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第四話 旅立ち

 「で、世界を巡る順番は?」


 サクラが椅子に座りくるくる回りながら水越に問いかける。


 水越はモニターで何かを操作する手を止めてマグカップを持ち上げ、コーヒーを飲みながらモニターに世界地図を出した。


 「まぁ、大雑把に言うと難易度順だな。最初にパリ、次にオーストラリア、そしてカイロ、リオ、最後にニューヨークだ」


 「じゃあ、パリの【龍】が一番弱いってことか」


 「強い、弱いで言ったら一番弱いのはオーストラリアの【氷】だな。アレは原初に近い存在だけど、意思が希薄なせいで弱い。怪人になっていたら【死】と同等の化け物になるだろうがな。」


 「ん?だったら何故、パリが先なんだ?」


 「その国に居る仲間が原因だな。パリには"八上"と"影神"っていう奴らが居て、オーストラリアには誰が居るのか正直わかっていない。」


 『まって!それってどういうこと!?』


 「ヴァルフォールの皆が生きているのは確定なんだが、"優希"と"忍"の居場所だけが明確じゃないんだ。二人はオーストラリアかリオのどちらかに居る。そして、オーストラリアに居るのが"忍"だった場合、【龍】を倒さないと詰むかもなんだよ。」


 「【龍】を倒す事と【氷】を倒す事に因果関係はあるのか?」


 「あるよ。それは、これから話す内容だったんだけどね」


 水越がマグカップを置き、モニターを弄る。


 「なんだ?」


 モニターには【花の怪異】が映し出され、その周りを囲むように三体の【怪異】が映し出された。


 それぞれの【怪異】にはその怪異の名を示す英単語が振り分けられていた。


 The sun

 The land

 Wind

 

 「これは、()()()()()()()()()()()()()()()()()。」


 そして、次にいくつかの怪異が映された。


 King

 Malice

 Virus

 Dark


 「これが、状況証拠的に花の怪異に吸収されたであろう怪異だ。」


 『……Malice…【悪】か』


 「かつて俺達は【花の怪異】が動く瞬間を見ていて、その後、【悪の怪異】を辿れなくなった。これによって【悪の怪異】が【花の怪異】に吸収された可能性が浮上していた。そして、100年前、花の冥界内で【悪】と因縁深い二人が【悪】の気配を感じていたということで、俺の中でそれは確実なものになっていた。」


 『見ていないから一応、仮定としているってことなんですね。他の怪異も吸収されたことは確実なんだろうけど、それを解放した瞬間を見ていないから仮定としている。』


 「うん。」


 「それで、それが【龍】と【氷】になんの因果関係があるんだよ。」


 水越は再びモニターを弄り、動画を再生する。


 それは、100年前の冥界内の戦いの記録だった。


 「これを見ればわかるだろ?」


 蕾から現れた原初の怪異が映し出された。


 「【花の怪異】は吸収した怪異の力を行使できる。てか、使ってただろ?能力を」

 

 確かに、【月の怪異】の力を行使したな。


 『じゃあ、【氷の怪異】を倒すには【龍の怪異】の力が必要なの?』


 「そう。【龍】の力、即ち"龍炎"の獲得が【氷の怪異】の討伐に最重要なんだよ。」


 「でも、なんで?」


 「【氷】の"氷"を溶かすには"幻想の炎"と"神威の炎"が必要ってだけだ。」

 

 幻想の炎…それが"龍炎"か


 じゃあ、神威の炎って?


 『多分、優希の…カグツチの炎だ』


 「そう。"龍炎"を用いて【氷】を倒した後、【死の怪異】が鎮座するカイロに向かってもらう。」


 『そこには誰がいるんですか?』


 「"伊刻湊"と"夢結真奈狐"だ。」


 「強い?」


 『水越さんの相棒達だよ。最高に強いんだ』


 「あの二人が居れば【死】の難易度は一気に下がる。」


 「【死】を倒すのに必要なピースみたいなのはないのか?」


 「ないね。まぁ、あえて言うなら"生きるという確固たる想い"かな?これが【死】を討ち払う。」


 「根性論かよ…」

 

 『なるほど…じゃあ、その次は?』


 「【夜】の居るリオデジャネイロなんだが…そこは何も考えなくてもいい。」


 「なんでだ?」


 「【夜】は元の世界に戻したい派で、俺たちの味方なんだってさ」


 「ん?誰からその話を聞いたんだ?」


 「【月】だよ。【月】がそう言っていた。」


 「まぁ、なら…」


 『で、最後がニューヨーク…』


 「そこが一番の鬼門だ。なんてったって、【花】に次ぐ怪異である【罪】の居るニューヨークにヴァルフォールが一人も居ないんだよ。」


 「え?」

 『…だよね…うすうす気付いてました…』


 「まぁ、その時になったらどうにかするから、まずは、【龍】の攻略から頑張ってもろて」


 すると、奥からシップとクウが呼ぶ声が聞こえた。


 「マニュアル操作からオートマ操作に変更しました〜あと、補助機構もちゃんと機能します!いけますよー!」


 「よし、じゃあ、操作教えるから来て」


 「あいよ」『はーい』


 ーーーーー


 「さて…行くか…」


 俺は管制室の真ん中に立ち、アルトライを起動する。


 「じいちゃん!!シップさん!クウさん!」


 『絶対にサクラは死なせませんから!』


 「『いってきます!!』」


 窓の外で手を振る3人は同時にサムズアップして、俺たちを見送る。


 「アルトライ…発進!!」


 こうして俺達は月光帝国の冥界を抜け、花の冥界を進んでいく。


 「目標はパリ!!」

ご精読ありがとうございました。

誤字脱字があったら報告お願いします。


次回から新章に突入します!

これからドンドン、ボルテージ上げていきます!

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