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第117話 クロノス襲来


「もどりました!ヘッカから状況は聞いて頂いていると思いますが、クロノスがティターンを引き連れて攻めて来ました!ポセは囚われています!」アンピ


「なんにしてもこの星の大地を戦場にする訳には行かない!ポセの事は最後になるが、気にかけておく」


「お願いします、最後に大好きだったとポセが私に告げたのです」アンピ


「だがな厳しい事を言うようだが、俺はお前達の家族の争いに巻き込まれるこの星の民が一番大切なんだよ、お前達の立場も存在理由も俺にはどうでも良いんだよ」


「申し訳ありません!」アンピ


「ガイヤとヘッカは星の守りを頼む、ゼウスとゴルゴとフェアリーは出撃するぞ、フェアリーはもしかするとマテリアルボディを失う事になるかもしれない、不甲斐ない俺で申し訳ない」


「何があろうと私は梳李と共にあります、ボディを失えば寂しいですが、初めに戻るだけです、どこまでもお共しますよ」フェアリー


「最悪の場合、大地を二重にしてシェルターを作る事になるが、ヘッカはかまわんな」ガイヤ


「ガイヤ様!もちろんです!微力ながら私も協力いたします」ヘッカ


「とりあえずみんなセントラルの大会議室に行って、事態を説明してくれ!他の者は心配だけさせて申し訳ないが待っていてくれとしか言えない」


「心得ていますよ」ヴィーナス


「どうか!ご武運を!」一同


俺達は飛んだ、大気圏を突き抜けクロノスが率いる軍を制止する為に


神殿広場で空を見上げながら妻たちは祈った、なんとか無事に帰って来て欲しいと


「ヘカテー!守りも本気で行くぞ!万が一この星の民に被害が出れば、わしも梳李の討伐対象になってしまう、あれほど激怒している梳李を見るのは初めてじゃ」ガイヤ


「あれが梳李です、深く大きな愛情と同じだけの牙を持ちます」ヘッカ


「わしも乙女になるのお」ガイヤ


「その件は梳李が戻ったら話し合いましょう!もう独占するのは無理そうです」ヘッカ


「おぬしも良きおなごじゃな」ガイヤ


「ともかく守り抜きます!」ヘッカ


宇宙の戦場


「止まれ!とまらんと斬る!」


「なんじゃ!人間ごときが我の前に立ち塞がるか!」クロノス


「うるさい!神界の覇者だか?ティターンの長だか知らんが兵を引け!」


「帰れと言われて帰るとでも思ったか!総攻撃!」


ティターン族からのあらゆる一斉攻撃が制止している俺に対して始まった、火の玉が飛び交い雷撃が轟いた、矢の雨も降り注ぎ槍の射撃も始まった


アイギスとフェアリーのシールドに守られながら、千にも万にもなる攻撃の全てを弾いた


そんな火の玉や槍が飛び交う中でフェアリーは笑っていた


「どうした?」


「梳李の背中は温かいです」フェアリー


「なんだよ急に」


「身体で味わえるのが最後になるかもしれないと思ったら、じっくり感じてしまったのですよ」フェアリー


俺が弾いた攻撃はヘッカの星の空を染めた、遠くで轟く雷鳴や真っ赤な炎は、世界中の民衆に世紀末を予測させた


「ガイヤ様!なにが起こっているのですか?」ウィリアム


「心配しなくともよい!梳李が戦っている」ガイヤ


「ですが…見た事もないような色に空が染まり、遠くで爆音や雷鳴が鳴り止まない事態です」ルシフェル


「梳李から命令されています、皆さんの事もこの星の民の事も必ず守ります」ヘッカ


「あわててもどうにもならんさ」ホーガン


「わっはっはっ!そらそうじゃ」ライオネル


「元々梳李がおらねば今の世はなかったですしな」バッシュ


「それもそうですな」ウィリアム


神殿前広場


「こんな時、いつも無事を祈るしか出来ないね」アリアナ


「それが私達なりの戦いでしょ」アスコット


「帰ってきたら一斉に襲いかかりましょう」サラ


「寝ちゃったらどうする?」イザベラ


「そんな時こそ好きにする時です」レオット


そんなやり取りもフェアリーから報告が入っていた


「たくましくなったな」


「小さい事に心を揺らしていては、梳李の妻は務まりませんよ」フェアリー


一通り全攻撃をいなしたあと後方から怒りに任せたゼウスのケラウノスが飛んだ


クロノスの左目を直撃する


「ゼウス!待て!気持ちはわかるが負傷を追わせては、引き際がなくなる、フェアリー!不本意だが回復を頼む」


「貴様ら!ティターンの覇者このクロノスに勝てると思っているのか!」クロノス


「楽勝だろ」


「回復してもらった礼も言えないのか?神界の王というやつも大した事ねえな」


「むむむ!我は進軍せねば王位を維持できぬ!ゆえにゼウスやガイヤと戦わねばならんのだ」クロノス


「くだらねえ!お前が王だろうが誰が王だろうがどうでもいいんだよ!こちらにはゴルゴーン率いるギガースもいる、ゼウス率いるキュクロプスとヘカトンケイルもいる、テューポーンも俺の従者のように俺を肩に乗せている、その上お前達の一斉攻撃も俺に傷すらつけられない、そんな状況にお前の部下を見てみろよ、戦意も喪失して今にも命乞いしそうじゃないか、どう戦うつもりなんだ?」


