第11話 気付き
20時頃、自宅までの道を全力で走った。
どうしよう。
ついにこの日が来たんだ。
少し大人になった気持ちと少しの罪悪感。
悪いことをしてしまったような気がしてならない。
色々な感情の中、気づけば走っていた。
自宅に着いたが、今度は母の顔をまともに見れない。
「おかえり。」母が言う。
私は「ただいま。」と言って、すぐに自分の部屋に入った。
布団にうずくまり、まだ痛い身体を感じながら目を閉じた。
14歳という早さで初体験を迎えるとは思わなかった。
でも
心から好きだと思える浜崎くんだったから。
これで良かったんだ。
そう自分に言い聞かせて、その日は晩ご飯も食べずに寝た。
次の日、いつものように昼前には起きて部活へ行き、
みさきと有里に会った。
有里に会うのが少し怖かったけど、
なぜか自分が少し強くなった気がしてそんなに気にならなかった。
何も変わらない日常がそこにはあった。
今日は他の暴走族との大きな喧嘩があるそうだ。
当然浜崎くんもそこに行っている。
殴られたり蹴られたりするんだろうな。
痛いだろうな。
不良だな。
あ。
この時初めて気がついた。
私も不良だ。
浜崎くんが心配だ。
大きな怪我がありませんように。
私はそう祈った。




