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第105話 大地のガイヤ


「花見の準備もととのったな、ガイヤには何をおすすめするかな」


「なんといってもガイヤ像ではないですか?」ファニー


「それもそうだな」


「あれで喜ばないようであれば抹殺しましょう」オリビア


「ははは、オリビアも近ごろ過激だね」


「常にアリアナの弓は眉間を狙っております」オリビア


「なに?ゴルゴの影響でスナイプが流行ってるの?」


「俺の後ろに立つな!」アリアナ


「いっそ厳つい眉毛を書こうか?」


「みんな楽しそうじゃのお」ゼウス


「まもなくばば様もお見えになる、あのでかい柱はなんなのだ?」ゼウス


「ガイヤにプレゼントだよ」


「遅くなってしまったわい」ガイヤ


「キュクロプスとヘカトンケイルとずーっと話をしておった、梳李にも礼を言うように頼まれている、この度の事は本当にありがとう」ガイヤ


「それよりもガイヤに見せたいものがあるんだよ、まずは柱の上に行こう、これはエレベーターと言って人を上に自動的に運ぶ物だ、ここから見る景色もいいだろう?この世界の文明が見渡せるんだ、正確にいうとポセイドンの街とゴルゴーンの街は見えないのだけど、本来ここにある文明は見渡せる」


「おお!これがヘカテーの星か、遠くに見える街の灯りがなんとも穏やかで良いな」ガイヤ


「エンジェルはこの高さに飛んでくれ」


「テレポートするからガイヤもゼウスもヘッカも俺に捕まって」


「なんだこの柱の上に立つ巨大な像は!」ガイヤ


「大地の母ガイヤ像だよ、この世界を母の大きな愛で包み込むように建てたんだ」


「凄いな!梳李!凄いぞ!わしもこの星の母と認めてくれるのか?」ガイヤ


「下の方に見える神殿はゼウス、ポセイドンとアンピトリテ、ヘカテーの神殿なんだ。神殿を増設するよりも、大地の母は星を見守るようにそびえ立っている方が良いと思ってな」


「ありがとう!わしはタルタロスから息子達を助けてくれた褒美を持ってきたのだが、先に贈り物をされてはガイヤと言えどもお前に惚れてしまうぞ!」ガイヤ


「いや…それは遠慮なくしまってくれ、俺には寿命があるから、俺の亡き後はゼウスとガイヤがヘッカの応援をしてやって欲しいんだ、永遠に平和な星であるように」


「約束しようじゃないか」ガイヤ


「宴も用意してある、俺の妻もみんな紹介する、大切にして欲しい」


満開の桜の下で秒速5cmの花びらを眺めながら、満月を眺めていた


「ゼウスが言うように、この眺めはなんとも美しいものだな」ガイヤ


「酒も肴もあるから好きな物をやってくれ」


「刺身と言うのか、調理はされてない食べ物だが、丁寧に切り分けられた美しい身がおもてなしの心を演出しているなあ、それに日本酒と言うのか、梳李の前世の飲み物は…良く合うな」ガイヤ


「どうですかばば様、この場所でこの宴…神と言えどもこの世界の大きさに比べたらなんとちっぽけな存在だと思いませんか」ゼウス


「そうじゃな、大宇宙の覇権ですらちっぽけに感じるな」ガイヤ


「気に入ってくれたか?俺の大切な大切な世界なんだ、俺に褒美は要らないからなんびとたりとも平等に守ってやってくれ」


「それと俺の大事な仲間であり伴侶である妻を紹介しておくよ、可愛がって欲しい」


「人からは私がどう見えているのかわからんが、わしが一応はじまりの大地ガイヤじゃ、梳李の妻とはなんとも大変じゃろうがよろしくな」ガイヤ


「よろしくお願い致します!」一同


「そうじゃ梳李に褒美を持ってきたんだ、絶対神の神託というスキルじゃ、それを行使すれば、一部状況にもよるが、我らとて梳李に逆らう事はできぬ、それを梳李に与えておこうと思ってな」ガイヤ


「ばば様!良いのですか!それでは我ら神界は梳李に下る事になりますぞ!」ゼウス


「良いではないか…我らにも出来得なかった偉業をこやつはあっさりとやってのけた、それを見返りも何も求めぬと言う、そればかりか我らを敬ってくれている、そんな事が神界の歴史の中にあったか」ガイヤ


「確かにそうですが…」ゼウス


「ゼウスよ、わしはなこやつの平等という意識が好きなのだ、神界で原初の大地の私ですら、自らが生み出した男どもには押さえつけられてきた、この妻たちを見よ!こんなに生き生きとして、お互いの事も大切に思っているではないか、ヤキモチが無いと言えば嘘になるだろうが、梳李が大切な者はこやつらにも大切なのだろうよ」


「ガイヤ様…妻を代表して女神ヘカテーが申し上げます、みな良きライバルとして梳李を奪い合いつつも、それぞれを尊敬しています、確かに梳李の大切な者はみなも大切であるという意識からです」ヘッカ


「ところで絶対神の神託というのは何ができるんだ?」


「はははっ!それはな我ら神々を呼び出して正座させて説教する事も出来るぞ、星々になっているやつらも星座を畳んで正座するぞ」ガイヤ


「ダジャレかよ!いま、古のダジャレを聞いた気がしたが、それはひとまず横に置こう、そんな権限をもらっても俺が行使する事は多分ないけどいいのか?がっかりしないか?」


「はっはっはっ!そう言うと思ったがな」ガイヤ


「だってさ、俺も間違える事があるかもしれないし、秩序が完成する事は良い事のように思えるけど、それも違うと思うんだよ、ルールは時に大事な事だけど、人が人を裁くのは良くないよ」


「じゃがな梳李…そのスキルがあれば時をさかのぼる事も出来るし、梳李の意思で地球に立ち寄る事もできるんだぞ、心残りがあるんだろ?人の世の過去を変えることは出来ないが、生前に残していたように母親に手紙を残して来るくらいの事なら出来るというものだ」ガイヤ


「そうなのか!それは凄いな!世の中の秩序になるつもりはないが、母さんに手紙を残したようにできるのは素晴らしいな!妻に遠くからでいいから母さんを見せることもできるか?」


「干渉しなければ見るだけなら可能だ」ガイヤ


「そんな凄いスキルをもらっても、お返しができないけど、どうしようか」


「きっとガイヤ様は梳李の喜ぶ顔が見たかったのですよ」フェアリー


「梳李が私達を想ってくれるように、私達もまた梳李を想っています、喜んだ顔を見れば嬉しいですし、つらい顔を見ればつらい、命がけで戦っている時は泣いています」アリアナ


「それなら大きな声で言うか!ガイヤ!ありがとう!」


「はっはっはっ!喜んでくれて何よりじゃ」ガイヤ


「それよりも梳李!酌をしてくれ!今宵の酒は美味いのお!」ガイヤ



第106話に続く


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