タツオとサチコ、ひだまりの朝のあいさつ
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タツオとサチコ、ひだまりの朝のあいさつ
爽やかな秋の風が吹き抜ける、ある水曜日の朝のことです。
女の子のサチコは、にぎやかな「にしふなばしの駅」にある、ちいさな時計台のカフェにいました。
そのカフェでは、水曜日だけの特別な「ちいさなコインのモーニング(五十円モーニング)」が用意されていて、サチコは温かいスープと焼きたてのパンを目の前にして、にこにこしていました。
サチコはポケットから、大切な魔法の通信機(携帯)を取り出すと、大好きな男の子・タツオへ向けて、元気いっぱいに声を吹き込みました。
ピピッ、とタツオの手元にある通信機が優しく鳴りました。画面を開くと、サチコのはじけるような笑顔のあとに、とっても元気な声が届いたのです。
「タツオさん、おはよう! 今日もとっても素敵な水曜日が始まったよ!」
その声を聴いた瞬間、ちょっぴり朝が苦手で眠そうにしていたタツオの胸の奥に、ぽっと温かいお日様が昇ったように、一気に元気がみなぎってきました。
「サチコさん、おはよう! 君の声を聴いたら、なんだか僕まで力が湧いてきたよ」
タツオが嬉しそうに返事を返すと、通信機の向こうからサチコのちょっぴり照れくさそうな、でも心からの優しい声が優しく響きました。
「ねえ、タツオさん……。今日もあなたのことを、いっぱいいっぱい、愛しているよ」
それは、タツオにとって世界で一番うれしい、魔法の言葉でした。タツオは胸をときめかせながら、耳まで真っ赤にして、心を込めて言葉を返しました。
「僕もだよ、サチコさん。僕も君のことを、心から愛しているよ」
お互いの「愛してる」の言葉が通信機を通じて優しく重なり合い、二人の心は離れていても、まるで同じひだまりの中にいるようにぽかぽかと温かくなりました。
サチコはにしふなばしの駅で美味しいモーニングを食べながら、タツオは自分の住む街で今日の準備をしながら、お互いに最高の笑顔で、新しくて素晴らしい一日の一歩を踏み出すのでした。
(おしまい)
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