「人間!それではわしと一騎討ちを頼めぬか?負けたら潔く今後ちょっかいは出さぬと約束しようじゃないか」クロノス


「梳李…今から乾坤一擲(けんこんいってき)と言うスキルを渡します、クロノスは強いですからギリギリになった時に梳李の能力を最大限引き出し、敵を討ちます」フェアリー


「いいだろう…行くぞ」


青の一閃!クロノスの頭は首から離れ宇宙を舞う


強者同士の戦いは一瞬なのである、極限まで鍛えられ、極限まで引き出された能力、お互いのそれがぶつかる時、びっくりするほどに一瞬なのである


「フェアリー繋ぐぞ」


「はい!」フェアリー


「クロノス!悪いが肩に乗って話しをするぞ、お前の負けでいいな」


「なにが起こったのだ?」クロノス


「クロノス様!申し上げます、その者の放った剣技によりクロノス様の首は飛びました、いまその者の温情により繋がれたのです」将軍


「負けたか…だがわしは覇者でなくてはならんのだ!」クロノス


「だから!くだらねえって言ってんだよ!お前が王でありたければ勝手に王であればいいだろうが!お前の連れてる兵士にも俺にも、誰が王だろうがどうでも良いと言ってるんだ!俺達は平穏な日々を過ごし、たまに幸せを感じるような出来事があればそれだけでいいんだよ」


「お前達王族や政治家はくだらない権力に執着して、自分が何をしたかと足跡を残したがる、その為に税をむしり取り民に苦労をかけ、私腹を肥やしていても自分のご機嫌を取ってくる者を優遇する、馬鹿じゃねえのか?お前達には世界が見えていない、民の心が見えていない、王とは称号ではない、万人に信頼される者にのみ与えられる名誉なんだよ」


「顔を洗って出直して来い!」


「しかし…ゼウスが…」クロノス


「あえていいましょう父上、わしは王位など要りませんよ、父上がのんびり務められたら良いです」ゼウス


「なぜじゃ?」クロノス


「そんな事よりも楽しい事はたくさんあるからですよ、ですがヘラとポセイドンは先に救出しましたが、残りのハデスとデメテルとヘスティアは返して貰いますよ、父上に飲まれたままでは可哀想なので」ゼウス


「そうだ!ゴルゴはこっちに来い!」


「なんでしょうか?」ゴルゴ


「フェアリーと協力して俺が呪術を使えるようにしてくれ、こいつに呪いをかけておくよ」


「少しお待ちを」ゴルゴ


「おでこに手を当てて、脳に働きかけるようにカースと言えば呪いがかかります」フェアリー


「カース」


「今後お前が戦争をしたくなったら頭が割れるように痛くなって手足が逆方向に曲がるように呪いをかけておいたぞ、ポセイドンも今すぐに連れて来い!」


「助かりました!戻れました」ポセ


「アンピが心配していたぞ」


「よーし!クロノスは負けた!解散だ!」


クロノス達はティターンに引き上げ、ヘッカの星の空は晴れ渡り終戦を告げた


「勝ったようだね」オリビア


「梳李だからね」アリアナ


「寝てくれるでしょうか?」アン


「起きてても押し倒しましょう」ミーティア


「なぜあんなに気持ちいいのでしょうか」イザベラ


「そんなに直球を投げられても受け取れません」ピーシス


「みんな梳李が大好きだからって事でいいんじゃないの?」ファニー


「ただいまー!少し寝るよ、さすがに疲れたよ、クロノスも強かったけど、ゼウスは強いな、今度模擬戦をしなきゃな」


寝ている俺をゴルゴもガイヤも味見したらしい、ヘッカいわくもうどうでもいいから最強無敵の俺にしたかったそうだ


そんな中第二次ギガントマキアが勃発したらしい、ゴルゴはガイヤの説得に当たり、ヘッカはゼウスの説得に労を使ったらしい


俺とどちらがより深い絆を結んでいるかと…


第二次ギガントマキアってそんな事やったんかーい!寝言がツッコミを入れていた



第118話に続く


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