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チョコミント
「ほらこれ好きでしょ、歯磨き粉味」
「お、ありがと」
学校の屋上。投げつけられたアイスの袋を開けると、俺は早くもぐずぐずになってきている表面を舐め取った。
同じようにアイスを咥えたクラスメートも隣に座る。こちらはスイカバーのようだ。
「よく俺の好きな味分かったな」
「簡単だよ。『うわなにこれ誰が買うんだよ』ってやつにすればいいんだもん」
「なるほどねー」
フェンスの向こうの空には、入道雲が伸びている。後で夕立が来るかもしれない。
「……いやなんだよそれ! 俺が味音痴だってのか!」
微妙に失礼な言い分に気づいて隣を睨む。「違うよぉ」と笑ったクラスメートの額から、キラキラと汗が垂れていく。
「世の中には色んな人がいるなあって、ただそれだけのことだよ」




