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第120話 テレビができたー!


「見てくれよ凄いぞ!」


「そんなに慌ててどうしたのですか?」フェアリー


「ミーティアも居るか?」


「いますよ、これは凄いですね」ミーティア


「精霊達が梅の木に群がっている、俺も枝振りが楽しめる梅の方が好きなのだけど、精霊さん達は大のお気に入りのようだ」


「ほんとですね、こんなに精霊がたくさんつく木は初めて見ましたよ」ミーティア


「この感じなら梅の木で枠を作ったら、街頭テレビに精霊術士をつける必要もなければ、各家庭用に量産も可能になるんじゃないか?」


「試してみる価値はありそうですね」フェアリー


「ヘッカとガイヤは梅の木の群生地を他の所にも作ってくれないかな」


「わかったよ」ヘッカ


「美しく咲いている梅の木を伐採するのは心が痛むけど、これも便利な世の中の為だから…ごめんなさい!」


「とりあえず加工して見てくれるかな」


「試作一号完成しました」フェアリー


「ミーティアは城の様子でも街の様子でもなんでもいいから精霊を操って送信側を頼むよ」


「それではこちらを」ミーティア


「おお!エンジェルは食ってんなー!」


「なになに?どこで見てるの?」エンジェル


「遠慮なく食べててくれて良いよ」


「わかった!ガツガツ!」エンジェル


「これはいけそうだな!」


「はい!いけそうです!」フェアリー


「よし!議会に行くか!初期導入は2万台、テストパターンのモニターとして貧困層に無料配布しよう!何を放送するかを決めないとな」


「やはり貧困層からなのですね」フェアリー


「一応議会にかけるけど、算術や歴史の教育に使ってはどうかと思ってさ、間に数分だけなら休憩がてら娯楽を挟むのも良いかもしれないけどな、音楽とか物語の朗読とか」


セントラル議会大会議室


「と思うんだが…各国の意見はどうだい?」


「わしらも出ても良いかのお」ライオネル


「いいんじゃないか?毎日持ち回りで各国王の挨拶から放送を始めても良いし」


「教育は誰がやるんだ?」ウィリアム


「その辺の細かな事はこれから考えるけど、教育を受けた事もない貧困層に一から文字や算術を教えるのだから、誰でもできるだろ」


「画期的だな…また社会が大きく進化するぞ!」ルシフェル


「魔道プレーヤーも改良して画像を録画できるようにするから、また忙しくなるぞ」


「ワールドに増員が必要か?」ホーガン


「今の所は考えてなかったけど、試験期間が終了した時にどれだけ注文が入るかによるよな」


「ひとまずエルフの精霊術士は確保しておきますよ」バッシュ


「それは助かるよ」


「とりあえず生産に入る!各国に4000台づつ贈呈するのでテストパターンという説明と、くれぐれも貧困層から配布して欲しい」


「了解した!」一同


大会議室の隣にスタジオも作った、世界大会の運営委員も増員し、セントラル放送という部署を増設した


はじめは何をするのか戸惑っていた委員達もテスト放送を繰り返しながら、ようやく状況を理解して番組の構成を考えている


「また梳李の思いつきが形になってきましたね」フェアリー


「配布される家は大騒ぎになりますね」サラ


「どうだろうか?この世界の子供達に文字や算術を教えるのは…」


「やってみなければわかりませんが、今は景気もよく、この景気からはあまり恩恵を受ける事が出来なかった貧困層も、次の代では所得の良い仕事につこうとする意欲があるので、時期的にはとても良いと思います」イザベラ


「結局さあ…平和な世界の維持も全人類が知恵を持たないとできないんだよな、特権階級を使って私腹を肥やそうとする奴らは、人の社会である限り必ず現れるだろうし、庶民は常に搾取される可能性を持っている、教育が行き届いて監視する目を国民が持つ事で、王族も貴族もまた好き勝手にはできなくなると言うものだ」


「わかります!私も梳李に会うまでは、家柄や貴族のしがらみという物が当たり前に思っていましたから」アスコット


「そうだよね、梳李の自由で平等な物の考え方はとても新鮮だったね」アリアナ


「権力者は自分達に都合のいい世論を作り出すものだからな、俺の前世でも放送局はあったけど、真実を伝えると良いながら国民受けを狙う事しかできない、形だけのジャーナリズムってやつをたくさん見たよ、思想は自由でなくてはいけないから誘導するのはよくないと思うんだよね、セントラルの放送は常に色んな方面からも情報を提供して、聞いた人がどう考えるのかは自主性に委ねるようにしような」


「目標は貧しく教育機関に行く事のできない子供でも、ある程度の年齢になれば、社会の全体を見渡して、考えて行動できる人になれるように、知識だけではなく知恵もつけてもらいたいからな」


「是非!実現しましょう!」オリビア


「やっぱり梳李と居ると楽しいですね」ピーシス


「わからないけどな、俺の考え方はみんなの好みではあるかもしれないけど、世の中には色んな人がいるから、違う観点の人からしたら俺も偏った考えなのかもしれないしな」


「正解も不正解も各々で判断できる社会にしたいと言うことですね」レオット


「治安維持がとても重要になります、魔王陛下には先程箴言しておきました」ファニー


「情報化社会になれば、それも逆手に取って悪用する者が現れるかもしれません」ファニー


「ガイヤやヘッカ、ゼウスやポセ、ヘラもアンピもゴルゴも居る、神々の監視があるのは治安維持にとても貢献してくれているけど、どんどん手を替え品を替え、悪知恵の働く者がいるかもな」


「それでも戦い続けるのでしょ?」ミーティア


「もちろんさ!」


そんなこんなで数日が経ち、初期導入2万台プラス、ヘカテー王国1万台のテスト放送が始まった


記念すべき第1回放送は生放送で、ヘッカの挨拶から始まった、おふざけはなく放送の意図や、神の想いを小さい子供にも理解できる言葉で語った


テレビを配布された幸運な家では近隣から住民が殺到して、家の前に設置せざるをえなかった


子供達は教育を受けられる事にも、遠くから送られてくる映像の不思議な事にも瞳を輝かせた


ヘッカのあとはエルフ族が歌を披露した、最後に少しだけセントラル放送の委員から文字の授業が行われた、計1時間ちょっとの放送になった


そんな世界中の様子を俺達は空から眺めていた


「高揚感が大地を揺らしているようだな」


「新たな始まりを感じますね」フェアリー


「はじまったんだよ」アスコット


「凄い世の中になったものです」漆黒


「しばらく梳李は忙しいですね」オリビア


「なんで?」


「出演依頼とか国王のお誘いとか…諸々…」アリアナ


「こっわ!それ、こっわ!」


「はははははっ!仕方ないよ!」一同



第121話に続く


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