第126話 新都市ベース
「梳李よ、お主の人をまとめあげる力は見事なもんじゃな」ガイヤ
「みんなからもらっている恩恵の力も大きいんじゃないか?」
「いやそれはない、そもそも我らはそのような恩恵は与えられぬ」ガイヤ
「そうなのか、俺は話し合いが自分の思う方向に落ち着いた時は、いつも何かしらの応援がどこからともなく作用しているかと思っていたよ」
「はははっ!そういう無欲な上に決して驕らず、謙虚であるが故にまとまるんじゃろうな」ガイヤ
「昨晩の国王会議とやらも、晩餐会も見事なものであったわい」ガイヤ
「そういう梳李の資質が我ら女神の興味をそそり、心を掴んで離さんのじゃ、わしも乙女になってしまったわい」ガイヤ
「確かにとても可愛いぞ!」
「永遠の時を生きるのは退屈な物だ、社会は変革し文明は進化していくが、特に変わり映えすることは無い、覇権争いは人であれ動物であれ魔物であれ、終わる事はなく常に似たような者が覇権を握ってきた、退屈この上なかったのだよ、だがお前は面白い!次から次へと考える事も何をしでかすか予測がつかん、まるで新しい世界が生まれていくような錯覚に包まれて、とても面白いんだよ」ガイヤ
「俺は思いついた事をやってみようとするだけだから、よくわからないけどな」
「はははっ!そうだったな!」ガイヤ
「随分楽しそうですね」フェアリー
「梳李と話をしている時が何より楽しいのじゃよ」ガイヤ
「話だけですか?」フェアリー
「だ、だけじゃないけど…」ガイヤ
「ふふふっ!気持ちは良くわかりますよ、私もヘカテーの権限で管理者として梳李についた時から楽しかったですから…魔法が使えなくて毎日訓練しては、魔力が切れて眠ってしまうのを繰り返した日々を思い出すだけで笑ってしまう時があります」フェアリー
それから約3ヶ月かかって5カ国の王都に上下水道を完備して、ダイヤモンド採掘場の街ジュエリーを完成させた
22名の奥様も三柱の男神も総出でアルカーヌムや魔法を駆使しての星の大改造工事となった
工事中は魔力回復の為にも、工事そのものをお祭り騒ぎで楽しむ為にも、贅沢の極みとも言えるような酒宴も開き、休憩場所も様々な所に取りながら、各国からもよりすぐりの芸人や音楽家にも出演してもらいながら、大改造を楽しんだ
「過酷な仕事が楽しいと思えるから不思議だな」ガイヤ
「我らは梳李の傍にいるだけで楽しいのですよ」ミーティア
「悪いな俺は大抵寝ているけど、魔力が無限にあるわけじゃないからさ」
「私と比べても無限と言えるレベルになったよ」エンジェル
「いま梳李が本気で極大魔法を発動すればこの星も吹っ飛びますね」ヴィーナス
「それほど梳李が歩んで来た道が過酷な道のりだったのでしょう」デメテル
「梳李!ジュエリーには地熱を与えておくからね!これで寒さに震える事はないから」ヘスティア
「ありがとう!間もなく引越しも始まるから助かったよ」
「ご褒美は?」ヘスティア
「ん?抱っこしてなでなでで良いか?」
「それそれー!」ヘスティア
「大きい赤ちゃんですねー!」
「はははははっ!」一同
セントラル大会議室
「王都に施工した上下水道の評判はどうだ?」
「いや、想像以上に最高じゃ」ライオネル
「我らの城もついでに便利になったから王族もみな喜んでおるよ」ウィリアム
「世界外環連絡路を改造してジュエリーの街とギガントの間に流通の基地を兼ねた観光街を作ろうと思うのだがどうだろう、その観光街は雪をメインに考えるのも面白いと思ってな」
「わしらは全て賛成じゃ思いついた事があれば協力する所と計画を教えてくれるだけで充分じゃよ」ホーガン
「そうだな、そもそも梳李の発想が独創的すぎて我らの常識では、対抗意見も持たないからな」ルシフェル
「それではジュエリーと各国を繋ぐ連絡路を作り、ベースと名ずけて東にはスキーやスノーボードのようなウィンタースポーツができる施設を作り、西には雪景色を楽しんだり釣りを楽しめるような湖や雑木林を作る、中心には温泉で良いな、出来上がったらまた全員案内するよ」
