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サヤ  作者: 國生さゆり
14/21

14、貪る毒母



1、朋子、母に伴われてホテルの部屋から出て行く(後ろ姿)

  手前のサヤ(後ろ姿)

  サヤ「朋子さん!」悲しげな声。


2、サヤアップ・見送るサヤ、笑ってる

サヤのモノローグ“口車に乗って、クルクル踊ったバカ女“


時間軸・昼間(回想)



3、サヤ、(サヤの自宅・自室)

ベットに寝っ転がって電話しているサヤ

サヤ「ご、めんなさい、電話なんかして。智人から、連絡があって」

朋子の声「えっ、」

サヤ「しばらく別居するから・・ホテルに移ったって。本当ですか・・」



4、朋子「・・・」

 サヤ「来るように言われたんです。じゃないと、、ネットに写真をバラ撒いてリベンジするって脅されました」



5、朋子、驚きの顔

サヤの声「そんな…、そんなことされたら私、仕事…、やめなきゃいけなくなっちゃう」



6、サヤ「私は会長の娘の富士子と高校時代からの親友です。富士子は智人さんとのことも知ってます。私が退職するって言ったら、富士子に理由を聞かれます・・・正直・・私・・黙っていられる自信がありません!だから!!」



7、サヤの自宅

 サヤ「朋子さんのご実家も危ないかも!」

朋子の声「えっ!!」



8、過去の回想・会社の懇親会

サヤ「朋子さん、新婚の頃、懇親会で富士子と会ったでしょ」

朋子を伴った智人、富士子の父、国男に挨拶している。

国男の隣に立つ富士子


9、朋子、富士子の隣に立ったサヤを見つける

 朋子、サヤに勝ち組の笑みを送る。



10、サヤ、富士子に話しかける。



11、冷たい眼差しをした富士子に挨拶している智人

 (富士子的には通常運転)

 


時間軸・昼間・回想

12、朋子「・・・」

  サヤの声「あの後、富士子に、智人さんとサヤが別れた原因ってあの人って聞かれたんです」



13、サヤ自宅

  サヤ「富士子、朋子さんのことを調べようとして・・私、必死に止めたんです。大学の頃も私に酷いことした人がいて、、富士子がし、仕返し、、して」ワァーと泣き出すサヤ



14、朋子の声「・・富士子さんは・・何を・・したの」

  サヤ「か、か、会長に告げ口して、、、会長が裏から手を回して・・富士子のこと溺愛してるから、な、なんでも願いを、き、聞き入れちゃんです。だから・・何するか!わかりません!!」


15、意を決した朋子「主人とは、何時に待ち合わせているんですか?」

  サヤの声「夕方です」


16、ペロリと下を出すサヤ。



時間経過・現在

17、ホテル・智人、弁護士、サヤ、ソファに座ってる

弁護士「今日、この部屋で起きたことが表沙汰になるのは、お分かりだとは思いますが・・非常にまずいです」

智人「朋子は・・その・・食中毒の件で実家がドタバタしてるのを・・気に病んでいて・・神経が参ってしまったんでしょうか・・」

サヤ「私、ここに来る前ハンバーガー食べていて服にシミを作ったんです。それを洗い流してて」



18、智人「サヤさんを見て・・朋子は勘違いしたんだと思います」



19、智人「俺、外に出れないから・・事情を知ってるサヤさんに買い物を頼んだだけです、なのに・・。他の奴に頼んだら、根掘り葉掘りいろんなこと聞かれるでしょう!だから・・」



