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第121話 水道を引きたいな


「テレビ放送の各国の反響はどんな感じ?ぼちぼち第3回世界大会の警備隊対抗戦が準備に入るし、現場で混乱はないかな?」


「混乱どころか子供達はとても学問に貪欲で、識字率のアップや算術の取得にも大きな成果をあげそうじゃ」ホーガン


「それならいよいよワールドの新商品として販売するか…各国は普及率をあげるために、少しの間は利益を棚上げにして対応してもらえないかな」


「わかっておるぞ!はじめからそのつもりじゃ!」ライオネル


「今となれば俺が意見する事じゃないのだけど、一応開発者だからさ、よろしく頼んどくね」


「あとはみんなで決めて進めてくれたらいいよ」


「だが…梳李はなぜ議会やこういう取組みに対しては消極的なのだ?アイデアや考えは揺るぎない物を持っているのに」ウィリアム


「俺があんまり出しゃばると、結局は武力で意見を通したような気持ちになるんだよ、武力というのは戦闘力に限った事じゃなくて、開発力やヘカテー王国が持つ流通技術や製品の多くも含んでの話だけれど」


「はじめに世界がまとまる為に尽力した事は、当たり前の事なのだけど、ここまで来たらみんなで話し合って決めた方が後継者の為にも良いと思ってさ」


「だから消極的なわけじゃなくて、その方が拡がりがあるような気がしているだけさ、労力を惜しんでいる訳じゃないし、意見を聞かれる事を嫌っているわけでもないからさ」


「梳李が未来を見据えてそれが良いと思うのなら、まずは我らで各国の特色も活かしながらやってみましょう」ルシフェル


「それが良いですな」バッシュ


ヘカテー王国桜の広場


「ここは梅も桜も両方見る事が出来て、心地よい風が抜けていい場所だな」


「久しぶりにここへどうぞ」フェアリー


「ヴィーナスがそうやってユニコーンの姿で寄り添うのも久しぶりだな」


「とても久しぶりです」ヴィーナス


「梳李!わしも仲間に入れてくれ!」ガイヤ


「ん?酒と肴が欲しいのか?」


「それも欲しいがのんびり話しをしたくなったんだよ」ガイヤ


「どうせみんなでのんびりしてるんだ、入れてくれと言わなくても居たらいいじゃないか、ガイヤも仲間なのだろ?」


「そうなんじゃが、長年特別扱いされてきたから、少し自分から行くには人見知りのような所があってさ」ガイヤ


「確かにあるだろうな、ずーっとガイヤ様、ガイヤ様と持てはやされて来たんだもんな、心配しなくてもすぐに慣れるよ」


「思うままに自由にゆっくりしてたら良いさ、なにかあれば真っ先に動かなければならんのだから」


「そうじゃな!ならまずは一献もらおうか」ガイヤ


「好きだねえ!」


「誰かガイヤに酌でもどうだ?」


「なら私がお相手しましょう」アリアナ


「アリアナがお相手するならサポートをしませんと」オリビア


「お前達は幼なじみなのかい?姉妹のような一体感があるのお」ガイヤ


「さすがですね、私達は姉妹のように育ちました、一応私がお嬢様としてですけど」アリアナ


「アリアナはお転婆で少し背が早く伸びたので、私が男の子達にからかわれたりしていると、いつも助けてくれたのですよ」オリビア


「はははっ!なんか想像できるなー!」


「子供の頃の話ですよ」アリアナ


「アリアナはとても気が利いていた、初めて接した時から俺の心も手に取るように理解していた、優しいんだよきっと」


「そうです!アリアナは優しいのです!」オリビア


「良いコンビだな、羨ましくもあるぞ」


「梳李は孤独か?」ガイヤ


「その質問は難しい質問だな、ガイヤが始祖として背負ってきたような孤独感を聞いた質問ならYESになるが、心が休まる時がないという意味で聞かれたのならNOになるな」


「梳李は幸せじゃな」ガイヤ


「とてもな」


「あの…2人の会話が高度過ぎて、意味が理解できないのですけど…」サラ


「ガイヤが背負って来たようなと言ったのはさ、トップってのは最後は誰も頼りにできないから、全責任をひとりで背負うっていう側面があるんだよ、そういう観点からみたら俺もひとりで戦う必要があるかもしれかいからYESになった、だけど孤独を味わうほど安らぎが無いかと聞かれたのなら、俺にはみんなが居るからNOと答えたんだよ」


「ガイヤもゼウスもヘッカも青竜王と呼ばれたエンジェルもユニコーンとして馳せていたヴィーナスも各国の王様も、みんな何かを守る為に全責任を一手に背負って、行動している時は孤独なんだよ。誰にも相談できないし意識を共有できる事もない、例えれば真っ暗で少しの灯りもない道を手探りで一歩一歩足を進めるようなものなんだ、だけど俺にはみんなも居て、ヘッカをはじめ俺に協力的な神も人も沢山いる、その事で道を示してくれる事も多いんだよ」


「確かにそうですね、私達がどんなに努力しても、梳李の為に何もしてあげられないと、無力さを感じる事が多くそんな時は寂しいです」アン


「そう思ってくれている人の存在が、俺に安らぎを与えて道を示してくれるって言う話さ」


「ガイヤはその途中の細かい話しをしなくても、同じような立場を経験して来たから、それを理解して幸せだなと言ったんだよ」


「いつもなんとなくしかわからないけど、何を言わんとしてるかはわかるから不思議」アスコット


「そうなのよね」ミーティア


「して、梳李は次は何をするつもりなんじゃ?」ガイヤ


「やりたい事は色々あるのだけど、まずは住環境の整備かな、この前ヘッカに聞いたのだけど、本来蔓延する予定だった疫病が冷蔵庫の普及によって、無くなり今という未来を変えた、もっと先の未来も変える為に各家庭に水を引きたいと思っている、風呂も家にある事がスタンダードになり、ゴミの処理や下水道も完備された清潔な住環境だな」


「ちなみにガイヤとポセには期待している」


「ヘカテー王国はその辺はとても進んでおるものな」ガイヤ


「開発する時から考えて作った国だからな、だけど今ならガイヤが居るから、地下であろうと大地を変形させる事は容易いじゃないか」


「こきつかいよるな」ガイヤ


「そんなに喜ばなくていいぞ」


「喜んでないわーい!」ガイヤ


「いいツッコミだねえ」


みんなの笑い声がこだました



第122話に続く



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