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1人の少年の冒険譚。

作者: Yuta

こんな感じの物語を書きたいなと思い、冒頭だけをとりあえず書いてみました。


使い方が全く分からないということもあり、本当に趣味感覚です。

「シスター!またあのお話聞かせて!」


しょうがない子ねぇ...と、私はよっこいしょと言いながら座っていた教会の前にある芝生から立ち上がる。


「じゃぁ他の子も呼んでらっしゃいな。みんなで仲良くお話を聞くと、より一層楽しくなりますものね。」


はーい、と子どもは駆け足で教会に預けられている子ども20人ほどを呼び集めてきた。


---教会内食堂---


「えー、またシスターあの話すんのー?聞き飽きた!」


「良いじゃない!すごぉく長いけど、私あのお話好きよ?特にあのルイスってのが、、、」


「おいおい!まだシスターが何にも話してないのに喋っちゃダメだぞ!せっかくの話の面白さが半分になっちまう!」


ガヤガヤと子ども達は騒ぎ出す。

それを見て私はにっこりと微笑みながら、周りを見渡して言う。


「今年はまだお話してないですけど、もうそろそろ晩御飯の支度があるので最初の所だけお話しましょうかね。お月様のすぐ隣にあるという、あの惑星にいる1人の男の子が、この地球の危機を救ってくださった、あのお話を。」


私は、食堂の窓から空を見上げ、そしてそこにある月とは違った丸い惑星【ミルフィス】を眺めながら、70年前に突如として蔓延した不治の病を治すため立ち上がったルイス君のことを思い出しながらぽつりぽつりと語り出すのであった。




まずは、世界の成り立ちだけお話しましょう。むかーしむかし、大きな大きなお魚の神様は1つの入れ物をお創りになられました。本当に何も無い、真っ暗な入れ物。

それを見た神様は言いました。


「この色は見ていて悲しくなる。だから光を灯そう。」


真っ暗な、ただの黒でしかないその世界が明るくなりました。

そして、神様はその入れ物には何も入っていない事に気付きました。


「何も入っていないのは悲しい。だから自分の分身を中に入れよう。」


その入れ物に、1匹の魚が現れました。大きな入れ物の中に小さなお魚が1匹だけ。神様はそれだけではお魚が生きていくことは出来ない事に気付きました。


「このまま死んでしまうのは悲しい。だから今自分が泳いでいる海から少しだけ入れ物の中に入れよう。」


その入れ物に、広大な海が現れました。これでお魚はすいすい泳くことが出来ます。ですが、大きな海にお魚は1匹だけ。それを見た神様は、同じお魚を次々と入れ物の中に入れていきました。みーんな同じ。目の前に居るお魚も、隣にいるお魚もぜーんぶ。そんなお魚を見て神様は気付きました。


「そうだ、みんな同じだと何も変わらないじゃないか。少しづつ変化を与えて、みんながどうなるか見てみよう。」


あるお魚はどんどん小さく、また他のお魚はどんどん大きく、色も形も違う、新しいお魚が海に拡がっていきました。


そして、何もせずともどんどん自分たちで変化をしていくお魚を見ていて、お魚の神様は笑顔になりました。

そんな時、お魚の神様のもとに鳥の神様が現れて言いました。


「確かに、どんどん変化はしていくが、所詮魚は魚と考えると1つしか存在しない。私みたいな鳥も増やしてみるのはどうだろう。」


そこで、神様は様々な種類の鳥を造って入れ物に放ちました。


「魚の神よ、あとは鳥たちが休む為に使う木を作ってはくれないか。このままではずっと飛び続ける事になって疲れ果ててしまう。」


そこで、神様は様々な自然を創り出しました。


「ありがとう。これで安心して私は飛び立てる。魚の神よ、感謝する。」


鳥の神様が飛び立った後、入れ物の中がどんどん変化していくのを見て神様は幸せに思いました。


そんなある時、神様は気付きました。


「この前の鳥の神の言うことでは、入れ物で考えると1つしか無いということではないか。それはとても悲しいことだ。」


そこで、神様は似たような入れ物を創り、その中に今までしてきた事と同じように様々な生き物をその中に入れていきました。


それがどんどん形を変え、この地球ともう1つ似たような世界になりました。


---


「はい、これでおしまい!ルイス君の物語はご飯を食べて、寝る前にしてあげましょう。じゃあみんな準備して!」


「はーい!」


子ども達は椅子から立ち上がり、ご飯の準備をするのでした。


「ほんと、みんな同じだとつまらないものね。背中から羽根が生えていたり、身体が茶色の毛で覆われていたりする、この教会の子達みたいに、色んな子がお互いを認め合える世界というのは本当に、本当に面白いわね。」


と、私は思いつつ子ども達と一緒にご飯の支度をするのでした。


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