここが、応接室です。どうぞお入りください。」


 「失礼します。」


 そうして入ったのは、ソファーが二つテーブルをはさんで向き合っている部屋で、高そうな調度品なんかも置いてあった。


 「まず座りたまえ。」


 「わかりました。」


 言われるがままに僕がソファーに座ると向かい合ってギルマスも座った。


 「まず、単刀直入に聞くが、君がフェンリルを使い魔にしているというのは本当なのかい?」


 !!・・・話が広まってるな。いいんだけどね、


 「はい。そうですね。僕は確かにフェンリルを使い魔にしていますが、それがどうかしましたか?」


 「ふむ。本当だったのか。それならば話は早い。君にはやってもらいたいクエストがあるんだ。」


 ・・・フェンリルと関係あるのか?


 「そのクエストとは何ですか?」


 「そのクエストとは護衛依頼なんだ。」


 「護衛ですか?」


 「あぁ。Dランク以上の冒険者なら誰でも受けれることになっているクエストなんだがな、誰も受けようとしなくてな、君はギルドに登録をしに来た日にDランク冒険者をいとも簡単に倒したそうじゃないか。それに、Aランクの使い魔がいるなら実力も十分あるとわかるしな。」


 ・・・Dランク以上?


 「すみませんが僕はまだGランクなのでそのクエストを受けることはできないと思うのですが?」


 「そこのところは大丈夫だ。すでにほかの街や都市、などにある冒険者ギルドに話を通してある。このクエストを受けた瞬間から君は特例でDランクになれる。だから何も問題ないぞ?」


 ほう。僕にとっても悪い話じゃないな。いちいちクエストをやっていくより効率がいいだろうしな。


 「なるほど。それならばクエストを受けてもいい気がしますね。ですが、まずはクエストの詳細を教えてくれませんか?」


 「おぉ。忘れていたよ、すまないね。そのクエストはとある商人の旅団をこの街から東の方にある、帝都メルヴェンに護衛していくことだ。報酬は1日1000カインで、メルヴェンまでにかかった日数分支払われる。道中は3食とも相手が出してくれる。道中で盗賊に出会い捕縛した場合、帝都でその報酬金がもらえる。その金を自分のものにしてもいいとのことだ。それと道中でモンスターと遭遇した場合だが、討伐部位はもらえるが、そのほかの魔石や素材などはその場で商人さんたちが買い取るらしい。・・・う~ん。こんなところかな?ちなみにかなり待遇はいいほうだよ?」


 なるほどなこれほど報酬がもらえるならやってもいいかもしれないな。


 「そのクエストは帝都までの護衛ですよね、護衛が終わった場合クエストはどこで報告すればいいのですか?」


 「あぁ。護衛のようにほかの街にいくクエストはその街にあるギルドで報告してもらえれば報酬がもらえるようになってるよ。」


 「わかりました。」


 「それで、受けてくれるのかな?」


 「はい!僕にも利益がたくさんありそうですので受けさせていただきたいと思います。」


 「おぉぉ!そうか。君が受けてくれて助かったよ。誰も受けてくれなくてそろそろ期限がやばかったんだよ。じゃあクエストの手続きをしようか。」


 そう言って手続きを終えると、


 「うん。これで手続き完了だよ!これが新しい君のギルドカードだよ。クエストが終わったら帝都にあるギルドで報告してもらえればいいからね。それと、商人の方たちには私の方から伝えておくから。明日の早朝、日が昇る前にギルドの前に来てくれ。」


 「はい。ではこれで失礼しますね。」


 新しく青色のDランクのギルドカードを手に入れた僕は、応接室を出て、ギルドを出て行った。


 


 


 旅に必要だと思うものを買ってから森に帰るともう夕方になっていた。


 『おかえりなさいだ、主よ。今日もたくさん採ってきたぞ!だから美味しくしてくれ!!』


 そう言ってアウルが僕のことを待っていた。


 「ただいま。アウル。それにしても沢山とってきたね。猪が10頭ほど山積みになってるけど・・・まあいいか。じゃあちょっと待っててね~。」


 明日からは遠出になるので今日はアウルに沢山肉をあげた。とても喜んでいた。


 


 ご飯も食べ終わり、明日のことをアウルに説明していると、いきなりステータスプレートが僕とアウルの前に現れた。


 「!なんだ!いきなり現れたぞ!」


 『主よ!私のもだ!』


 なぜだ?不思議に思いステータスを確認していると、称号の効果に変化があった。



~藤鈴~

 称号 アウルの主人

 効果 離れていてもアウルの居場所がわかる 言語理解アウルとのみ 風圧耐性 不明×4

 


 

 風圧耐性?それが増えていた。多分アウルと絆が深まったんだろう。そう考えるとなんか嬉しいな。どうやらこれがあれば、アウルにのって走っていても風圧による影響を受けにくくなるらしい。


 そう言えばアウルにも増えているのかな?


「アウルも効果が増えていたのかい?」


 『あぁ!これがあればいつでも主と一緒にいられると思うぞ!』


 どれどれ?



~アウル~

 称号 藤鈴の使い魔

 効果 離れていても主の居場所がわかる 言語理解フジリンとのみ 身体縮小 不明×4




 どうやら身体縮小という効果が称号に増えたらしい。


 実際に試してもらうと全長5mほどのサイズがあったアウルが1mほどの僕より少し小さいくらいの大きさになった。


 「アウルすごいね!これなら一緒に街にも入れるよ!」


 『そうだな、主よ!』


 これでアウルが街には入れないのもなんとかなりそうだな。


 「よし。確認もしたし、そろそろ明日に備えて寝るとしようか。明日は日が昇る前に行かなきゃいけないから、できれば起こしてね?」


 『任せてくれ。私はもともとあまり寝なくても大丈夫だからな。安心して寝てくれ。』


 「そうかい?だったら頼んだよ。じゃあおやすみ。」


 『おやすみ、主よ。』


 僕たちは明日に備えて寝るのであった

すいません。作者の都合で今回で終わりにします。ありがとうございました。

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