第七話 パリ攻略作戦
「おーい、起きてー」
「ん…んー…」
八上の呼びかけで目が覚めて、俺達はアルトライのモニタールーム、管制室に向かった。
「やぁ、おはよう」
影神がモーニングを食しながら俺たちを迎えた。
「あれ?八上さんは?起こしてもらったんですけど…」
「ん?トイレ。」
「あ、はーい。」
そして、しばらくすると八上が戻ってきた。
「さて、どうだった?この都市は」
影神が優しい目で俺を見てきて、俺の答えを待つ。
「子供が子供として生きられない。子供が大人にならなければならない。そんなのは、絶対にダメだと思いました。」
すると、二人は微笑んだ。
「そうだね。その通りだ。」
そして、二人はモニターを操作してパリの地図を映し出した。
「では、パリ攻略作戦を発案しよう!慎也、よろしく」
「了解、任せろ。」
影神がパリの地図に四箇所の丸をつけた。
一つは、エッフェル塔。
二つ目は、凱旋門
三つ目は、リュクサンブール公園
四つ目は、オペラ•ガルニエ
「この四箇所は龍の巣の要になっている場所だ。巨大な結晶構造体があって、そこに散らばるように【龍の怪異】が眠っている。だから、エッフェル塔を除く三つの結晶を壊せば【龍の怪異】はエッフェル塔に集結し、目覚めなければならなくなる。」
「じゃあ、冥界はどうするんですか?」
すると、八上が奥から
「冥界再構築の準備は終わった。【龍】が倒れた瞬間、俺の大剣を触媒に今の冥界ど同程度の冥界が構築される。」
準備万端ってことか。
『流石だよね』
「あ、そういえば、アベルとルーシーが来た時、なんか言いかけてませんでした?」
すると、八上と影神が顔を見合わせて、肩を落とす。
「覚えてたかー…」
八上が頭を掻き、話しだす。
「最近、分体が人を攫うって話をしたでしょ?それから、分体とはまた違った奴が現れるようになったんだ。」
「え?」
すると、影神がモニターをいじり、とある映像を映し出した。
「これは?」
「みてみな。」
すると、エッフェル塔の結晶から分体が溢れ出るように産み出されるのが映されていた。そして、結晶の一部がひび割れ、その中から人影が現れ、落ちた。
「なんだ…これ…」
「リュウジン」
「神?人?」
「人だよ"龍人"だ。」
『それは、怪人とは違うんですか?』
「そう。これは、怪人なんて大層なモノじゃない。ただひたすらに悪辣な…龍の化身だ。」
「つまり?」
影神はもう、無理。みたいな顔をして八上に助けを求めた。
しかし、八上も無理。という表情を浮かべ、その場はそこから話が進まなかった。
まぁ、この話の流れだ。
察せないなんて無理だ。
「…それで、これからどうすればいいんですか?」
「ああ、これは同時多発的に行う。つまり、3人で手分けする。俺、影神が"オペラ"、裕也が"公園"、サクラが"凱旋門"で戦う。」
「戦う?なにと?」
「……龍人だ。巣の前には門番として龍人が立っている」
なるほど…ね。
「分かりました。今からですか?」
「あー、待ってくれ。結晶を壊す用の爆弾を渡すから、持っていってくれ。」
ナイフに爆弾が括り付けられた物を渡された。
『わーお、ヴィ◯ッジ…私達はさながらゴリラだね!』
何を言っているんだ?この人は…
まぁ、いい。
「準備します。」
「了解。10分後に集合、出発だ。その後、それぞれの位置で戦闘し、終わり次第エッフェル塔に向かう感じで頼む」
影神がそう言い、管制室を出て行った。
「……何があっても前を向く。何があっても、希望を持つ。これが、これからお前の心に刻んで欲しい言葉だ。たのんだよ」
八上が管制室を出て行った。
「気合い入れるぞ。」
『おうよ。』
10分後、俺達は凱旋門へ向けて走り出した。
ご精読ありがとうございました
龍巣悪辣都市どんどん進めていきますよ!




