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Ep.1 冥界

 「じゃあ、行きますか。」

 

 水越がそう言い、作戦が始まった。


 「シップ、クウ頼んだぞ!」


 「はい!」「うん!」


 二人が淡く光りだし、端末を操作し始める。


 『反•冥界結界、展開です!』


 『エンジンシステム、正常可能!航行可能だ!』


 『舟と空の加護付与しました!これで、この舟は現在より航空航行可能な舟となります!』


 『出し惜しみはしない!反•重力機構起動!』


 『水越さん!いけます!』


 その報告を受け、水越は全員の顔を見る。


 「覚悟は良いか?」


 「おう!」「あたりまえ!」「任せてください!」「いけます!」「あたりまえですよ!!」「おう!」


 全員、覚悟は出来ている。


 さぁ、出発の刻だ。


 「アルトライ、発進…」


 船体が揺れる。


 『全システム正常稼働!!飛びます!!』


 アルトライが回転しながら大地から離れていく。


 「さぁ行くぞ!神殺しだ。」


 ーーーーー


 アルトライは超高速で空を航行していき、花の大樹を追い、翔る。


 『それでは、みなさん!作戦の振り返りをします。』


 シップがホワイトボードを持ち出し、全員で作戦の振り返りを始めた。


 『まず、花の大樹はロシアを経由し、北極へ向かい、神として覚醒することが予想されます。その為、我々は花の大樹に追いつき次第、一時的に【戦争】の概念をアルトライに付与することで、主砲を一時的に構築し、大樹の表面に穴を開けます。そして、その中に侵入、後、【花の神】と対峙します。』


 「【戦争】の時のように、花の瘴気に侵された存在による妨害は考慮しないのか?」


 伊刻がそう言うと、シップが一歩下り、水越を前に出す。


 「ああ。今現在で、花の瘴気の濃度は想定以下であり、【虫】や【獣】と言った比較的弱い怪異のみが侵されている。つまり、そこは考慮しない方針だ。しかし、想定以下なところが正直怖いな。なにか企んでいる可能性がある。しかし、我々は【花】という存在を知りきれていない。対策のしようがないっていうことだな。残念ながら。」

 

 「…わかった。」


 『大丈夫ですかね?では、続きです。【花の神】と対峙するのは、水越さん、伊刻さん、八上さん、優希くんです。夢結さんと、影神さんと忍くんは、アルトライに残ってもらいます。』


 「了解。俺は、護衛だな?任せておけ。」


 ーーーーー


 人の怪異との因縁から始まった物語。


 ここがターニングポイントだ。


 "俺"は見ていることしかできない。


 "君達"と一緒で、ね?


 共に見守ろう。


 彼らの運命を。


 え?俺の名前?


 聞いても意味ないよ?俺は関係ないから…さ


 ーーーーー

 

 『見えてきました!水越さん!お願いします!』


 そうシップが叫ぶと甲板で待機していた水越が船に手を当てて呟く。


 「【戦争】…俺に力を貸せっ!!」


 水越の背中から醜く、禍々しい蝶の翅が生える。


 「主砲構築!!」


 灰のようなものが現れ、積み重なり、二問の主砲が作り出された。


 主砲に光が収束していく。


 「放て」


 灼熱の熱線が放たれる。


 それは、あり得ない兵器。


 しかし、冥界が現実に現れた今ならそれはあり得る兵器である。


 熱線により、大樹に大きな穴が開き、アルトライは全速力でその穴の中に侵入した。


 ーー冥界内深度1ーー突破ーー


 『冥界深度2侵入成功です!そして、冥界深度3への結界層を目視しました!これから、船体での突撃による冥界深度3への侵入を試みます!』


 『推進エンジン起動っ!ニトロブースター準備完了!』


 「ぶちぬけぇぇぇ!!!」


ーーーー   冥界深度2   ーーーーー

 ーーーーー  突破   ーーーーー

    ーーー] ↓ [ーーー

         ↓

       冥界深度3

         ↓

 「このまま、冥界深度4まで直行します!」

         ↓

    蕾    ↓ 蕾

 蕾       ↓ 蕾

      

 「なんだ?あの、蕾?は」


 影神が窓の外を指差す。


 「中から化け物みたいな怪異の力を感じる…」

 

 八上が四つある蕾のうちの一つを指差し、呟く。


 「なぁ、あれ…あの気配…」


 「……違う…と信じたいな。」


 二人はその蕾が芽吹くことなどがないように願った。

  

 「見えました!冥界深度4への壁です!」


 「待ってろよ。彩花!!」


 ーーーーー冥界深度3突破ーーーーー

      ↓↓↓↓↓↓↓↓

 ーーーーー冥界深度4侵入ーーーーー


 そこは辺り一面に広がる花畑。


 真ん中に立つのは、麗しい女神。


 「やっぱり来たね?みーんな」


 女神は優しく微笑んだ。


 果てしなく不気味に。


ご精読ありがとうございました

誤字脱字等がありましたら、報告お願いします


連続投稿です。

加速させていきます。


ちょっと、ふざけちゃいました

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