掃討戦
シエル「早く民間人を非難させろ!」
今、神聖国家アルベシアは襲撃を受けていた。主犯はパンデモニウム大幹部、アルド・グレイヴ。鏖殺公の二つ名を持つ大災害だ。
リンド「穴から出てくる化け物が多すぎます!ここを抑えれても他で被害が...!」
シエル「クソッ、魔法師団とは通信取れたか!?」
騎士A「通信は取れましたがあっちも怪物の対処に追われて民間人の保護が不完全との事!」
シエル「やはり、6つある大穴から怪物が溢れ出してるのか...!ここは私が受け持つ!他騎士達は別地区の援護、救助に当たれ!」
リンド「しかしそれでは!」
シエル「国防をかけた戦いだ、覚悟を決めろ!」
リンド「.....はいっ!騎士達はすぐに拡散して化け物の討伐と救助をしろ!」
騎士達「「了解!!」」
リンド「団長、どうかご無事で...!」
シエル「あぁ...」
リンド達はその言葉を残し他地区へ散らばって行く。それを見るシエルの目には覚悟が宿っていた。
シエル「さて、他の騎士達は逃がせた。ここからは私が相手になろう。姿を現わせ!」
シエルがそう虚空に向かい声を張り上げる。すると、空間が割れそこから2人の人間が現れた。
テリス「おやおや、気付いていながら1人残ったと?自信から来る驕りか、他者を守るための勇気か...」
フーガ「後者だろうな。神聖国家アルベシア騎士団長シエル・グレンタニア。お前は抹殺対象だ。ここで死んでもらう。」
シエル「なぜ、この国を襲った?」
テリス「簡単さ、我らパンデモニウムの強さと恐ろしさを、今一度世界に知らしめようと思いましてね。この国は言わば生贄。存分に足掻いてくださいね、騎士団長。」
シエル「ふざけるな!我々は負けん!今日この場で貴様らを討つ!」
フーガ「威勢がいいな。なら、やってみろ。」
シエル「水系統根源魔法・水神神化!」
テリス「土系統根源魔法・土神神化」
フーガ「風系統根源魔法・風神神化」
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国のあちこちで混乱を極めていた。怪物の波、人々の悲鳴、倒壊する建物。いつ死人が出てもおかしくない状況。騎士団、魔法師団、国下六王剣の尽力で未だ死者は0だった。しかし、それも時間の問題。1箇所に綻びが生まれれば一瞬で破綻するこの状況に、アルベシアの戦士達は精神を着実に削って行った。しかし、
天羽「風系統最上位魔法・嵐災〝暴乱〟」
滝壺「火系統最上位魔法・灰燼〝落星〟」
蓮斗「雷系統最上位魔法・千変万化〝神雷〟」
町全土に同時に3つの最上位魔法が展開され亡霊達をかき消してゆく。
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ー大穴Aー
リク「なんだ、あの魔法は...」
天羽「お前が、俺の相手か?」
リク「あ?なんだお前、相手だと?調子に乗るなよくそがk...」
天羽「遅い。」
守り人が天羽に対し暴言を吐こうとしたその時には既に天羽は守り人の背後に立っていた。それに守り人は驚き攻撃に移ろうとする。しかし、それは叶わなかった。
リク「な、にが.....!」
守り人は知らぬ間に両袈裟を受けその場に倒れる事しか出来なかった。
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ー大穴Dー
テレス「リクがやられた...?油断したのか?」
守り人の1人がやられた事はパンデモニウム側にも少なからず動揺を生んでいた。しかし、そんな状態で彼に勝てるはずもない。
テレス「おぇ....!な、なんだ...!?体が熱い!視界が....!」
滝壺「祟炎魔法・火神焼却之祟呪」
テレス「お、お前は....!」
滝壺「生憎、お前らみたいなクソ外道に名乗る名は持ち合わせてはいない。」
テレス「火系統根源魔法・炎神神k.....」
テレスは即座に根源魔法を発動させようとする。しかし、相手は想像を絶する怪物。そんな猶予は無かった。
滝壺「祟炎魔法・焼死之祟」
テレス「アガ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
根源魔法を発動させるよりも早く魔法を発動。テレスは自身の体が出す炎に焼かれる激痛の中、意識を手放した。
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ー大穴Fー
シエル「はぁ、はぁ......」
テリス「団長さん、あんたは良くやったと思うよ?根源魔法の使い手相手に、こんだけ粘ったんだ、あの世でする自慢話ができてよかったな。」
フーガ「風系統最上位魔法・風滅〝斬塵〟」
シエルへ向け放たれるすべてを切り裂き塵芥にする暴風。シエルはその瞬間、今までの記憶を走馬灯の様に思い出していた。そして笑った。
シエル「お前らなんかに、この国は落とせない...!きっと、皆が勝つ!」
その言葉と共にシエルの目から一筋の涙が零れた。
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この絶望的な現場はパンデモニウムの魔法によって国中に映し出されていた。そして皆、一様に思う。
「シエル団長が死に、この国は滅びる。」
その絶望感が人々の希望を打ち砕き、抵抗する意志を削ぐ。しかし、1人の少女がそれを否定する。
「大丈夫、シエルさんは死んでないよ。」
誰もがその言葉を現実を受け入れられない悲しい虚言と思った。だが、そうではなかった。
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フーガ「何?」
テリス「どうしたんだ?フーガ。」
フーガ「...当たってない?」
テリス「はぁ?あの傷で避けれる訳ないだろ?」
蓮斗「それはどうでしょうか?」
フーガ&テリス「!?」
蓮斗「大丈夫ですか?シエルさん。」
シエル「蓮斗、君...どうして、ここに...?」
蓮斗「どうしてもなにも、貴女を助ける為です。」
シエル「これは、この国の問題だ...君達が傷付く必要の、ない戦いだ。なのに、何故...?」
蓮斗「前にも言いましたけど、私パンデモニウムとは因縁があるんです。戦う理由はそれだけで十分でしょう?」
シエル「はは、やっぱり君には、敵わないな...」
シエルはそう絞り出すように呟くと意識を失った。
蓮斗「あとは任せて、ゆっくり休んで下さい。」
蓮斗「治癒系統最上位魔法・生命之癒」
少年がそう詠唱したと同時に淡い光がシエルを包む。光に覆われた体はすぐさま傷が塞がり顔色が良くなる。しかし、そんなものを見逃すほど、守り人は優しくない。
テリス「土系統上位魔法・土掌合掌」
フーガ「風系統上位魔法・斬風鏖刃」
容赦無く少年に魔法を放つ。しかし、それが少年に届くことは無かった。なぜなら
蓮斗「二重詠唱・貫雷蛇炎」
最上位魔法の二重詠唱によって魔法諸共意識を狩り取られたからである。
蓮斗「避難所に行きましょうか。」
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ほぼ同時に3箇所の大穴が制圧され、他の守り人達は焦りを見せていた。しかし、この襲撃の主犯、大幹部のアルド・グレイヴは冷静にある場所に向かっていた。そして、1つの大きな扉を開き、奥に座る少女に向け声をかける。
アルド「初めましてだな、女王陛下。」
イルア「やはり、狙いは私か。」
アルド「国を落とす、それ即ち、国のシンボルを殺せば事足りる。抵抗は自由にしろ。全くの無意味だからな。」
イルア「そうか、では抵抗させてもらう。」
イルア「二重詠唱・氷風神化」
アルド「いいね、できるだけ良い声で鳴いてくれ。そっちの方が、面白いからな。」




