ムソウ
怪人数十体との戦闘。普通に考えれば絶望〜だけど、私とユメにかかれば、なんてことないよね?
『何故ェ?ソウオモウノ』
ユメが最強だから
『そうダ。ヤツガレ、が。強い、ノダァ。』
そうだね。
『しかしねぇ、良い、ノカ?アンタ!ハ、』
堕ちるときは一緒だから
『ナニ?が悲しい…クテ、オマン。なんか、と運命共同体っ、にぃ?ならんとあかん?』
ずっとそうだったじゃん。80年間ずっと、ね?
『何時、まで!?女子〜!ノつまりナノ?』
「それも、ずうっとそうだったでしょ?」
ヴォルフとミケちゃんが拳と鎖を殺意マシマシで向けてくる。
私は口元に人差し指を当てて、呟く。
「暖かで残酷な夢へ」
ユメの煙が溢れ、眼前の怪人が皆、倒れる。
「っぐ…」
頭が痛い…
「はぁ…はぁ…」
目を閉じちゃダメ、ダメだ。
『イッツ!まで耐えられる、カナァ!?』
ユメの声が頭に響いて余計に頭痛が激しくなる。
「ふぅ…はぁ…あの、その…人の言葉を継ぎ接ぎして喋るの…けっこう、頭に響くんだけど…」
『油断大敵。アナタの、前!をよく見てくださいね』
顔を上げると、倒れたはずのヴォルフとミケちゃんが立ちあがろうとしていた。
「さすがだねぇ…」
私は必死に立ち上がる。
「この、程度、ですか?夢結真奈狐」「ほんとに…」
ふらつきながらも三者は立ち上がる。
鎖が目の前に迫る。
倒れそうになりながらも避け、距離を詰める。
「壊れなさい!」
ヴォルフの拳を体を反らせながら避け、足を伸ばしてミケちゃんを転ばせ、腰に右手を回し、左手を口元にもっていく。
「眠らせるつもりか!?」「口をっ」
二人が咄嗟に口を塞ぐ、その隙に腰からハンドガンを取り出し、瞬時に二人の腹部に撃つ。
「ぐっ…」「そんな…」
二人が蹲る。
「怪人になると筋力が強くなって片手で銃を撃っても反動を感じなくないんだよね、本当に、」
そのまま口元に人差し指を当てて
「暖かで残酷な夢へ」
二人はそのまま眠りについた。
念のため、応急処置をする。
「ぐっ……あー、もう!」
頭がガンガンと痛い。眠気が襲ってきた。
「……目が覚めるといい……な…」
『眠れ。真奈狐』
争太の声で喋んな…
ーー
……はぁ、本当に"罪深い"人ですよ、夢結真奈狐は。
ワタシは立ち上がる。
「ヴォルフまでやられるなんて…あれ?」
応急処置されてる…
目の前には辛そうな顔で眠る夢結真奈狐が居た。
ここで殺すか?
いや、この女にはまだ利用価値がある。としておきましょうか。
「エルネス……様に連絡しないと…」
電話を取り出し、通話をかける。
「夢結真奈狐が来ました。全滅です。」
《夢結が来たかァー、僕が行けばよかったね。でもさ、なんで君は連絡できてるの?》
「夢結真奈狐が眠りました」
《夢の狭間に堕ちかけてるのか。なるほど、難を逃れたわけだ。》
「はい。」
《夢結にトドメは刺したかな?》
「いいえ。」
《いい子だね。怪人同士の殺し合いは御法度さ。》
「はい。」
《じゃ、回収部隊をよこすから、帰ってきて》
「あの、」
《ん?》
「エルネス様は今、どこに?」
《中国らへん?》
「なぜ、でしょうか」
《………うーんと、【病の怪異】が顔を出してきたから、見物に、ね?》
「五大怪異ですか。わかりました。ありがとうございました。」
《はーい》
通話終了っと、
そうか、病の怪異が、
「キャハハハハ!!!」
うーん!都合がいい!実に良い!
《ーーさん!
夢結さん!?》
ん?夢結真奈狐の通信機器?
「ちょっと失礼。」
《夢結さん!?大丈夫ですか!?》
……船か
《聞こえてるんですよね!?喋れない状況なんですから?》
このボタンで返事かな?
《あ、そうなんですね…まずいことが起きました。彩花さんが、【花の怪異】と契約しました。》
《そして、八上さんが負傷し、優希くん、忍くん、彩花さんで【月の怪異】と戦闘を行っています!なので、そこの戦闘が終わり次第、援護にむかってください!》
通信機器を投げ捨てる。
「アハッ!アハハッ!」
まずい、笑いが止まらない!
五大怪異と花が戦っている!?
なんて、なんで都合がいい!!
「この世界は本当に、美しく作られている!ワタシの為に!キャハハハハ!!アハハ!アハハハ!」
ーー
中国付近、山中
「……ミケ…」
エルネスは何か焦燥感を感じ、羽を広げた。
「早く闇を殺して日本に帰れ、水越。何か良くないことが起こっているぞ。」
そう呟くと、エルネスは【病の怪異】の下に向かって飛び立った。
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真奈狐ちゃん回!
真奈狐ちゃん回…?
ミケちゃんかも?
ミケちゃんはポニーテールの女の子で、眼鏡っ子ですよ
夢の怪異の喋り方はポピープレイタイムの『プロトタイプ』をイメージしてください。




