第130話 児童公園を作ろう
「次はなにをするのじゃ?」ガイヤ
「わしもヘッカもハデスもいる、地下を使うならなんでも出来るぞ」ガイヤ
「それも考えたんだけどな、地球には地下鉄という鉄道があったんだけど、まだ早い気がしてさ」
「世の中が便利になるのは良い事ではないのか?」ガイヤ
「そうなのだけど、便利すぎるのは良くないと思ってさ」
「流通の職に就いている者があぶれるという事か?」ガイヤ
「それは優先的に転職してもらえば、いまは何日も家を離れなければならない仕事も、その日のうちに帰れるようになるし、泊まりがあったとしても当番制で1日空けるだけになるから、家族や本人にとっても楽にはなると思うんだけどさ」
「ならいい事しかないじゃないか」ガイヤ
「そうなんだけどなあ、不便は不便なりのアジもあるし、対抗する交通手段がある方が良いと思ってさ、馬車と列車では移動速度が違いすぎるから、もう少し準備が必要かな?観光地を景観を眺めながらのんびり動くような列車から試験的に開発するくらいならどうかなあと悩んでいる」
「ひとつの事業に一極集中する事を嫌っているわけか?」ガイヤ
「なるべくだけどな、ダイヤモンドは採掘権を共有することで各国に分配できたし、そもそも事業規模からいって個人の商会が手を出せる規模じゃない、それに上下水道を完備させる為に新たな収入が欲しかったからちょうど良かったんだよ。ワールドの商品は文化的にも元々この世界の技術を応用しただけだから、誰でも真似をしようと思えばできるし…それに上下水道や冷蔵庫は、安全に生活するというテーマに直接関係する事だったから、慌てて普及させたのだけど、移動速度というテーマをターゲットにするには時期早尚かな」
「なるほどな」ガイヤ
「ヘカテー王国の外周に桜並木や菜の花畑、神々の像や彫刻や絵画の壁を作って、試験的にのんびり鉄道を運用してみるのも良いかもしれないけど、それだと馬車でいいんだよな、今の所開発するなら家族連れが休日に遊べるように、小さい空き地を利用して公園を作って遊具を並べる程度がいいかな」
「どこまでも民がどのように楽しく生活するか?という事だけを考えておるのだな…ほんとに梳李は不思議な人間だな」ガイヤ
「遊具はさ動力は使わないけど、馬鹿にならないんだよ、雪山ではしゃいでいたみんなを見てたらいいかもしれないなと思ってさ」
「そうなのか?それなら試作品とやらを早速作って我らで遊ぼうじゃないか」ガイヤ
「みんな桜の広場の真ん中辺に集合ねー!」
「どうされたのですか?」フェアリー
「久しぶりにみんなの前でやるぞ」
「あら♡素敵♡」フェアリー
「そんな感じだ!作れるか?」
「問題ないですよ」フェアリー
俺とフェアリーは意識共有をして、公園の遊具を作った、ブランコやジャンクジム、シーソーに砂場、雲梯やタイヤ道、上り棒や鉄棒まで、思いつく遊具を片っ端から作って設置した
「危険な物はないけど、使い方を間違えれば危ないから気をつけてな」
「おー!なんじゃこれは!どうやって揺らすのじゃ?」ガイヤ
「見てろよ!こうして少し後ろまで下がって勢いを付けたら、足を折ったり伸ばしたりして大きく揺らすんだよ」
「おー!意味は無いけどなんか?楽しいなあ」ガイヤ
「遊びなんて元々意味なんてないじゃん、ちなみに俺はこうやって立って乗るんだけどな」
「私達にもやらせてー!」サラ
何気に好評だな
「フェアリー?俺のストレージを使ってこういう遊具と公園を世界中に寄付したら何ヶ所くらい作れる?ゴールドもどうせ余ってるから使っていいよ」
「軽く1000ヶ所くらいは作れるんじゃないでしょうか」フェアリー
「1000ヶ所もなくていいか、全部の街にとりあえず1ヶ所づつ寄付するか」
「充分じゃないでしょうか?各国の執行部はいまや梳李が協力要請をしてくる事を待っています。団結や平和という観点では悪くありませんが、文化の発達という観点から見れば良い傾向ではありません、上下水道を王都にのみ施工した時と同じで後は各国がどのように取り入れ、どのように普及させるのか、委ねた方が良いと思います」フェアリー
「さすがだな」
「いえ…私は梳李の思考も共有しているので、受け売りですよ」フェアリー
「はははっ!確かにそうだけど、管理者としての使命が星に良くないと思った事は排除するじゃないか、この先に俺が道を間違えないとも限らないから、フェアリーの存在がある事で安心するよ」
「私を褒めても何も出ませんよ♡」フェアリー
「あとさあ、運動場や学校も作って、野球やサッカーに陸上といったスポーツも普及させようか、世界大会の巾も拡がるし」
「その程度の事は容易い事ですね、それに私もスポーツの普及はとても良いお考えだと思います」フェアリー
「早速明日にでもセントラル議会にかけようか、公園課みたいのもつくらないとな」
「通達も説明もしておきますよ、用地は買収する形でいいですか?」フェアリー
「全部任せるから場所の特定までしておいて、決まった所に作りに行くよ、あと少し俺は一線から離れる事も伝えておいて、連絡するのも遊びに来るのもかまわないけど、色々やりすぎたからしばらくのんびりするって」
「それも良いですね、しばらく各国の動向を見守りましょう」フェアリー
「引退すると言うと騒ぐだろうから、のんびりするってな、あと質疑応答はフェアリーを窓口にするように頼む」
「了解しました」フェアリー
公園もみんなはしゃいでんなあ、カジノや遊園地も考えたけど、大の大人がこんなに楽しそうに遊ぶ姿をみたら、まだ早いよなー
公園や運動場や学校を寄付すればとりあえずのんびり暮らそう、もう会う事はないと思ったけど、時間ができたら母さんの様子もたまには見たいしな
離れた所から眺めていても気配には気が付くのだろうな、奥様方を見ていても、母さんを見ていても、俺達が女の人に勝てる日が来る事は無いのだろうな、大地のガイヤでなくても全てを包んでしまう無限の心があるもんな
弱い男に力を持たせて、強い女を非力に作った、ガイヤも色んな生命を考えて作ったもんだな
「なんじゃ、なにを物思いにふけっておる」ガイヤ
「いや…ガイヤは母よりも母だなと考えていただけだよ」
「お前の考えている事はわかっているけど、梳李風に言うと…たまたまじゃよ」ガイヤ
「はははははっ!」
「あとな梳李!のんびりできる時間は長くないかもしれぬぞ、この星にあるダンジョンとやらのせいでハデスも苦労しておる、助力が必要になるかもしれんぞ」ガイヤ
「イレギュラーか…やる事が無いより良いさ」
「そうじゃ、梳李も加勢してハデスを真の冥界の王にしてやってくれ」ガイヤ
「どんな魔物がいるか楽しみだな」
「お前はいつも簡単じゃなあ」ガイヤ
第131話に続く




