第109話 ギガントの街マリアナ
「梳李はいるか!」ガイヤ
「ガイヤか?どうしたの朝も早くから」
「梳李の命令に従ってパトロールをしていたのだが、ギガントにマリアナというダンジョン街があるのだが、そこの子供達が裏の組織の人間に不法就労させられている」ガイヤ
「ギガントのマリアナな…わかった早速片付けてくるよ。報告というか、パトロールありがとうな」
「専用の温泉を作ってもらった礼も兼ねてな、それにわしはお前が喜ぶ顔がとても好きなのじゃ」ガイヤ
「梳李!今日はもう少し朝寝坊しましょ」フェアリー
「どうしたの?珍しいね、最近積極的だし」
「梳李とお母様のやり取りを見た時に、梳李も永遠に生きているわけではないと思ったら、私も女になってしまいました。可愛がって欲しいのです」フェアリー
「それならもう少し朝寝坊しよっかな」
「ふふふっ!嬉しい♡」フェアリー
とまあどうでも良い朝を迎えていたが、ギガントの不法就労の件は深刻である、ファニーからルシフェルに連絡をさせ、現地マリアナで合流する事になった
「ルシフェル、わざわざすまんな、俺の情報網にここの裏組織が引っかかったんだ」
「ここはダンジョンの街だから少し国家も介入しにくい所があって俺も気になっていたんだ、こちらこそ連絡ありがとう」ルシフェル
「情報によると冒険者組合も手を組んでいるみたいだがな、どこから攻めようか」
「なあに梳李!気にする事はない、我が魔人族に平等や法などない!真正面から潰せばいいのだ!」ルシフェル
「魔王が登場していきなり裏組織を潰したら、シャレにならんだろ」
「かまわん!我が民を利用し私欲を貪るなど万死に値する!冒険者組合も裏組織も根こそぎに排除してくれる!」ルシフェル
「父上!少しお待ちください、私に考えがあります、それにまずは不法就労させられている子供達を助けませんと、隠されては救出に時間がかかります」ファニー
「どこでもこういう話はあるんだね」イザベラ
「クラフトはブラックスミスの街で鍛冶師長が梳李に撃退されてから、裏組織はほぼ無くなったらしいですけどね」サラ
「ところでルシフェルは、護衛兵や警備隊を動員しないでひとりで良かったのか」
「問題ない!この国では俺以上に強い者はおらん!ゆえの魔王である!」ルシフェル
「いやいや裏組織の人間が100人居たらどうするんだ、制圧はできるけどあとの処理がめんどくさいだろ」
「そ、それは、考えてなかった」ルシフェル
「梳李!とりあえず冒険者組合の情報源を辿りましょう」ファニー
「職員を全員並べて話せと言っても名乗りでるやつはいなんじゃないか」
「大丈夫です!私には看破の魔眼があります!」ファニー
「初耳だけどオッドアイはその魔眼でだったのか」
「気持ち悪かったですか?」ファニー
「全然!むしろ俺はオッドアイは好きなんだよ、それなら冒険者組合に行こうか」
冒険者組合マリアナ支部
「全員動くな!我はルシフェルである!全員出てきて並ぶように!」ルシフェル
何が起こったのかわっていなかったが、職員は全員が魔王の登場に圧倒され整列した
「梳李!左から3人目の者を拘束してください」ファニー
「了解」
「支部長も来い!取り調べを始める!他の者にも一応経緯を説明する、ここマリアナには裏の組織があってダンジョンで両親を亡くした孤児等を不法就労させているようだ、先程拘束した者は裏組織に情報を流して謝礼を稼いでいたようだ、ギガントの恥をこれ以上晒さぬように、他の者も気をつけるように」ルシフェル
「魔王陛下!それはほんとなのですか!」支部長
「お前…気がついてなかったというのか…管理者として無能なのか、知っててとぼけて居るのか、どちらにせよゴミだな…ここで首を取る!」ルシフェル
「ひ、ひぃー!お待ちください!確かにその者は裏組織と仲良くしていました!」支部長
「さてと…それなら洗いざらい話をしてもらおうか、ヴィーナスとフェアリーは共同感知を街中に巡らせて、この拘束した者に縁のある人間を特定しておいてくれ」
「子供達はどこで働いているの?」ファニー
「もしかして本物の魔王陛下と原初の魔王様なのですか」犯人
「あきらめる事です、言い訳もできなければ、あなたの極刑も決まっています」ファニー
「ダンジョンの地下5階の奥に鉱石が取れる場所があります、隠し通路があり他の冒険者が立ち入らないようにしてあり、そこに組織のアジトと子供達を働かせている場所があります」犯人
「魔王陛下!お待たせしました!マリアナ警備隊精鋭50名、命により参上いたしました!」
「ご苦労!まずはこいつを王都送りにしてくれ、他の者はダンジョン5階にある組織を潰しに行く!支部長はエサにするから連れて行け」ルシフェル
「そっちは任せて大丈夫だな、俺達は街に散らばっているのを捕まえていくよ」
「ああ…梳李!手を煩わせて申し訳ない、この借りは近々返すが、いまは久しぶりに頭に血が上って冷静を保てそうにないんだ、すまん」ルシフェル
「ファニーもそれでいいか?」
「はい!もちろんです」ファニー
ルシフェル率いる警備隊はダンジョンに突入した、俺達は残党が残らないように一人一人無力化しながら、街に散らばった約50名を逮捕した
「だけどあれだな、普段は感情を出さないルシフェルも、今日は随分と興奮していたな」
「魔王陛下は正義感が強いのです、不正を嫌い姑息な者を憎みます」ファニー
「気が付かなかった自分にも腹を立てたのだろうけどな、他の国では考えられないような残酷な報復だな」
「魔人特有の考え方かもしれませんが、徹底する事で再発を防止しています」ファニー
「よその国でもそれはあるのだけど、末端の組員まで斬首はなかなか無いからな」
「仕方ありません、それなりの事をしたのですから」ファニー
「極刑を実行するルシフェルもつらいだろうしな、解放した子供達はどうするつもりだ」
「王都に連れて行き、魔王陛下の庇護のもと、生活も教育も全て院で面倒をみます」ファニー
「そしたら俺達の役目は終わりだな」
「はい!ありがとうございました!しかしなぜこんな田舎街の事実を梳李は知ったのですか?」ファニー
「ああ…それな…有能な情報収集班がいてな」
「何者なのです?特殊部隊ですか?」ファニー
「ファニー!慌てなくてもゼウス様とガイヤ様の事ですよ」フェアリー
「今朝早くにガイヤ様から報告をもらったのです」フェアリー
「そうだったのですね」ファニー
「ダンジョン探索も進めなくては行けないけど、どこの国にも歪みはあるだろうと思ってな、大地から探ってもらっているのさ」
「梳李こそ徹底していますね、情報網を張り巡らせ小さな生命を救う事にですけど、またひとつ好きになってしまいました」ファニー
「ファニー!今更よ!」アスコット
「まあまあ…いいじゃないか!無事に解決したのだし…こういう事はなるべくない方が良いけど、コツコツと取り締まる事も重要だし、国には現状として報告があがる事はない案件だしさ、俺達はガーディアンズだからさ」
「そうだね!」奥様一同
第110話に続く




