22 とーちゃんの看板メニューだったんだよ
22話
1、自宅・台所・調理しておるサヤ
サヤ「なかなか、なびかないのよね」
サヤの足元に座っている石橋「そりゃそうだろう、富士子の補佐に選ばれた男なんだから、そう簡単には陥落しないよ」
2、同じくサヤの足元で呑んでいる母「今晩は何作ってくれるんだい?」
サヤ「あんたは、どっかいって食べてきなよ」
母「やだね、あんたのご飯が食べたいんだよ」
3、立ち上がった母、サヤの手元を覗く(2人の後ろ姿)
その姿を眺めている石橋
石橋「そうやってると、どっちがどっちだかわからないな」
4、猛烈にサヤ振り返って
サヤ「やめてよ!似てるなんて言わないで!こんな老いぼれ女と」
母「だろう!この子、私の若い時にそっくりなんだよ」
サヤ「あんたに若い時なんてあったっけ」
5、母「失礼な子だよ!」
6、サヤ「どっちがよ」
石橋「そうゆうとこもよく似ている」
7、サヤ「茶化さないで!ほんと嫌い」
母「ナポリタンか」
サヤ「食べたくなかったら、食べなくていいけど!」
8、母「トーチャンの看板メニューだったね」と泣き出す
9、座り込んで泣く母の手にあるコップに、酒を注いでやる石橋
母「トーチャンのこと返せ!!」
石橋「今、マグロ船に乗ってますから」
母「ウソ言うんじゃないよ!」
10、石橋「それぐらいにしてください」
サヤ「あんたにも働きに出てもらう事になるわよ」
11、母「そんな冷たいこと、言わないでおくれよ・・ごめんよ」
12、サヤ「どう思う?もう少し何かしたほうがいいのかな?」
石橋「Bの事か?それともおかーさんの事か?」
母「私の事はほっときなよ!」
13、意地の悪い顔のサヤ「う〜ん〜〜と」
14、サヤと石橋母を見ている
母「サヤ、よしとくれよ。大人しく酒飲んでるだろう」
15、ニッコリと笑うサヤ「Bさんのこと」
16、石橋「情報があれば料理の仕様も浮かぶんだが、お前、会長室にも盗聴器を仕掛けろよ」
サヤ「無理だよ。私なんかが入れる訳ないでしょう!」
石橋「秘書室はイケたじゃないか」
17、調理に戻るサヤ「それはプチ・トリアノンの紅茶セットを気に入ってくれる人がいたから」
18、サヤ「骨が折れるんだよ、三日おきにデリバリー頼んでくるんだからさ、あの女」
石橋「その女にやらせろよ」
サヤ「あのさ!女がいいとこ取りなの知ってるよね」
19、母「そうだよ!私とサヤが居るのに!甲斐性無しなこと言うんじゃないよ。サヤの分け前をその女にやるつもりなのかい!」
20、石橋「お母さん、話の腰を折らないでください」
21母「ややこしくしてんのは、あんただろうが」
22、フォークと取り皿を石橋に渡すサヤ
23、立ち上がる石橋、リビングへと移動する。
24、ナポリタン大皿・サラダがのるお盆を運ぶサヤ
25、3人座って「頂きます」
26、母「トーチャンの味にそっくりだね」
サヤ「黙って食べなよ、じゃなきゃ昔、私にしたように外で食べさせるよ」
母「余計なことばっかり覚えてるね、あんた。時効だろうて、もうさ」
特戦群・建物
27、部隊長室
サラマンダー「富士子の警備を厚くした方がいいのではないですか?」
コロンブス「盾石が国と契約を結んだからか?」
サラマンダー「液体デイバイスの存在を知る人数が増えます。情報はいずれ各国に漏れます」
28、コロンブス「警備人数を増やせば返って目立たないか?監視している方もプロだ」
29、サラマンダー「そうですが…」
30、コロンブス「アルファはヨーロッパだったか」
サラマンダー「相手国の内情を探らせてます」
コロンブス「国家間の調印ともなればイエーガーも細心を期したいだろう。今、帰国させれば国益に関わる」
31、サラマンダー「フレミングだけでも、帰国させてはどうでしょう」
32、コロンブス「そうだな」
日替わり
33、羽田空港・帰国した宗弥ことフレミング(軽装・荷物なし)
宗弥「とんぼ帰りかよ。人使い荒すぎ」
34迎えの車・助手席に座っている宗弥、電話している。
宗弥「親父、そうなんだよ、いま羽田なんだけど、それでさ、お土産渡したいんだけど、会社に顔出していいかな」
35、宗弥の父・樽太郎・秘書室
樽太郎「いつも急だな」
宗弥の声「俺が優秀だから、あちこち呼ばれるの」
36、宗弥「そうだな、夕方には。わかった」
37、2ショット
運転しているサラマンダー
宗弥のモノローグ
“サラマンダー直々の迎えとは…、雨でも降るか“
38、宗弥「それで、俺は何をすればいいんですか?」
サラマンダー「盾石本社ビル内に不信がないか、見てきてくれ」
宗弥「不信?」
39、サラマンダー「ああ、不信だ。まずはさっき渡した資料を読め」
40、ダッシュボードの上にあるA4封筒に手をかける宗弥
41、読む宗弥の横顔
42、研究室の富士子
43、会長室の国男
44、液体デイバイス
45、顔を上げた宗弥
宗弥「チッ」
46、サラマンダー「富士子の護衛には俺のチームがついてるが、研究所がある盾石本社ビルは守りが辛すぎて、監視カメラのハッキングすらできていない」
宗弥「それって富士子がビルにいる限り安全ってことじゃないですか」
47、宗弥「それに出歩きもしないで、あいつは会社と自宅の往復の日々でしょう」
48、サラマンダー「内偵して欲しいんだ。訓練を受けているお前なら、工作員が紛れ込んでないか見分けられるだろう」
宗弥「1人じゃできる事は限られます」
49、サラマンダー「液体デバイスの情報が集まる会長室と研究所だけでいい」
50、車窓を開ける宗弥
51、そうやを怪訝に見やり、サラマンダー「どうした?」
宗弥「家族とか、俺に信頼を寄せてる人たちを裏切るような気がして」
サラマンダー「家族の安全を担保すると考えてはどうか」
52、サラマンダー「それにお前は富士子に惚れてる」
53、パッとサラマンダーを見返す宗弥
54、サラマンダー「やっぱりそうか」
宗弥「試しやがったな!」
55、サラマンダー「お前、いくらうちの部隊が軍人臭がしないようにと、悠々自適を重んじているからといって、気を抜きすぎだぞ。引っかかっるお前が悪い」
56、宗弥「申し訳ありませんでした。クソったれ」
57、サラマンダー「コロンブスはお前らアルファがお気に入りだが」
宗弥「だが、何ですか」
58、サラマンダー「俺に言わせれば甘ちゃん揃いだ。作戦をノリと運で突破してると、そのうちしくじるぞ」
59、宗弥「ノリは若さだし、運も実力のうちです。余計なお世話ですよ」
60、走る車(後ろ姿)