「その案内なのじゃが…自分達で決められた日時に行くから人数を増やしてもよいか?」バッシュ
「わしも相談しようと思っていたのじゃ」ホーガン
「やはりみなさんもですか…先日のヘカテー城来訪から国の執行部や王族から、ずるいとクレームがありましてな」ウィリアム
「がっはっはっ!確かにわしらだけいつも良い思いをさせてもらっているからな!」ライオネル
「みんなが良いならいいぞ、おもてなしの準備は適当にしかできないから、各国から人と物は持参してくれよ」
「それぐらいの事は我らでもできる!たまにはわしらも梳李に褒められるような事をしたいんじゃよ」ウィリアム
「確かにいい考えですね」ルシフェル
「それなら20日後に集合だ!」
それからベースの街づくりも引き続き急ピッチに進めて行った、ワールドやサメハダ商会の支店も作り、各国の商業組合の出張所も作っておいた、ダイヤモンドの流通拠点も兼ねた商業と観光の大都市である、水道は川から引いた水が出る蛇口と温泉がでる蛇口を各施設に取り付け、スキーやボードの貸出し施設とリフトも付けた、釣りも家族で楽しめるように風よけのテントや釣竿もレンタル出来るように作った、街の真ん中には大浴場と大宴会場を建て演奏会を開ける演奏場も建てておいた、宿泊施設も東と西を合わせると180あり、MAXで10万人の来訪を受け入れ可能になっている、運営は各国で割り振り東西合わせて30の宿泊施設を国営で運営する事になった
「また凄い街が出来たもんだな」ルシフェル
「少し今回はやり過ぎた感じもあるんだが、まあ多めに見てくれよ」
「がっはっはっ!気に入ったぞ!」ライオネル
「とりあえずみんなは自由に見て回ってくれ、俺は奥様方とウェアの試作試験を兼ねて東のスキー場に行くから」
みんなにスキーやスノーボードを教えて楽しく雪と戯れた、みんな運動神経もよく初めは怖がったがすぐに慣れて大はしゃぎである
「こっちの板に乗るのも面白いね」レオット
「ウェアの調子はどうだ?寒くないか?」
「平気!平気ー!ひゃほー!」アリアナ
「ガブリエルとエリウスも寒くないか?」
「大丈夫です!サメハダ商会からはもっと費用を出せたのに良かったのか?」ガブリエル
「俺も魔物がドロップしたゴールドを山盛り持っているからさ、足りなければ使うつもりだったんだけど、各国が今回の事業にはかなり前のめりだっから意外と安くあがったんだよ」
「ウェアはまたエリウスの部門で上手く販売してくれよ、サメハダ商会ベース支店の腕の見せ所だ」
「心得ております、私が育てた秘蔵を派遣するつもりです」エリウス
「なんにしてもこれでしばらくは俺ものんびりできそうだな」
「プールする余剰金の額を減らしてもいいんだから、2人も無理をする事なくちゃんと休暇が取れるように人も雇うんだよ」
「心配ないよ、その辺は上手くやってる」ガブリエル
「しかしこのスキーやスノーボードってやつも凄いな」ガブリエル
「西の釣竿もそうだけど、ミーティアの矢に使用した素材がそのまま使えたから楽に量産できたしな、知識はいつも通り前世の物だし、サメハダ商会でプロ仕様のオーダーメイドを請負ってもいいぞ」
「レンタルじゃなくて自分用の物を欲しがるようになるだろうな、それでサメハダの支店を三層構造にしてくれていたんだな」ガブリエル
「どう利用するからガブリエルが考えたらいいさ、既に俺は引退した身だ」
「兄上はスキーしないのですか?楽しいですよー!」アスコット
「はしゃぎすぎて転ぶなよ!」ガブリエル
「梳李の奥様方はみんな楽しそうですね」エリウス
「よーし!みんな見てろよー!」
俺はボードを履いて高速で滑り、空中殺法で宙返りやスピンを華麗に決めた、負けず嫌いなヘッカは翼を出し同じ技を真似て見せた
こんな団欒も楽しいな、雪はきらきらと輝いていて、それに負けないくらいみんなもきらきらと輝いていた
第127話に続く