20、弁護士「・・社長からも」

   智人「義兄さんは何て⁈」

  弁護士「内々に収めるようにとご指示を頂きました」



21、サヤ「ですが、朋子さん刃物を持ち出したんですよ」



22、頭を抱える智人「俺を・・殺すつもりだったってこと・・かよ・・」

  弁護士「サヤさん、ありがとう。

      あなたから連絡をもらってなかったら、大惨事でした」



23、サヤ「いえ、朋子さんに智人さんに会う許可をもらうに電話したら、、様子が変だったんで・・良かったです」

  智人「あの、」

  弁護士「何でしょう?」



24、智人「義兄さんが朋子が持っている株券を買い取ると言っているようですが、それも朋子が追い詰められた要因の一つだと思います。やめるように言ってもらえませんか」



25、弁護士「そうですね、、あなたがご自宅を出る前にもその件でも揉めていましたもんね」

  智人「家族から、一族から捨てられると思ったんだと思います」



26、頭を下げる智人「お願いします」

  弁護士「社長に話してみます」

  智人「話すだけじゃダメです!やめさせてください!!」



27、智人「じゃないと、朋子は壊れてしまう、本当に精神を病んでしまいます」



28、弁護士「あなたがそこまで考えてるとは思いませんでした。正直」

   智人「格下夫だと思っていたんでしょ」

  弁護士「一族の方々の話ぶりから・・」



29、智人「俺の実家も・・俺も・・そういう風に思われてるの知ってました。でも仕方ないでしょ・・我慢するしか・・朋子を愛するという事はその家族も愛さないと・・。俺が道化になるしかなかったんです」



30、サヤ「結婚してから幸せそうに見えなかったの・・そういう理由があったんだ」



31、智人「会社辞めて、誰も知らない場所で暮らそうって言ったんだけど、家族と離れるの嫌がって・・」

弁護士「事情は私なりに理解できました。少々時間をください。それからサヤさん、今日のことはくれぐれもご内密に願います」

サヤ「もちろんです。あの・・出過ぎた事ですが・・その・・朋子さん、しばらく入院した方がいいと思います」



31A、サヤのアップ「精神科の治療を・・受けた方が・・」



32、弁護士「そうですね・・、いろんなことが収まるまで東京にいない方がいいかもしれない。避暑地での治療を提案してみます」



33、部屋のドア前

サヤと弁護士、帰る。

智人、見送っている。

智人「朋子のこと、よろしくお願いします」



34、廊下を歩いてくる二人

サヤ「さっきは・・朋子さんのことで出過ぎたことを言いました。すみません」

弁護士「朋子さんに智人さんを取られたというのに・・あなたは」

サヤ「選んだのは智人さんです」


35、弁護士・スーツの内ポケットから封筒を出す


36、サヤに差し出し

サヤ「何ですか?」

弁護士「社長から預かって参りました」



37、封筒の中をのぞくサヤ

  びっくり



38、サヤ「受け取れません!」

  弁護士「些少ですが、どうか」


39、サヤ「お金なんかいりません。私は善意で」

  


40、サヤ「私の気持ちを踏みにじらないでください」

  弁護士「・・そうですか」



41、封筒を内ポケットに戻す弁護士



42、ホテルのロビー

サヤ「母がここのケーキ好きなんです。買って帰ろうと思いますので、こちらで失礼します」

弁護士「では」



43、見送っているサヤ

サヤのモノローグ、“バカにして“



44、喫茶店でケーキを食べているサヤ

サヤのモノローグ“あんなはした金なんかよこして“



45、サヤの横顔

 サヤのモノローグ“満足するわけないでしょ”



場所替え・

46、焼肉屋(石橋、肉を七輪で焼いている。母とにかく飲んでいる)

石橋「お母さん、飲んでばかりいないで、食べながらじゃないと体を壊しますよ」

母「そうは言ってもね、そういうわけにいかないんだよ」

石橋「どうしてですか?」

母「こんないいお酒、ひさしぶりなんだよ」



47、石橋「ああ、そうだ。シェフから預かってきました」

  5万差し出す

  


47A、かっさらう母「私にかい」

  石橋「なんだかんだ言っても、最後はあなたのことをよろしく頼むと言ってましたよ」


48、母「300万貰っといて、たったの5万。やっぱりあの人はクズだよ」


49、石橋「心配しなくても、私とサヤがいますから」


50、母「ところであの子はどこにいるんだい?親ほったらかしにして勝手な子だよ、まったく」



51、石橋「友達と会うって言ってました」

  母「あんた、よくあの子と一緒に居れるね」

  石橋「あなたの子ですよ、いい子に決まってるからじゃないですか」



52、石橋「それに私たち気が合うんですよ、何かと」



53、母「まぁー、あの子は昔の私に似て美人だし、面倒見もいいってご近所の評判もいいからね」

石橋「そんなところもお母さんにそっくりですよ」



54、母「そうかい。あっ、その肉、私んだよ」

 


55、石橋「どうぞ」

石橋、母の皿に肉をのせてやる。

石橋「肉とお酒の追加注文しますか?」

母「当たり前だのクラッカーだよ」



56、石橋「承知しました」

石橋のモノローグ“どうしてこうも何もかも独り占めしなきゃ、気がすまないのか・・・”



57、肉を貪っている母

石橋モノローグ“は、身の破滅になるのになぁー”




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