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第133話 激闘カリブディス


カリブディスは高速回転を始めた、巨大な渦潮を武器に襲いかかってきた、カリブディスを中心に全ての海を飲み込むような大きな渦潮と周りに無数の渦潮を伴い、水圧で海の藻屑にしようという攻撃だった


「梳李!大丈夫ですか!私にお掴まりください!」リュウグウノツカイ


「リュウグウノツカイが加勢していいのか?俺がひとりで戦わないと納得しないんじゃないか?」


「それもそうですね、では助言だけさせて下さい、私が与えた称号とスキルを持つ梳李ならあの渦潮の中を泳ぐ事も出来るはずです、中に入って落ち着いて渦潮の流れを見れば、必ずひき潮のようにカリブディスに向かって流れる海流があるはずです、それを上手く利用してください」リュウグウノツカイ


「わかった!ありがとうな、巻き込まれると申し訳ないからリュウグウノツカイは下がっていいぞ、あとは何とかする!」


「ご武運を!」リュウグウノツカイ


カリブディスはさらに回転速度を増した、カリブディスを中心に巻き上がる渦潮は海面を突き抜け天上にまで達した


「いよいよ始まったみたいじゃな」ガイヤ


「カリブディスがこれほどの攻撃をくりだすとは、海の覇者と言われたわしでも勝てませぬぞ」ポセ


「ほっほっほっ!梳李なら大丈夫じゃろ」ゼウス


「わしが余計な事を頼んだばっかりに」ハデス


「大丈夫じゃろ、よく見てみろ確かに海の水を全て吸い尽くすような渦潮じゃ、実際天を貫いておる、じゃがあの渦潮には邪気がない、きっと梳李と遊んでおるんじゃろ、もしくは深海の覇者としての理が戦いを望んだのだろ、カリブディス自体は既に梳李に惚れておるよ」ガイヤ


まずはリュウグウノツカイにアドバイスを受けたように渦潮に飲まれたり逆らったりしながら渦潮の中を良く観察した、確かに天上に向かって巨大な渦を巻き上げているが、数本の逆流している潮がカリブディスに向けて流れている


それだけ確認して距離を取った


赤の大剣と青の大剣による全力のクロスの斬撃を渦潮目掛けて投射した、一瞬途切れる渦潮


「そんなところを攻撃してもわれは倒せませぬよ」カリブディス


次は瞬間移動して巨大なイソギンチャクのようなカリブディスに全力の回し蹴りを叩き込んだ


「そんな攻撃も効きませぬ、全力で来ぬならこちらから行きますよ」カリブディス


カリブディスはさらに加速した、天上まで昇った海水が、雲を呼び寄せ嵐になった、深海の魔物や魚は全て怯えて岩陰に入った


仕方ない怪我をさせるかもしれないが全力で行こう、渦潮に飲まれる形で中に入り逆流している波に乗った、テューポーンと戦った時のように、全身を弾丸に変えさらに自らの泳ぎで加速した


カリブディスの体表を突き破り、筋肉を割きながら触手を飛ばし、体内深くに飛び込んだ


そこには怪物に囚われているかの様に一体化している、ぽっちゃり系の女神の姿があった


「お前がカリブディスの本体か?」


「こんなところまであっさり来たのですね、私の完敗です」カリブディス


「全力は出せたのか?」


「はい!それはもう全力で梳李様を亡き者にしようと頑張りました」カリブディス


「思い残す事がないなら引き剥がして大丈夫か?」


「是非お願いします」カリブディス


確かにぽっちゃりしていて身体はとても美しいとは言えなかったが、それもまた可愛く見えてとても愛おしいと感じた


込み上げる感情を我慢出来なくなって、口づけをしながら強く抱きしめた


その瞬間、怪物のカリブディスは粉々になり、天上は晴れ渡り海は静寂を取り戻した、それと同時に天上も地上も海中も、全てが見た事のないような光に包まれ、まるで深海の覇者としてのカリブディスの消滅をあらゆる全ての生命が祝福しているかのようだった


「すまん思わずキスしてしまった」


「いえ嬉しいと思いました、約束通り梳李様にお仕えいたします」カリブディス


「仕えなくて良いから自由に俺の妻として生きろ、毎日食べたいだけ食べていい、痩せる必要もない、そのままのカリブディスを愛するよ、それとお前は今からカリブだからな」


「ほんとに良いのですか…」カリブ


「泣くなよ、今日はカリブの新しい出発だ!めでたいじゃないか!」


「おめでとうございます」リュウグウノツカイ


「リュウグウノツカイも連れていくぞ、そして今日からお前はリュウだ!お前も妻にするからそのつもりでいろ」


「梳李!ありがとうございます」リュウ


「2人とも来い!みんな待っているから行くぞ」


天上から眩い光が降り注ぐ中


「終わったようじゃな」ガイヤ


「わしが元の姿に戻すまでもなく、梳李の温もりで元に戻ったようじゃ」ゼウス


「やはり梳李は恐ろしく強いですね」ポセ


「これでわしもコレーの所に意気揚々と行けます」ハデス


「みんな待たせたな」


「父上に母上ではございませんか!わざわざ来て頂いたのですか?」カリブ


「すっかり乙女になっておるのお、梳李はそんなに温かいか?」ガイヤ


「はい、私は梳李がいれば牛肉の他になにもいりません!」カリブ


「牛肉はいるんかーい!」


「ほっほっほっ!梳李といたらもっと美味しい物も毎日たべられるじゃろ」ゼウス


「ポセイドン様おひさしゅうございます」リュウ


「リュウグウノツカイか!この地で再び生を受けていたか!お前の姿を見ればわかる、わしの事は気にしないで梳李と共に生きよ」ポセ


「しかしまた奥様会議のメンバーが2人も増えてしまったな」ガイヤ


「そんな話は後にして帰ろうか、ハデスはここに残ればいいぞ、コレーと2人で仲良く暮らせよ」


「ご助力ありがとうございました、この地にいても、ヘッカの星の冥界の事はちゃんと管理もして、情報も入れますのでご安心ください、それに梳李に何かあった時は即座に馳せ参じますのでそのつもりでいてくたさい」ハデス


「元気でな!機会があればまた会おう!」


俺達は帰路についた


「長らくお待たせしたな、もう帰るから桜の広場に宴会の準備を頼む!」


「もうできていますよ」フェアリー


「今日も美味い酒が飲めそうじゃな」ゼウス


「とりあえず肉は多めに頼むな」


「カリブの到着をまだかまだかとエンジェルが待っています」フェアリー


「大食い大会かよ!」



第134話に続く



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