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ここからが本番

 優希と忍がヴァルフォールに入ってから数ヶ月、暦では2月になっていた。

 

2020年2月19日•午後3時ーー


 「忍!手を!」

 「おう!」

 俺が忍の手を取り、その軽い体を空高く打ち上げる。

 「《僕と優希の位置が入れ替わる。》」

 位置が入れ替わる。

 「《東雲優希が放つ次の攻撃の威力が倍増する》」

 

 「終焉の太刀(おわりのたち)


 空に一撃を見舞う。

 空が裂けて、雲が晴れる。

 「《優希は僕の隣にいる。》」

 「っくぅ〜だめだな。」

 ストレッチを始める。

 「なにがだめなのかな?」

 「忍側というより俺側に問題かな?こっちが威力出せてなきゃ倍増の意味ないし…」

 死の怪異との戦いの後から俺らは二人で特訓を繰り返していた。死の本体に撃ち込んだ攻撃は俺の中で出せる最大の攻撃だった筈なのに、傷一つ付けられなかった。

 「伊刻さんはどうやってあの火力を?」

 「契約してる怪異の問題ではなさそう?」

 『当たり前だろ。』

 ごめんて、

 『しかし、妙なんだよな。』

 なにが?

 『ストッパーなんてかけてないのにこの火力しか出ないの。これまで、お前の戦闘経験がないから火力が出なくて、経験を積んでいけば出るようになると思ってたんだけどな?』

 うーん…

 「まぁ、考えてもしょうがないよ。」

 忍がお菓子を差し出してくれた。

 「休憩しよ?」

 本当にいい子。


 ーー2月20日•深夜2時

 

 皆が寝静まった夜。

 ヴァルフォールのアジト、アルトライに一人の男が帰ってきた。

 「よっと…」

 ついた雪を払って水越争太が帰還した。

 「夜だし、みんなを起こさないように…」

 「水越争太」

 水越は呼びかけられ、振り向く。

 そこには東雲優希が居た。

 「いや、確か、エン君だっけ?どうした?こんな夜中に。」

 「それはお互い様だ。」

 「まぁね、で、どうしたんだい?」

 「折り合って相談がある。」

 「優希は起きてるの?」

 「寝ている。」

 「ふーん」

 水越争太は不的な笑みを浮かべた。

 二人は管制室に入り、それぞれ好きな椅子に座り、話を始めた。

 「で、相談ってのは?」

 「お前がどこまで知っているのかを聞きたいのと、怪人として火力を出すにはどうすべきか。」

 「後者は取ってつけたような内容だけど、そっちの方が本題なのかな?」

 「まぁ、」

 「いいよ、どっちも答えてあげる。」

 「なるほど。」

 「まぁ察しの通り、俺は未来で起こる災いについて知っているよ。そういう話だろ?」

 「話が早くて助かる。」

 「君が聞きたいのは災いを引き起こす者についてか?」

 「それだけなら見当はついている。」

 「ほう?それは一体…」


 「コノハナサクヤヒメ」


 神の名前だ。

 「かつて、俺、水、風、地の怪異で大地に封印した怪異だ。」

 「怪異なんだ。つまり、された者なのね?」

 「崇拝されし者、原初の怪異に数えられる我らは総じて神の名を当て嵌められている。」

 「じゃあ、君は?あー、君はどうだったの?」


 「カグツチ…の名を当て嵌められていた。」


 「だろうね。優希の戦闘方法を見てわかったよ。神剣鍛刀、鍛治氏としての力だろ?」

 「ああ。」

 「で、コノハナサクヤヒメってのは、何の怪異なの?何となく察しはつくけど…」


 「花の怪異」


 「なるほど。そうか、それで君は焦り出したのか。」

 「そうだ。ここ数年、至る所で花の怪異の発生が確認されている。封印が完全に解けたとは思えないが、緩んだ封印から力が溢れている可能性がある。」

 「十中八九それだね。」

 「それで、お前はどこまで知っているんだ」

 「災いが起こる時期。」

 「!?」


 「二月だ。」


 「そんなに早く…」

 「気をつけて行こう」

 「ところで、」

 「あー、火力の出し方だろ?お前が優希と心を合わせるだけで大丈夫だよ」

 そう言って水越は消えた。

 「はぁ…」


 次の日、シンガポールにて闇の怪異が冥界を作り、その討伐に水越、伊刻、影神が向かった。


 ーー


 妾は何時何時でも見ておる。

 

 人よ


 哀れなる人よ


 慈悲深き妾が直接


 慈悲を与えてやろう。


 月が笑った。

ご精読ありがとうございました。

誤字脱字とかきんもい文があったら報告おねがいします。


次回、ヴァルフォール最後のメンバーが登場します。

ヴァルフォールメンバーには規則性があります。

そのに規則性に則れば後二人足りない…?

最強の二人と頼りになる男が闇の討伐に向かいましたが、日本ではあの怪異が再登場します。

因縁?を晴らしてみせろ!

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