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1-5 街門前騒動! ~始まりの街レイナーダで~

今日もなんとか投稿できました


 ビュービューっと風を切る音が耳元で鳴る。


 今僕は、アウルの背中に乗って近くにあるという町に向かっていた。


 それにしても、近くにあるって言っておきながら・・・アウルがもう3分も走っているんだが・・・あっ!壁が見える・・城壁ってやつかな?あれが町だな。・・よかった~。流石に濡れた服を着るのが嫌だからって裸のまま来ていたけれど裸はまずいからね~。早く町に行って服が欲しいよ~。


 そう言っているうちに城壁?が大きく見えるぐらいに近くまで来ていた。その街は高さ5mはあるんじゃないかと思われる城壁?でまるく囲まれた大きな街だった。



 『ん?主よなんだか町のほうが騒がしいぞ。』


 アウルがそう言った。ん~?


 「ほんとだね~なんか鐘がたくさん鳴っているね~。何かあったんじゃないかな?」


 僕はそう言って、アウルの毛の中から顔を出して町の方を覗いてみた。


 「あれって、みんな戦いの準備をしてるんじゃないかな?なにか危ないモンスターでも出たんじゃないか

~。ほら。門だと思うものの前で騎士っぽい人たちが集まってきてるもん。」


 うん。危ないモンスターでも出たんなら協力してあげてもいいな~とりあえず近くに行かないとね~。


 「アウル?近くにモンスターはいるのかい?なるべく危ないのだけど・・・」


 『この周辺には何もいないみたいだな。鳥やうさぎなどの動物とかしかいないな。』


 ふ~ん。まあ言ってみればわかるか。


 「じゃあ。アウル門の前まで行ってそこで止まってくれ。僕が話を聞いてみるよ~。」


 『わかった。』


 そう言った途端にアウルはいきなりペースを上げて走り出した。


 「はやいってーーーー!!!!!」


 そして10秒もしないうちに門の前まで来ていた。


 「全体構え!!」


 ザっ


 「!?」


 もしかして、僕たち狙われてない?


 「突撃ーーー!!」


 「「「「「うぉぉぉーーー!!!!!」」」」」


 偉そうな人が指示を出したとたんに門の前にいた20人くらいの兵士たちが武器を持って襲いかかってきた。


 「えーー!!ちょっと待ってよ~!別にこの子は危ない子じゃないって~!!」


 そう私がアウルの背中から顔だけ出して言うと兵士たちがいきなり動きを止めた。


 「そこの女の子。危ないから早くその魔獣から離れるんだ!」


 「だから~この子は危なくないって言ってるだろ!」


 そう兵士の一人に言い返すと


 「何を言っているんだ!そいつはフェンリルだぞAランクの魔獣じゃないか!危ないに決まっている!それに何を根拠に危なくないなどと。早く降りてきなさい。巻き込まれますよ!」


 そう言われた。


 「この子は僕が召喚した使い魔だ!僕の言うことならちゃんと聞くし危なくなんかない!」


 そう言い返してやったすると。


 「使い魔だと?それは本当か?・・・どうしますか隊長?」


 今まで問答していた兵士が指揮を執っていた隊長に声をかけた。


 「うむ。本当に使い魔なら大丈夫だが・・・フェンリルを使い魔にするなど聞いたことがない。・・そこのフェンリルに乗った少女よ、きさまの名をなんという!」


「僕の名前は藤鈴だ!そしてこの子はアウルだ。よろしくな!」


 そういうと、


 「本当に使い魔なのだな?それならば命令を聞かせれるはずだな。なにか証拠を見せろ。」


 めんどくさいな~まあいいや。


 「アウル、伏せて。」


 『わかった主よ。』


 そう言うとアウルはちゃんと伏せをした。


 「ふむ。どうやらホントのようだな。それでフジリンといったかな?君はこの町に何をしに来たのだ?」


 おっと。信じてもらえたのはいいけど町に何しにきたんだっけ?・・あぁ。冒険者になりに来たんだったな。


 「僕は冒険者になりに来たんだ。」


 「冒険者か。この町に入るのにそのフェンリルを入れるのは無理だぞ。大混乱になる。」


 む。アウルは入れないのか~まあこの大きさならしょうがないか。


 「アウルは門の外で待っててもらってもいいかい?」


 『私は構わないぞ』


 うん。じゃあ。


 「はい。アウルは門の外で待っているそうです。なので僕は町に入ってもいいですよね?」


 「うむ。君だけならいいだろう。身分を証明するものはあるかな?あれば提示してもらいたい。なければ、1000カイン払ってもらおう。」


 「あ~じゃあ1000カインを払いますね。・・・その前にひとつお願いしたいことがあるんですけど。」


 「ふむ。なんだね?あと言い忘れてたが私はレイナーダの町の警備隊隊長をつとめているグロウ・オーフェンだ。それで、願いとは何かな?我々にできることなのか?」


 ほう。隊長さんはグロウ・オーフェンという名前でこの町の名前はレイナーダというらしいな。隊長さんは、190cmぐらいの長身で服の上からでもわかる筋肉がやばいことになっている。見た目はいかついおっさんだ。・・・絶対強いな。


 「あのですね~。さっき服ごと水の中に落ちてしまって、今服を着ていないんです。なので大きさはなんでもいいので服が欲しいんですが。」


 「うむ。それなら部下に買いに行かせよう。金はあるのかい?」


 「はい。これでお願いします。」


 そう言って金貨を投げ渡すと・・・


 「なっ!これは金貨ではないか!」


 あぁ~やっぱり高価な貨幣だったのか~


 「はい。それからこの町に入る金額を差し引いたお金で僕が着れるような服を買ってきてください。まあ、10歳ぐらいの男の子が着るようなものとフードのついたマントがあればありがたいですね。1着でいいので下着もお願いします。あまった金額はそのままもらって結構ですので・・・」


 そう僕が言うなり


 「本当ですか!?では早速部下に買いに行かせます!おい!お前買いに行って来い。話は聞いていただろ。間違えるなよ!」


 「はい!行ってまいります!」


 そう言うなり走って町の中に部下の一人が消えって言った。はやいな・・・


 「あのですね。フジリン様?あなたはどこかの貴族様でいらっしゃいますか?」


 ん?


