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第四話「観光JK、修学旅行生を全力でおせっかいするの巻」

宮島の商店街を歩いていると、今日はいつもより制服率が高い。

見慣れない制服の集団がゾロゾロ…。


「修学旅行生だ!しかも関西弁っぽい!」

楓のアンテナが即座に反応する。

「さくら、これは絡むしかない!」

「は!?絡まんでいいやろ!ていうか恥ずかしいからやめて!」

「でも迷ってる子とかいるかもよ!島のJKとして親切にしてあげなきゃ!」

みのりが冷ややかに一言。

「どうせまた自分が目立ちたいだけでしょ」

「ちがーう!宮島PR大使としての使命なの!」

「誰も任命してないでしょ…」


おせっかい発動!

観察していると、ちょうど鹿にお菓子を取られて泣きそうな男子がいた。

「ちょっと!お菓子はカバンにしまっときなって言ったやんかー!」

「だって〜…!」

関西弁男子×鹿=修学旅行あるある。

ここで楓、颯爽と参上!


「はいはい、鹿にエサはあげちゃだめだよ〜。そいつら、遠慮しないからね!」

「え、あ、すみません…!」

突然の地元JKに、男子もぽかん。

「私たち、地元の高校生だから!何でも聞いて!案内してあげる!」

「え!?ほんまに!?」

関西勢、ノリがいい。すぐ懐く。


勝手にガイドツアー開始

「じゃあ、まずは大鳥居で写真撮って!潮が引いてるから歩いて行けるよ!」

「鳥居の横の砂浜に、小さな貝とかもあるんだよ〜」

「あと、揚げもみじは絶対食べて!揚げたて!絶対な!」


楓のハイテンション解説を横目に、みのりは仕方なく後ろでフォロー役。

ひよりはおいしい店をマップで示し、さくらは写真を撮ってあげる係に。


「修学旅行生より私たちの方が楽しんでない?」

さくらが苦笑すると、みのりも小声で同意する。

「結局、楓が一番元気だからね…」


おせっかい最高潮

案内の最後、記念撮影。

楓が音頭を取る。

「はい!鳥居バックにみんな並んでー!お姉さん撮ってあげるから!」

「イエーイ!関西から来ましたー!」

「次、私たちも混ざって撮ろ!」

「え、なんで!?」「いや、地元JKと撮るとかレアやで!?」

「はいチーズ!!」

バシャッ!


こうしてスマホのカメラロールは知らん制服の子たちで埋まっていく。

そして最後に男子たちから言われた一言。

「お姉さんら、修学旅行の係の人ですか?」

「いや、地元の高校生だって言ってるやん!」

「え、ガイドさんかと思ったわ!」

「違うわ!失礼な!」

楓、地元ガイド扱いで若干ご立腹。


帰り道

結局、修学旅行生と一緒に商店街を歩き回り、完全におせっかいをやり切った宮島JKたち。

「今日一番楽しんでたの、楓やん」

「いやー、地元愛を広めるっていいことだね!達成感あるわ〜」

「…勉強もしなさい」

みのりの冷たいツッコミも、いつもの風景だ。


潮風と笑い声とおせっかい。

これが宮島JKの日常なのであった。


つづく

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