最終回 鮫肌梳李
神殿広場へ続く通路の桜並木
フェアリーは膝枕をし、ヴィーナスはユニコーンになり梳李に寄り添っていた
「みんな俺が悲しまないように永遠の生命を持つ女神となってくれていたのか、ありがとうな」
「少しでも長く梳李と時を過ごしたかったから」アスコット
「ありがとう」
「梳李が望むなら梳李にも永遠の時間が与えられます!」フェアリー
「それは必要ないよ、俺は500年という長い間、充分に幸せな時を過ごしてきた、これ以上は贅沢と言うものさ」
「梳李!いかないで!」アリアナ
「梳李!」オリビア
「ヘカテー王国の事、サメハダ商会の事、そしてこの星の全ての生命の事、よろしく頼むな」
「梳李ー!」アン
「みんな今までどうもありがとう!みんなに出会えた事は、神々を倒せる程に強くなり、世界中に新しい文明を流布した事よりも、何倍も俺の自慢だったよ」
「いやだってばー!」サラ
全員に見守られ静かに息を引き取った、残った奥様会議一同はその後も梳李の意思を引き継ぎ、揺るぎない平和で豊かな星を永遠に繁栄させたらしい
やけに右手が温かいな、それに懐かしい香り…ここはどこだろう
「梳李!あんた歩きながら寝ているの?」母
「え!母さん!」
「何を寝ぼけてるのよ、早く買い物に行かないとお母さんはお腹が空いて死にそうよ」
なにがどうなってこうなったのかわからないが、あの家の曲がり角だった、そして俺はまだ子供で母さんの温かい左手を握りしめている
そうかみんなが俺を再びこの時に戻してくれたのかな、それならどこかで見ているかもしれないな、この姿でこのまま成長しても、熊ですら倒す力は持てないだろうけど、人を慈しみ人を大切にできる人ではありたいな
「ねえねえ!母さん!」
「どうしたの?突然」
「俺さ!母さんの事大好きだよ!いつも手が真っ黒になるまで一生懸命はたらいてくれてありがとう!」
そして心の中でみんなに一生懸命に伝えた、先にいってしまってごめんなさい、俺は本当にみんなを愛していた、この再び与えられた生命で必ず社会に貢献するから…と
ご愛読ありがとうございました
[完]




