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1-7 街中散歩~始まりの街レイナーダで~

 さてと。冒険者になるという目的は果たしたから、次は防具屋にでも行こうかな?僕はこれ以上目立たない方がいいと思うからね~。


 「すみません。防具屋ってどこにありますか?」


 とおりすがりのお兄さんに聞いてみた。


 「ん?防具屋かい?防具屋は広場に行けば盾の看板の目立つお店があるからそこに行くといいよ。」


 「ありがとうございます。」


 親切にも僕の容姿に対して何も疑問を持たずに防具屋の場所を教えてくれた兄ちゃんにお礼を言って、僕はギルドに来た時の道を広場の方にと歩き始めた。


 ・・・


 「うわぁ~。ここはホントにさっきまでの広場なのかな?めちゃくちゃ人がたくさんいるや。」


 そう言えば、ここで会ったおばちゃんがみんな避難してるって言ってたもんな。避難する必要がなくなったからみんな広場に来ているのかな?商売のために。・・屋台がいろいろあるな~いい匂いもするし・・・


 いやいや。まずは防具屋だな。・・屋台には帰りに寄ろう。うん。そうしよう。


 「あれかな?盾の看板だしこれだよな?」


 広場を囲むようにして建っている家の一つが盾の看板を出していた。・・・とりあえず入ってみるか。


 カラン  カラン


 「はい。いらっしゃいませ~。グレイル防具店へようこそ!」


 15歳くらいの可愛らしい女の子が店番をしていた。・・・おどろいたな。


 「さっきこの店でローブを買っていった兵士がいませんでしたか?」


 とりあえずこの店じゃなかったりすると困るしな、聞いておかないと。


 「はいはい、いらっしゃいましたよ~。あっ!もしかして、君がローブを買いにこさせた人なのかな?」


 おっと、あたりのようだな。

 

 「はい。そうです。それでローブのサイズが合わないので合わせてもらおうかと思いまして。できますか?」


 「はい。大丈夫ですよ~今は作成の仕事が入っていないので裏でひましているのがいるのですぐに出来ますよ。今すぐやりますか?」


 おぉ~すぐにできるならやってもらおうじゃないか。


 「じゃあお願いします。アイテムボックスオープン。」


 そう言ってアイテムボックスからローブを出すと、店員の女の子がビックリしていた。


 「あっはい。ではサイズを測らせてもらいますね。身長だけなので直ぐに終わりますから。」


 そう言って驚いた表情をしたままメジャーかな?を持ってきて僕の体に当ててきた。


 「え~っと。119ミールですね。ではすぐ終わりますので少々お待ちください。」


 そう言って女の子はローブを持って店の奥に向かっていった・・・店の奥で怒鳴り声が聞こえた気がしたけど・・・まあいいか。直ぐに女の子が戻ってきた。


 「今、父さんがローブを合わせているのでしばらくお待ちください。」


 「わかりました。」


 へ~親子でやっているんだ~まあ珍しくもないんだろうな。


 「それにしても君はすごいね。」


 「えっ?」


 いきなりほめられた。何がすごいんだ?


 「だってその歳でアイテムボックスっていう魔法を使えるんでしょ?魔法の技能って習得するのがかなり難しいらしいからさ、君みたいな少女が使えることに驚いたんだよね。」


 「へ~。そうなんですか~。」


 やばいものだったらしいぞ神様これは・・・超目立つな。まあ便利だから使うけどな!


 「へ~じゃないんだけどな。君は本当にすごい子供らしいね。」


 そうやって会話していたら店の奥からクマみたいなごついおっさんが出てきた・・・


 「おい、できたぞ。・・・そこのガキがこれを着るっていうのか?これは魔法のローブだから出来れば冒険者用のものなんだがな。」


 「お父さん!?お客さんに何言っているのよ。すみませんお客さん、こうゆう人だから。許してあげてね。」


 べつにいいんだけど・・・


 「僕は冒険者ですよ?魔法も使えますし。だからそのローブを着ても問題ないですよね?」


 そう言ってローブを受け取ると二人とも驚いていた。そんなに珍しいのかな?


 「そうか。なら問題ないな。そのローブには防寒防熱防風の効果が付いている、防風のローブっていうものだ。まあ使いこなしてくれ。」


 「ありがとうございます。ではこれで失礼しますね。」


 そう言いながら、僕はローブを着て店から出ようとすると、


 「またきてね~!」


 店番の女の子がそう言っていたので、手を振って出て行った。


 それにしてもいいものを買ってきていたんだなあの兵士。このローブならアウルの背中に乗って、前よりも早く走ってもらうことができそうだな。


 次は・・・いい匂いがめっちゃするし、アウルにもお土産を買うとしよう。屋台巡りだな。うん。


 







 色々と屋台を見ているとうまそうなものが売っている店を見つけた。

 

 「いらっしゃい。これはギローグっていう魔獣の肉を、秘伝のタレで煮込んだものだよ!おいしいよ!」


 そう言っていたので一つ買ってみた。3カインだった。安いな。聞いたところギローグはダチョウみたいな鳥の魔獣らしい。その肉は鳥の人の腕ほどの大きさの骨付き肉を鍋で煮込んでいるというシンプルな料理だったが、とてもうまそうな匂いがしたので買ってみた。・・・たべるか・・・


 ガブっ


 「うまっ!何これ美味しいよ!?おっちゃんもう一つ頂戴!」


 「まいど!」


 そう言って二個目も買って食べた。・・・うまかったな。味自体は豚の角煮みたいな感じの味付けだったんだけれど、肉がとても柔らかくてすごく食べやすかった。・・・これをアウルのお土産にしよう。あとは、僕の晩ご飯だね。アイテムボックスに入れれば食べ物とかは入れた時の状態で保存されるらしいから、あったかいものが食べれるだろう。


