第13話 恋
初恋だった。
西と東で分かれていた小学校が中学でひとつになる-
中学生になる少し前の2月。
その日は西小学校との交流会だった。
その交流会で、一目惚れをした。
びっくりするほどあっけなく-
話していた西小学校の佐々木に
あの子なんていう名前?と聞いた。
「宮下花。」
「宮下花。」と繰り返した。
4月が来て中学生になった。
自分のクラスは1年3組。
教室に入るとドキっとした。
そこには宮下花がいた。
佐々木も同じクラスで
佐々木は俺の肩を叩いて
「あの子だよ、運が良かったな!」と言った。
飛び跳ねたい気持ちを抑え、そうだな、と返事をした。
1ヶ月が経った5月。
宮下とは少ししか話せていなかったが
最近よく目が合う。
俺が見ているからだろうか。
だけど宮下が見ている時もある。
授業中、3回ほど目が合う。
もしかしたら宮下も気になっているのだろうか。
いや、そんなことはないだろうと頭を抱えた。
それでも淡い期待で胸が高鳴った。
なかなか積極的になれない自分を見兼ねて佐々木が
「俺が協力するから話せよ!」
「ほら、今から行くぞ!」
「え、待って、今?」
「そうだ、今だ。もたもたしてると他の人に取られるぞ!」
そういって佐々木と一緒に宮下の席へと向かった。




