↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
77/135

第77話 緊急議会


大きな成果をあげたサメハダ観光だった事もあり、第1回音楽の祭典が急遽開催される事となった。各国の来賓や王がこぞって国民にも見せたいと言い出した事がきっかけである


それと同時に魔石プレイヤーの試験も終わり、参加者には記念品にして贈呈したのだが、好評だった事と、世界のトップが集まっていたため、現行の業務提携はあくまでも種族毎に分業している形になっているが、セントラルに隣接する草原に6カ国で共同の巨大工場を作ってみてはどうかという話になった


理由としては以前まで各国は王都に商業の中心を持っていた為、地方から上京する若者は王都に憧れを持つ者が多かったのだが、この世界連携の流れの中で、製造部門を地方に移した事と、物流の中心が完全にセントラルに集中するようになった為に、セントラルに住みたいと思う若者が多くなり、各国の商業組合は連日セントラルに求人を求める者で溢れていた


神殿の再開発に伴ってヘカテーの工場を移転しようと考えていた事も、ちょうど都合が良かった、大会の準備と共に巨大工場の建設計画を具体化する為、セントラル議会は各国首脳も常駐し、両計画の実現に向けて連日協議が行われていた


「議長!巨大工場では何を製造する予定ですか?」ギガース代表


「とりあえず俺の個人的な考えを述べさせて貰うが、新たな雇用を産む事が重要と思っている。その為に今までの業務提携とは完全に独立した商品の製造を考えている」


「具体的にはどのような製品なのでしょうか?」エルフ代表


「いま配った魔石プレイヤーをメインに、そのような生活水準の向上を主題に置いた製品だ。自動で洗濯をしてくれる魔道具や、いまはほうきを使いゴミを集めている掃除を、アゾプション効果によって吸引する魔道具など、日常の生活を便利にし、時間のゆとりを作り、心を豊かにするような、夢の製品を開発し製造するのが良いと考えている。いま開発中の精霊術を利用した、映像を離れている場所に届ける製品もそのひとつだ」


この世界では家電製品と言っても通じないので、前世の記憶をフル稼働させて巨大家電工場を作ろうと思っていたのだ。実はここでも収集癖が役に立ち、新しい家電はほとんど揃えていた事と、もともと大手建設会社で設計施行に携わっていた為、コレクターおたくらしく取り扱い説明書や構造の説明書は、1字1句漏らすこと無く熟読し、ほぼ頭に入っていたのだ


フェアリーと知識を共有する事で、電気を魔力に変換した内部構造も、どうすれば伝達効率が良いかなど、自由に開発する事が出来た


「それが実現するのなら、確かに新たな雇用を産み出し、世界規模の事業になりますね」ギガント代表


「6カ国全土から人を集めて大丈夫なのでしょうか」ロドリゲス代表


「今の業務提携の体制は、あくまでも各種族の得意な能力に特化している。それがいままでに無かった効果を産んできたのだが、良く考えて貰いたい、ロドリゲスにも手先が器用な者や力の強い者がいるように、ギガントにも魔法は苦手で彫刻は得意な者もいれば、ドワーフにも鍛治仕事よりも細かな装飾が好きな者もいる。現行の体制では、閉ざされていた可能性を開ける雇用をする事で、実現可能だと確信している」


「確かにクラフトでは、鍛治の苦手な者は歳をとっても下働きをしている。それが出来たら可能性は大いに広がって行きますね」クラフト代表


「俺は各種族の配置を、得意分野で分ける事をせずに、全部署に全種族を混合に配置して、種族という括りを取り払い、各個人の適材適所に配置する事で可能にするつもりだ。もともと世界大会の発案理由も、今の各国の常識の中では埋もれていく才能を、セントラルで発掘する事が目的だったのだ」


各国の首脳は納得し、大会本部と世界企業の具体的な協議に入った


「俺からも質問がある、各国でセントラルで働きたいと思っている者のおおよその人数と、世界大会を観戦したいと思う者のおおよその人数だ。100人なのか10万人なのかがわからなくては計画のしょうがない。おおよそで構わないから各国で情報を集めて欲しい」