 「え~っと、なんでそう思ったんですか?」


 僕貴族に見えるようなことしたかな~?


 「そのですね、金貨1枚10万カインがあればこの町の兵士の給料の約2000日分になるんですよ。そんな大金をおしみなく差し出し、しかも、あまりをくれると言うではありませんか。これで貴族でなければおかしいと思いお聞きになった次第です。」


 あの神様何やってんだよ。余りにもの大金じゃねえか!10万で2000日分ってことは、1日の給料が兵士で50カインってことだろ?兵士で50カインってことは平民はもっと低い可能性があるし、さらに、1日50カインで生きていけるってことは500万カイン金貨50枚で約270年間生きていけるってことだぞ?あのじいさん大丈夫かよ?


 これで貴族じゃないとか言ったらまた問題になりそうだよな・・・何とかして誤魔化すとしよう。


 「僕自身は貴族じゃありませんが祖父が元貴族でしてね、没落貴族ってやつなんですよ。それであまり外の世界のことを知らないまま外においだされてしまいましてね。まさかそれほどの大金だとは思いませんでしたよ。これは祖父が残してくれた最後のお金だそうなのでね。それで冒険者になってお金を増やして世界を見てまわろうとしていたところなのですよ。幸い召喚・使役術も使えましたしね。」


 「なるほど。すみません。聞きにくいことを聞いてしまって。それでホントに残った金額をもらってもよろしいのですか?」


 「はい。どうぞみなさんの給料の足しにでもしてください。」


 そう言っているうちに服を買いに行っていた兵士が戻ってきた。


 「隊長!買ってまいりました!」


 「うむ!それではリン殿にお渡ししろ!」


 そう隊長が指示すると兵士がアウルに乗って体を隠している僕に近づいてきた。


 「これが頼まれていた服でございます。念の為にできるだけ高いものを買ってきたつもりです。それとローブの方ですがこれは服屋ではなく防具屋で魔法のローブを買ってきました。サイズが合わない場合店に行けばタダで調整してくれるということです。それでは、こちらをどうぞ。」


 「ありがとうございます。それでは着させてもらうので少し反対側を向いていてください。」


 その場にいた全員が僕と反対方向を向いたのを確認してから着替えた。


 「ふむ。前に着ていたのよりも着心地がいいですね。買ってきてくれてありがとうございます。」


 僕が着た服は、上質な皮でできた少し濃い色の茶色い前がボタンになっている半袖シャツ?に下が同じような素材で色が少し薄い茶色の半ズボンだった。まあ、要望通りの10歳ぐらいの男の子っぽい服なんだろう。ただし素材が良さそうだが。それと、ローブだが灰色のふーどつきのろーぶだった。やはり丈が長かった。あとで防具屋に持っていこう。


 「それで残った金額はいくらになったんですか?」


 「はい!残金は銀板8枚、銀貨9枚、小銀貨3枚、銅板8枚、銅貨7枚の合計89387カインになりました!」


 「じゃあそれから、この町に入るための通行料を引いておいてください。残りはあなた方で自由に使ってださい。」


 「本当によろしいのですか?」


 しつこいな~この隊長さんも・・・早く町に入れろよ僕は冒険者になるんだから!


 「はい。どうぞお使いになってください。」


 「では、ありがたく頂戴します。全員感謝しろ!」


 「「「「「「「ありがとうございます!」」」」」」」


 うわ~無駄に綺麗に声がそろってるよ~・・・訓練したのかな?


 「はい。どういたしまして。それでそろそろ街の中に入らせてもらいたいんですが?」


 はやくしろってんだ


 「わかりました。使い魔は街の外に待機させておいてくださいね?では、こちらです。どうぞお入りください。」


 やっとか~アウルから下りってっと。


 「アウルは街の外で待っていてね。絶対に暴れてはいけないよ。でも、危害を加えられたらやり返してもいいけど、人間は殺さないでね。たぶん夜までには帰ってくるから。」


 『わかったぞ主よ。気をつけて。』


 そう言うとアウルは門の横らへんに寝そべってしまった。


 「じゃあいってくるね。」


 そう言って僕が門をくぐると隊長さんがこう言って出迎えてくれた。


    



 「ようこそ!レイナーダの街へ!歓迎しますフジリン殿!」




 こうして転生して初めての人との出会いとともにこの世界で初めて見る街のなかへと僕は入っていった。


 まずは冒険者ギルドに行かなきゃな。神様がそう言ってたぐらいだからね!



 

やっと街の中に入れましたね~

次から街中でのお話です。

ちなみに転生してからここまで2~3時間程度の時間しかったってないんです。

まだ昼前ぐらいの時間だったりしますね。

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