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第115話 鍋は良いよね


ダンジョン探索地下61階層


久しぶりにダンジョン探索に来た、様々考えていても仕方ないし、鍛錬は欠かせないからである


地下61階に足を踏み入れてみたらキングクラブの生息地のようだ


「でっかいカニだなあ」


「キングクラブは飛び道具もありますのでお気をつけください」フェアリー


「少し討伐したら鍋でも囲もうか、きっとカニ味噌やカニ身をドロップするよね」


「それは間違いありませんが、甲羅のトゲを発射してきますからね」フェアリー


「エンジェルはどうする?」


「久しぶりに暴れる気満々だよ」エンジェル


「それなら右側を頼む!俺は左に行く!ヴィーナスは支援をよろしくな、みんなの守りはいつも通りフェアリーに任せるけど、トゲが飛んで来るならロックウォールも立てていくよ」


「ひゃっほー!いくぞー!」


梳李はうっぷんを晴らすかのようにキングクラブに襲いかかった、高速で発射されるキングクラブのトゲをかいくぐり、木の葉のように舞い、時には超高速の閃光を走らせながら、左側の持ち場を所狭しと駆け回っていた


エンジェルも久しぶりにトゲ対策に鱗を身にまとっていた、右側からはカンカンと乾いた音が鳴り響いていた


「エンジェルは避けないのね」


「めんどくさいじゃん」エンジェル


「なんにしても油断するなよ」


「了解よー!」エンジェル


エンジェルは得意な足技でパキパキとキングクラブを割っていく、俺とは対照的な戦闘風景だった


群れは群生していて大量発生してるかのようだった、トゲは周囲から連射され、それはマシンガンから発射される弾丸をかいくぐるかのような緊張感はあった、エンジェルが鱗で弾いている事を考えると、アイギスに守られている俺も避ける必要もなさそうだったが、鍛錬の為に回避行動を取りながら戦った


「エンジェルぼちぼち仕上げと行くぞ!」


「了解!」エンジェル


と言うと白竜の姿になりブレスを吐いた


俺の方は強力な斬撃を方々に撃ち、周辺一帯のキングクラブを殲滅した


「その身もうまそうじゃのお」ガイヤ


「暇なんかい!」


「退屈だからお前達の事はいつもみているんじゃ、いつも面白い事をしておるしな」ガイヤ


「とりあえず危険がないくらいには掃除したから来るなら来てもいいぞ」


「わしに危険などないが、そういう心使いが嬉しいの、いまいくよ」ガイヤ


「さて休憩がてら鍋をしようか」


「鍋ってなんですか?」サラ


「そうかこの世界では鍋をみんなで食べる風習はないんだな、それならついでにすき焼きもするか、かに鍋と牛すき焼きとは贅沢でいいな、それにここはダンジョンの初到達領域だ」


「わしもおりますぞ」ポセ


「落ち着いてから来るのかよ!」


「わたしもいまーす」アンピ


「水場を自由に行き来できるのも便利だな」


「梳李のように水場でも空でも大地でもどこでも行き来できる方がもっと便利じゃないですか」ポセ


「確かに行動範囲に制限はないし、すぐにどこにでも行けるから便利だけどな、みんながくれた恩恵のおかげだな」


「それもあるが梳李自身の才能というか、鍛錬の賜物じゃぞ」ガイヤ


「わしらの恩恵というのはきっかけに過ぎない、それをどう伸ばしていくかと言う事は、恩恵を持つ者によってかわってしまう」ガイヤ


「それに梳李は水場、空、大地の他にゴルゴの恩恵もあって、この前タルタロスから息子を助けてくれたから闇の世界も行き来出来れば、多くの神々の恩恵で光の世界も行き来できるようになっているぞ」ガイヤ


