表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
息つぎのあとに  作者: 高瀬あき
6/12

第6話 変化

あれから私は、あまり学校へ行かなくなった。

学校で起きること全てが面倒に思えてきたからだ。

部活で水泳部に入っていた私は一日の授業が終わり、部活が始まる夕方頃には学校へ行く。

部活は好きだった。部員以外とは会わなくて済む。

夏は水泳、冬は筋トレと8kmマラソンをする。

日中は私とみさき、あと、仲良くなった有里

この三人で二つ上の男の先輩グループとカラオケに行くことがほとんどだった。

朝の10時から夕方まで遊び歩くことが多くなった。

この頃はまだ携帯電話が普及しておらず、ポケベルというものを持っていた。

そのポケベルで連絡を取り合い遊んでいた。

将来なにをしたいのか、何になりたいのか、そんなことはどうでも良かった。

この生活は楽しい。

好きな事をして好きな友達と自由に笑う。

それだけで良いと思っていた。

私はそのうち夜も遊ぶようになり、先輩のバイクに乗せてもらって遠くへ行ったり、公園やビルの下でたむろすることが多くなった。

それでもふっと我に返るとき、

そのときはいつも山野が頭に浮かぶ。

あれから私達は会っていない。

山野がポケベルを持っているのかさえ知らない。

持っていたとしても、連絡先も分からない。

冬の真夜中

「会いたいなぁ。」と白く小さな声で呟いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