第八話「宮島JK、潮干狩りでびしょ濡れ大騒動!」
放課後の作戦会議
テストも無事(?)終わり、放課後の図書室でだらける4人。
そこで楓が突然――
「みんな!今週末、大潮だから潮干狩り行こう!」
「は?JKが潮干狩り?」
「なんか…おじさんっぽくない?」
「何言ってんの!潮干狩りは地元っ子の特権!無料で貝ゲットだよ!」
「無料につられた…」
結局、ひより以外も断れず、全員参加決定。
潮干狩り準備、地味に本格派
当日朝。
制服じゃなく、ジャージ姿の宮島JKズがフェリーに集まる。
「熊手持った!」
「バケツも持った!」
「お菓子も持った!」
「え、なんでお菓子…」
「潮干狩りの合間のおやつは重要!」
フェリーでの観光客の視線を浴びつつ、全員やる気満々で島へ。
干潮の浜辺へGO!
鳥居の見える干潟には、すでに家族連れや観光客がポツポツ。
その隅っこに、JK4人が腰を下ろし熊手を構える光景は若干異様。
「砂のちょっと下にいるんだよね〜」
「こうやって掘るんだっけ?」
「ねえ見て!カニもいた!」
「だから楓、カニ追っかけるなって!」
10分後――
みのり:ちゃんと貝を掘る
ひより:ちっちゃい貝ばかりで落ち込み中
さくら:SNS映え用に必死で写真
楓:カニ追いかけ回して水没
大惨事、突然のドボン
「ちょっと奥の方にいっぱいあるかも!」
楓が浅瀬にズンズン進みすぎて――
ズボッ!
「ぎゃーー!!水入ったーー!!」
その叫びに釣られて、さくらも足を滑らせてドボン。
ひよりが慌てて助けようとして、結局ひよりもバシャーン!
「なんで私だけ…!!」
みのりだけが一人、冷静に貝を拾い続けていた。
ほとんど貝ゼロ
30分後、全員びしょ濡れ。
バケツの中身は――
小指の先ほどのアサリが数粒。
「え、全然とれないじゃん!」
「しかも足ずぶ濡れ…」
「お菓子だけは無事!」
「お菓子は無事なんかい!」
みのりが一言だけぼそり。
「……スーパーで買った方が早かった」
「それ言っちゃダメー!!」
帰り道の反省会
結局、びしょびしょのままフェリーに乗り、観光客に二度見されるJK4人。
「来年は潮干狩りじゃなくてBBQにしよう」
「賛成」
「でも楽しかったよね?」
「…まぁ、笑えたから良し」
宮島の潮とJKたちの青春は、今日も全力でずぶ濡れだ!
つづく