 「おっちゃん。そこにある肉鍋ごと全部売ってくれないかい?美味しかったから僕の友達にも食べさせてあげたいんだ。」


 「おぉ~嬉しいこと言ってくれるね!鍋ごとかい?とても熱いし重いから君みたいな女の子では持てないと思うけど?」


 「大丈夫!僕アイテムボックスが使えるから!」


 「!すごいね!その歳で魔法が使えるのか~じゃあ鍋ごとだね、鍋の代金と中に入っている肉とタレ、合わせて100カインだ!」


 「じゃあこれでもらっていくよ。」


 そう言って100カインを払って鍋をアイテムボックスに収納した。


 「また来いよ!待ってるからな~」


 「ありがとな!おっちゃん。たぶんまた来るぜ~」


 そう言って僕はまたいろんな屋台を見てまわり始めた。



 そして見て回っているうちに見たことのない道具を売っているお店を見つけた。


 「おばちゃんこの赤くてまるいのはなあに?」


 僕は店のおばちゃんに目に入った赤くてまるい小さい石を指差して聞いてみた。


 「それは火の魔法石だね。」


 「魔法石って何?」


 魔法アイテムきたw


 「魔法石はモンスターから取れる魔石に火の魔力を込めた道具だよ。もっと大きいのだと武器や防具などにつけれるから高くなるんだけどね、この魔法石は家庭用の魔法具の燃料となるものだよ。」


 「家庭用の魔法具って?もしかして火をつけるどうぐなの?」

 

 「あぁそうだよそこにも置いてあるだろう。これがその魔法具だよ。」


 そう言っておばちゃんが手に取ったのは元の世界で言うライターのような道具だった。


 「この魔法具の下の方にあるフタを外して中に魔法石を入れると、この部分を押すだけで火がつくっていう、簡単なものだよ。魔法石一個で1時間ぐらいしかつかないけどね、火をつけるだけだから重宝するよ。」


 うん。まんまライターだね。魔法具の名前はフレイラー(以後ライターと表記)だった。どうやらフレイムという魔法をもとにしているらしい。・・・冒険者として暮らすなら必要だな。


 「おばちゃんその道具と魔法石を買うよ。あと、そこにある水筒と鍋、あとは食器と、包丁とかかな?」


 そう言って僕はおばちゃんからいろんな道具を買った。まずはライターを1個、火の魔法石10個、水筒5個、深ぞこ鍋2個、フライパン2個、包丁2本、木皿10枚、木のお椀10個ナイフ・フォーク・スプーン各2本、それと、買ったものが全部入る大きな袋を買った。


 「ありがとね。またくるんだよ~」


 そう言ってくれるおばちゃんに礼をして僕は門の方に歩いて行った。





 門に着くと隊長さんと兵士さん達がまだいた。


 「お疲れ様です。アウルはいい子にしてましたか?」


 「あぁ。フジリン殿でしたか。はい。フェンリルはおとなしくしていましたが、冒険者や街の人たちが怖がってしまって、説明するのが大変でしたよ。」


 「それは、ご迷惑をおかけしました。今日はもう街から出て近くの森で野宿をするつもりなので、ではまた、明日もきますのでそのときはよろしくお願いしますね。」


 「わかりました。気をつけてくださいね。」


 そう言葉を隊長さんとかわして街の外に出ると、アウルが近づいてきた。


 『主よ。待っていたぞ。私はお腹が減った。』


 「わかったよ。お土産も買ってきたからね。最初にアウルを呼び出した森まで行ったらご飯にしよう。お土産もあるんだよ!」


 そう言うとアウルは伏せて僕が乗りやすいようにしてくれた。なので乗ると・・


 『いくぞ主よ!ご飯にを食べに!』


 いきなり走り始めた!


 「いけいけアウル~!・・・それにしてもローブいいな・・・」


 そうして森についた僕とアウルは猪を狩った水たまりの近くにいた、


 「まずアウルにはこのお肉を一つあげよう。ご飯はそれと猪肉ね。」


 わたすなりいきなり食らいついたアウルは、


 『うまいぞ!主よ!』


 と言って尻尾をとても嬉しそうに振りながら食べていた・・・かわいいな・・・


 そのアウルを見ながらまず枯れ木を集めてきた僕は、火をつけていた。


 「おぉ~。ホントに火が付いた~便利だなこれ。」


 そう言いながら猪肉を解体して毛皮と肉に分けてから、肉を少し切り分けて、木に刺して焼いていた。


 「アウルは残りの肉を食べちゃっていいからね~」


 そう言いながら焼けた肉を食べてみた。・・・肉の味がする・・・それだけだな。生肉よりはうまいからいいか。あとで調味料も買わないとな。


 『主よお腹がいっぱいになって満足だ!』


 アウルは嬉しそうに尻尾をまだ振っていた。それにしても綺麗に食うな~口汚れてないし。骨しか残ってないよ猪は。


 「うん。僕もお腹いっぱいだよ。明日は草原で野うさぎを狩るからね~アウル頑張ってね!」


 『わかった主よ。」


 お腹がいっぱいになったらもう眠いや。


 「アウル~。僕もう眠いよ。だからアウル僕は寝るね~」


 そういってアウルの体に身をゆだねて僕は寝てしまった・・・・


 『お休みだ、・・主よ・・・・』


 

 そうアウルがいったのを聞いて僕の意識は暗闇に堕ちていった。

今日で夏休み最終日。

明日からは投稿するのに時間がかかるかもしれません。

それでも2日に一回は投稿したいと思います

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