表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
息つぎのあとに  作者: 高瀬あき
5/12

第5話 二人の笑顔 

山野の後に先生が3人続いていた。

「ここです!」と山野が言う。

「こんな所で何をしているんだ!」と先生が言った瞬間、上級生達は逃げていった。

先生が私の近くに来て「山野君がね、君が上級生に呼び出されたから助けてくれって職員室に来たんだよ、さあ、早く帰りなさい。」と言った。

私は泣きそうになりながら

「どうして」と山野に言った。

山野は少し黙った後、「俺、何も出来ないからさ、こんな事くらいしか。」と真面目な顔で私を見た。

「ありがとう、助かった。」

私はそう言って屋上からの階段を降りた。

山野も私に続いて降りてきて

「家まで送る。」と言った。

悪い気がして断ったが、上級生達がどこで待っているか分からないから危ないと言うので

それは確かに。と思い家まで送ってもらう事にした。

帰り道に山野が「宮下はほっんとうに手がかかるな、俺が守ってやる。だから心配すんな、

なあ、お嬢!」

と言った。

私にはもう新しい彼氏がいるし、山野のことも振ってしまったのに。

どうしてそんなに私のことを気にかけてくれるのだろう。

だけど

素直に嬉しかった。

何だか久しぶりに肩の力が抜けた。

「お嬢って何よ、うちはお金持ちじゃないよ。」と笑って言うと山野は

「だって俺がボディーガードなんだから宮下はお嬢だろ、これからそう呼ぶよ。」

私達は顔を見合わせ、また笑った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