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第79話 新たな日常


公務の事務処理の引き継ぎも終わり、セントラル議会の役は降りる事が出来たので、時間を見つけてはセントラルの神殿の工事の進行具合のチェックと、城壁の改造や、巨大工場の建設、世界大会用のスタジアムの建設と魔力を相変わらず使い果たすまで働いて、眠るように王城にもどっている。セントラルの建設事業は全てが世界規模の開発である為、6カ国共に作業員を派遣し、連日1000名以上が働いてくれているが、魔法を駆使した方が早い部分は俺とフェアリーの合作になっているのだ


世界的に好景気に沸いた結果、ロドリゲスとの街道整備を計画した時に比べると労働者の賃金も3倍にはなっていて、物価も上昇し、バブル景気がきている、崩壊する事が無いように、各国はどんなに国庫にゆとりができても、土地を売る時には使用期間を20年以上の条件をつけ、金融機関は商業組合の専門部署と財務官僚の連携作業にして、個人に融資をする事で利息で国益をだしたとしても、一般企業がお金でお金を生むような事が無いように金融政策は徹底している


奥様会議で決まった様にみんなを常に引き連れて居るので、サメハダ領に視察に赴いた時には、農産物を円滑に収穫する方法や、土に栄養を与える方法など、それぞれの種族により違った方法が聞けた事はとても面白かった


だいたいはみんなの意見をフェアリーがまとめてその場所に適した答えを導き出した。開発室に提示する新製品についても、様々な文化の違いを踏まえた上で、使用環境の違いによる細かな仕様変更も盛り込める様になった


奥様を束ねた事で俺が考えなくても、どんどん物事が進んで行く事に、感心させられる事が多くなった。居てくれるだけで幸せな気持ちになる事は確かなのだが、色んな意味でほんとにありがたい存在である


「最近事務処理と魔力供給に追われて、身体を動かしてないから準備運動がてら、思い出のアリゲーターでも切りに行くか?」


「アリゲーターってアスコットが囲まれて絶体絶命だったというあれですか?」サラ


「そうそうそれだ!でっかいワニなんだよ」


「トラウマは克服せねばなりません!」アスコット


「トラウマになってるなら無理しなくて良いと思うけど…」


「いえ行きましょう!梳李におねだりしたい事もあります!」


「それなら俺が10体を3枚にするのが早いか?アスコットとサラチームが2体倒すのが早いか勝負するか」


「梳李!お話中にすみません!アンピと共に少し離れたいのですが許可を頂きたく」


「どうした?慌てて、何かあったのなら協力するから話せば良いよ」


「大した事ではありません。それにこの戦いは負けた方がよいのです。いまアンドロポリスの丘のうえにポセナイという街があるのですが、ゼウスが神々に土地を与える時にこの地をめぐってアテナと神力を見せ合う勝負になったのですが…私は戟を突き刺す事で水をだし、アテナは槍でオリーブの木を出しました。当時アンドロポリスは水が不足していた為に、民衆は私を支持し、その姿を見た神々の採点も私に入ったので私が勝利しました。アテナはその時の事を深く根に持っていて、ゴルゴーンもアテナによって怪物にされたのです、あの時に負けていれば違う未来もあったのではないかと思っていたのです」


「作戦はあるのか?」


「はい…時空を越えた再戦までを挑んでくるのだからアテナの執念は相当の物です。力を抜いてはこの戦いは終わりません。ですから私は海水を出そうと思っています。それであれば飲む事も撒くことも出来ないためにアテナの出すオリーブに軍配が上がると思います」


「ポセはそんなに献身的な考え方も出来るのだな」


「師匠を見てきたからですよ。少しだけ離れる事を許して頂けば、よい形になります」


「わかった!それなら自由にしていいよ、だけど忘れないで欲しい…俺はいつでもポセの味方だからな」


「ありがたく!」


そうして神々の時空を超えた戦いにポセは参加した。予定通りアテナに軍配が上がり、ポセは負けた事になった。ポセナイの街は歴史上でもアテナイの街となり、神話は完成されたのだが、俺は個人的にポセが負けた事は面白くなかった


「いくぞー!勝負だ!」


アリゲーターの群れを前にして、トラウマを抱えるアスコットは一瞬躊躇した


「アスコット!しっかりしなさい!」


サラの戟により正気を取り戻すアスコット


俺はアリゲーター程度の魔物に遅れをとることもなければ、危険を感じる事もない


「まだまだだな!」


「アスコットチームの勝ちー!」ヘッカ


「えっ!俺の勝ちじゃないのか?」


「梳李は確かに早かったけど、余裕を見せている間に、アスコットとサラに抜かれました」フェアリー


「そっかあ!強くなったなあお前達!」


「へへへっ!どんなもんだい!」サラ


「ご褒美をあげなきゃな、アリアナとオリビア、イザベラも近くに来てくれるか?」


俺は求婚もちゃんとしていなかったので、用意していた首飾りを4人にかけた


「遅くなって悪かったな、僕のお嫁さんになってください」


「ずるいよー!梳李ー!」


「そんな風にされたら全部許しちゃうじゃん!」ロドリゲスチーム


アンとサラには宝石に彩られた槌を送り、レオットには髪飾り、ファニーには魔道具、ピーシスには指輪を贈った


「俺は…何もしてあげられないかもしれないけれど、みんなが居てくれる事が俺は最高に幸せだという事だけは伝えておくね。だい好きだよ」


家族っていいもんだな。すきま風に吹かれた時は埋めてくれるし、道に迷ったら時は先に居て手を差し伸べてくれる


照れくさいから言わないけれど、感謝していますよ



第80話につづく


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