「なんと梳李はとうとう各界の覇者となりましたか」ポセ


「良くわからなけど覇者ではないよ、制覇するつもりもないし」


「ほっほっほっ!我らも梳李が無欲で助かるよ」ゼウス


「お邪魔いたします」ゴルゴ


「結局はみんなもダンジョン内にも自由に来れるのね」


「あたしゃ神様だよ」ゴルゴ


「ヘッカに影響され過ぎだぞ」


「よーし!準備出来たぞー!とりあえず安全対策に部屋も作ったから全員なかに入れー!」


「この温かい感じは次回は北の大雪原まで行ってかまくらの中でやろうか」


「それは良さそうですね」フェアリー


「かに身とはぷりぷりしてて美味いのお」ガイヤ


「肉の次に美味しい」エンジェル


「このすき焼きもいいですね、甘くて玉子に浸して食べるこのスタイルも箸が止まりませんね」オリビア


「なんだかんだと毎日みんなで出かけて、美味しい物を食べて…幸せな時間だな」


「はい!とても幸せよ」ミーティア


「ミーティアはマールとあまり会えないだろうけど寂しくないのか?」


「そうですね…寂しくないと言えば嘘になりますけど、エルフ族は人族の感覚で言う家族とは少し違う所があって、血脈はありますが各人が独立していると考える方が自然かもしれません、助け合いもあればお互いを思いやるくらいの繋がりはありますけど、それにマールは一人前にセブンスターズで頑張っているので私の出る幕はありませんよ」ミーティア


「確かに祭典の時に見た弓の腕はかなり上達していたな、パーティの事もよく見ているようだったし」


「はい!立派な大人です!」ミーティア


そう言いながら嬉しそうに顔をほころばせたミーティアはとても母親だった、いつもは女の子として傍に居るから忘れてしまいそうになるが、ミーティアだけは母親の経験があるのだった


「エルフ族の感覚でいいから教えてくれない?子供ってどんな感じ?」アリアナ


「そうだね…産まれて来て初めて抱いた時はとても愛おしくて、まさに自分の分身って感じがしたよ、多分エルフ族の感覚というよりも、私の感覚だけど、毎日おっぱいを飲まれるから、日に日に親になったと自覚して行ったよ」ミーティア


「へぇー!そうなんだね」アスコット


「そういえば今日はミーティアの順番だったよね、この前梳李と朝焼けを空から見たんだけど綺麗だったよ、私のおすすめ!」アスコット


「そうなんだね、私は今日は梳李を寝かせません!ずーっといちゃいちゃする予定です」ミーティア


「みんなそう言って先に寝るじゃん、みんな来た時は寝かせませんって言うけど」


「それは…あれですよ…あれだから…仕方ないんです」アン


「そうか…あれか…はははっ!」


「またヘラに怒られてしまうが、梳李はいいのお」ゼウス


「怒られるのがわかっているなら言うなよ」


「言わずにはおれんのじゃ」ゼウス


「今度わしも順番にいれてもらおうかの」ガイヤ


「それはダメだってばー!」ヘッカ


「私も一度梳李に弄ばれてみたいです」ゴルゴ


「それもダメー!」ヘッカ


「はははっ!冗談でいってるんだよ」


「あまい!梳李はあまい!この2人は本気で言ってる、神同士わかるのよ!」ヘッカ


「わかった!わかった!ちこうよれ!」


「もう!いつもそうやってなし崩しにするんだから」ヘッカ


「ムキになってる所を見ると子供みたいに可愛いからさ」


「それならもう少しだけ強くぎゅってして」ヘッカ


「はいはい」


「えへへっ」ヘッカ


「ポセとアンピは落ち着いたらツキジに戻る前に、もう少し下層の様子だけ見ておいてくれないか、何もなければ報告も必要ないから」


「うけたまわりました」ポセ


「かに鍋とすき焼き分は仕事をしてから戻ります」アンピ


「ツキジの海にはかには居ないのか?」


「少ないですけど岩場に居ますよ」アンピ


「さすがにキングクラブの身は流通出来ないから、ツキジのかにを増殖してから季節を決めて流通させようか、今度はかに鍋ブームが来るな、生食は俺達しか出来ないけど、加熱用に冷凍してから出荷しよう」


「なんとも魅力的な話じゃな」ガイヤ


「梳李!私もかに好きー!」エンジェル


「2人とも食い物には目がないな」



第116話に続く


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