本国の情報収集の為、議会は一度解散し、俺とフェアリーで開発室についての下打ち合わせに入った


「俺さあ、やぱフェアリーが傍にいないと不自然というか、違和感があるというか、なんか落ち着かないんだよね」


「あら?梳李はそんなに寂しがり屋でしたか?」


「そうなんだな、寂しいんだな。ずーっと一緒に居たから仕方ないよ。だからさあ開発室は新たな人材に頼もうよ、俺達は立案と具体的な設計図を作成して開発室に渡すだけにするとか」


「そんな可愛い事をまっすぐに言われると、きゅんとしちゃいます。梳李が満足する方法を考えてくれたら、私は全面的に賛成して協力するだけですよ」


「妻だから俺の思い通りに行動して欲しいと願うわがままな気持ちと、妻でもひとつの人格だから自由に行動して欲しいと願う気持ちと複雑に絡み合っててさ。なんか中途半端な表現になっちゃったね」


「ふふふっ!嬉しいですよ。ところで開発室にいるレオットとファニーの事はどうしますか?」


「それなんだよなあ…俺は妻のみんなを平等に愛している事に嘘はないのだけど、ヘッカ、フェアリー、ヴィーナス、エンジェルの4人と比べると他の7人は明らかに一緒に居る時間が少ないからさ。平等って何かなと思っちゃって」


「それならいっその事、他の奥様の所には他の人員を雇い入れて、妻は全員梳李の専属部隊にすれば良いのではないですか?」


「それだとさあ、ギガースと戦闘になった時とか守りきれないかも知れないし、戦闘に集中出来ないから、悪い言い方をすると足手まといになるし、かといって王城でのんびりさせられても本人も暇でしょ」


「確かにそれはありますね。どうすれば良いのでしょうね。いっそヘッカを議長にして奥様会議でも開きましょうか」


「なんか裁判に出頭する気分になるんじゃないかな俺は」


「それはハーレムを作った梳李の責任ですよ。最近は激務な上に魔力を大量に使う事も多い梳李はぐっすり寝ていますが、ベットではみんなとても大胆に楽しんでいますよ」


「ハーレムタイムに寝てるって、とても残念な話だね」


「魔力が少なくなって寝ているのに、奥様方に供給する事になる為に、さらに熟睡するのは仕方ないですね。梳李のピュアで温かな魔力が交わる事で供給される為に、みんなが夢中になるのも道理なのですよ」


「なんか今日のフェアリーの発言が少し刺さるんだけど」


「ふふふっ!梳李が寂しいと思うようにみんなも寂しい時は梳李に満たされたいと思うのです。私は今日は梳李の言葉で満たされました。それが会議でもなんでも、接点があるだけでみんなも満たされるのではないでしょうかね。あとレオットとファニーは是非妻にするべきです。あとヘカテーからも最低ひとりは妻にするべきです」


「6カ国の妻をえるべきという事か?」


「はい…歴史は必ず繰り返されます。今の変革期が永遠に続く訳ではありません。必ず欲をかいて利権を欲する者や、悪事を企てる者は現れ、混乱の時代は来ます。その時に梳李の子供達がその国で活躍してくれます。どんなに強くても、どんなに才能が豊かでも、ひとりでは出来ないことの方が多く、妻も子供もそんな時にかけがえのない仲間になってくれるのです」


「俺がそんな有能な子供を育てられるかなあ…とんびは鷹を産まないよ。それに親の立場を押し付けられる子供は可哀想だよ。俺は子供には子供の人生があって自由であるべきだと思うんだよね」


「おそらくそういった気持ちも全て環境が整えてくれます。ロドリゲスの王子達も街道整備を通して成長していたのと同じですよ」


「確かにウィリアムがそこまで出来のいい父親には見えないが、立派に育ってるよなあ」


「自分の力で環境を変えようとする強い生き方も真理なら、環境によって自分が変化し作られていく事もまた真理なのです」


「とりあえず奥様会議とやらをやってみようか。みんなの気持ちも知りたいしな」


「レオットとファニーと、それからヘカテーからもひとり参加させますね。人選は済んでいます」


「さすがに仕事が早いね( ̄▽ ̄;)」


「もちろんです!」



第78話に続く


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。