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サヤ  作者: 國生さゆり
20/21

20、なんか食べに行かない?もう飽きた



1、弁護士に化けた石橋「なるほど・・・」

 紘子「助けて頂けますか⁈」

 石橋「そうですね・・」


2、サヤ「難しいですか・・」

 石橋「相手が相手ですから・・」



3、紘子「諦めきれません。お願いします!!」

  石橋「戦うためには下調べを鉄壁にする必要があります。失礼ですが、資金は用意できそうですか?」



4、紘子「会社を立ち上げるのに…使ったので…。この事業に賭けていたんです」

  石橋「そうですよね、お気持ち理解できます」

 紘子「ランニングコストもすでに発生してますし…」

  


4A、石橋「お話をお聞きする限り、素晴らしいプランですもんね。すぐに稼働させたかったんですよね」



5、紘子「そうなんです」

  石橋「相手は大手なので、もうすでに着手する手配を始めていると思った方が良いでしょう。こちらも迅速に対応しなければ…」



6、サヤ「今日の今、話したばかりですよ」

  石橋「多角経営している会社を甘く見てはいけません」

 サヤ「そうですよね、剛腕な印象の社長さんでした」

  石橋「お電話を頂いてから知人に聞いてみたんですけど、トップダウンを好む戦略的な経営者だとの評判です」



7、紘子「どうしたら…、良いでしょう?」

 石橋「こちらも人海戦術でいくしかないかと」

 紘子「…」

 石橋「良かったら、ですが、、、人をご紹介しましょうか?」



8、石橋「投資という形をとっての融資で承諾してくれると思います」

 紘子「株を分ける形で…、その方はご了承してくれますかね」



9、石橋「理想的です。サヤさんが言ってたようにあなたは聡明な方だ」


10、サヤ「言ったでしょ、紘子には敵わないって」

  石橋「本当にそうですね」

  紘子「お力をお貸しください。必ず恩返しします」

 

11、石橋「いえいえ、恩返しなんて要りません。私は仕事をするだけですから。早速で申し訳ありませんが、着手金を振り込んで頂けますか?」

  紘子「いかほどに…、なりますか?」



12、石橋「調査と弁護に備えての資料作りで、迅速に5人を1週間フル稼働させます。本来ならば200万と言いたいところですが、100万でお受けさせていただきます」



13、紘子「ありがとうございます、光明が見えました。感謝します」



14、紘子「サヤ、ありがとう」

  サヤ「親友だもの、当たり前よ」

  石橋「持つべきものは良き友ですね」


15、スマホから振り込みする紘子



16、振込完了の画面



17、ドア前の石橋「では、私はこれで。融資の件ですが、改めてご連絡します」

  紘子「何から何までありがとうございます」

  


時間経過

17、ホテル内のレストラン・グラスをかかげている2人

  紘子「ありがとう、サヤ」

  サヤ「良かったね、紘子」

  紘子「乾杯しょう」


18、サヤの携帯が鳴る。

 サヤ「ああ〜、もう〜」

 紘子「どうしたの?」

 サヤ「富士子からの呼び出し、行かなきゃ」


19、紘子「今から、せっかく」

  サヤ「ごめんね」


20、グラスをテーブルに置いて立ち上がるサヤ。戸惑っている紘子

サヤ「連絡するねー」

紘子「明日、会えるかな?打ち合わせしたいし」

サヤ「わかったー」



21、ホテルの中庭

レストランの中が窓越しに見えている

紘子を見ているサヤと石橋の後ろ姿

石橋「気は済んだか」

サヤ「う〜ん、どうだろう。イマイチ実感ないな」


22、石橋「冷たい奴だな」

  サヤ「着信シカトしているうちにワクワクしてくるんじゃないかな」


23、サヤ「なんか食べに行かない?もう飽きた」



時間経過

24、自宅のドアを開ける石橋(喫茶店だった時の出入り口)

石橋「あっ!びっくりした!お母さん、電気もつけずに何してるんですか⁈」

母「あんたたちこそ何してたのさ」



25、鼻をヒクヒクさせる母

  母「焼肉食べてきたね!どうして私を誘わないんだよ」

 サヤ「あんたの酒癖が悪いからよ」

  母「親に向かってなんて言い草だい」



26、サヤ「やって、産んだだけでしょ」

   母「罰当たりな事いうねぇ!あんたのせいで私は10歳老けたんだよ」

  サヤ「避妊しなかった、あんたの自業自得でしょう」



27、石橋「まあまあ、2人とも」

  


28、階段を上がるサヤ


29、見送っている母と石橋

母「小さい頃はあんな子じゃなかったんだけどね」

石橋「今もお母さんのことちゃんと考えてますよ」

母「またまた」



30、石橋「本当ですっって」

  母「ところでさー、とーちゃんから連絡こないんだけど」

  石橋「私にも連絡ないですね」



31、母「連れて行ったのはあんただろう。どうしてるか調べてよ」

  石橋「わかりました。あのこれ」


32、3万円差し出す手(石橋の手)



33、母「くれんのかい⁈」

  石橋「臨時収入が入りまして」

  母「あの子にもかい⁈」



34、石橋「ええ、今日は一緒に仕事したので」

  


35、階段に座って話を聞いていたサヤ

サヤ「ちぃ」

母の声「サヤあーーー!あんたも小遣いおくれよーー」



36、石橋「お母さん、飲みに行きましょうよ」

   母「あんたの奢りかい⁈」

   石橋「もちろんです」



37、自室に入るサヤ



38、玄関表

  母「夕ご飯も食べてないんだよ」

  石橋「承知しました」



39、歩道をゆく2人

自宅2階の窓辺に立ち、2人を見ているサヤ

サヤのモノローグ、“クソババア”



40、飲み食いしている母

母「料理遅いよー!さっさと持ってきてよ」

女将「あいすいませーん」



41、母「今日はさ、この人の支払いなんだよ。次は四番目に高いメニュー持ってきて」

笑う石橋



42、風呂上がりのサヤ、電話している。(洗面所の前)

 サヤ「そうなの。だから、紘子を着信拒否して欲しいんだけど」

 


 43、智人「いいけど、それで俺は⁈俺のポジションは⁈」



44、サヤ「ちゃんと弁護士さんに頼んどいたから、大丈夫だよ」

  智人の声「いつ連絡来るかな⁈」



45、サヤの声「週明けなんじゃないかな」

  智人「じゃないかなって、不確定だな、もう〜」



46、サヤ「それでね、しばらく朋子さん連れてどっか行って欲しいんだけど」

  智人の声「何でだよ」

 サヤ「紘子が智人を尋ねてくるかもしれないから」



47、智人「えっ、なんで俺んとこくんの⁈」

  サヤの声「私と連絡が取れなくなるからだよ」

  智人「あっ、そうか。部屋も変えた方がいいね」

  サヤの声「そうだね、電話切ったらすぐ移動して」



48、智人の声「それにしても痛快だね」

   サヤ「でしょ。馬鹿にしてた私たちにハメられたんだから、お笑いでしかないよ」



49、智人「紘子の身から出たサビだよ。次の同窓会が楽しみで仕方ない」



50、サヤ「とにかくそうゆうことだから、見つかんないようにしてよ」

  智人の声「了解」



51、ドライヤーをかけているサヤ

サヤのモノローグ、“智人も潰すつもりだったけど…、まだまだ甘いよねえ、私も“



時間経過

52、就寝しているサヤ


53、サヤの寝顔を見ている影


54、ふと目覚めるサヤ



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