第3話 刑事の勘
式が脱力状態で昼間、横になっていた間。
早朝発生した事件の当事者、私、シキ・アキラの願いで
釈放に一役買った武藤は
東署に戻って同期の友人と共に調べ物を始めていた。
話しているときは、ちょっと、つっけんどんな態度の武藤だが
実は彼なりに式を心配していて個人的な捜査を始めていた。
その理由には二人ほぼ同時期に消えた鬼子母神さまの、お守り袋も彼を動かす理由の一つだった。
今朝ほどの話が通じない東署の刑事さんは名前を藤田孝雄という。
彼に武藤は暴れた旦那の経過や薬物の入手経路、過去の犯罪歴、周辺や勤め先などについて聞いた。
管轄違いなれど捜査協力をすると言って細かい内容や気になる点を洗うことにした。
藤田さんの報告によると
暴れた旦那が、どこから薬物を入手したのか、そして本人は
『薬なんか知らない』の一点張りだった。
薬物検査結果はLSDという薬の成分が多く、それは幻覚を強く引き起こす。
そして武藤の勘が大きく動き始めた。
「それじゃな、あっと藤田ぁー今度、家に遊びに行っていいか?」
「ああ?どした」
「いや、息子さんや奥さんに会いたくなってなぁー大きくなったろう?シンジ君」
「いやぁ、いつも愚痴ばっかりで、うちのやつの愚痴聞いてくれんならイイヨ、シンジも、まぁそれなりだな」
「お土産、何がいいかなぁー」
「ん?そんなのいいから、いつでも来いよ」
「おう、じゃ何かあったら知らせてくれ」
「わかった、おい、あの式ってやつ大丈夫なのか?」
「あぁ、あいつの話は遊びに行ったときにでも、ゆっくり教えるよ」
「アハハハお前にしちゃ珍しいな、あんな奴に肩入れするなんて」
「あいつは馬鹿な野郎なんだよ、それじゃ情報頼むよ」
「了解」
武藤は今朝の事件、一見、被害者であろう奥さんと子供、しかし何か引っかかっていた。
今までの経験からだったが
武藤は奥さんについて調べ出した。
「もしもし鈴木、急で悪いが今、何やってる」
「はい調書、書いてましたが」
「ん、それ後回しにして尾行の仕事、頼む、安全課の紫刑事にも協力頼んであるから
二人で、ある主婦の尾行、頼みたいんだマルタイは今、銀行で働いてるが夕方には帰宅するはずだ、
尾行頼む、俺は、このあと薬の売人にアタリをつけたいんだ」
「ハァ了解です、でもなんで紫さんとなんですか」
「おまえ彼女が好きなんだろうチャンスをやるよ」
「えーっ!?」
「ばか、冗談だ尾行相手が女だからな不測の事態にそなえて紫に協力頼んだだけだ、まぁチャンスだから誠実な心で彼女口説いてみろ」
「えー?真に受けていいんですか?」
「いいぞ、その代わり、ちゃんと尾行しろよ、できれば撮影もしてくれ車載固定のカメラ、スマホでも構わん」
「ハイ了解です、なんか・・・ありがとうございまぁすっ!」
「じゃ今もう署に着くから課に行って紫と合流しろ、で車、出す用意してな」
「了解です駐車場で待機してます」
「了解」
小辻紫は刑事になったばかりの誰もが好感を持つであろう若き女刑事さんです。
鈴木刑事は彼女を好きになっていました。




