表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/73

改元之神

滝壺「改元之神か...空間系統と改変を掛け合せた全く新しい根源魔法。世界で唯一天羽君だけが扱える進化した根源魔法。」

神崎「進化した、根源魔法....?」

香織「根源魔法って、進化する物なんですか?」

蓮斗「いえ、普通はしません。ただ、並外れた才能とそれを可能にする稀有な力があれば、可能かもしれません...」

香織「蓮斗でも、分からないの...?」

蓮斗「えぇ、私が読んできたどの本にも根源魔法が進化する、または変質するなんて事は記されていませんでした。おそらく、天羽君が人類史で1人目の変質した根源魔法の使い手です。」

滝壺「(冠位や執行官が使う霊基解放とはまた別、人間がその魔法の究極系の場所に至った時起こる変質現象を自身の異能で意図的に引き起こしたのか...)」

神崎「滝壺さん?どうしたんですか?」

滝壺「いや、なんでもない。君たちは絶対私のそばを離れないでね。あれは恐らく次元にすら干渉できる力だ。下手をすれば一瞬で死ぬ。蓮斗君ももしもの時は戦えるよう待機しておいてくれ。」

蓮斗「分かりました。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

天羽「.......」

リンド「クソガキィ...クソガキィィィ!!」

正気を失い、ただ自身が敵と認識した者を殺すまで止まらない悪鬼に成り果てたリンドは空間の変化も、天羽の姿が変わった事にも気付かず襲い掛かる。1歩、天羽へ近づく。その瞬間

天羽「改元世界〝天地反転〟」

天羽がそう呟くと天地が逆になった。地に転がる物は空へ落ち、空に浮かぶモノは大地を飛ぶ。

蓮斗「これは...!!」

香織「何これ...!?地面に立てない!?」

神崎「香織ちゃん、私に掴まって!」

滝壺「おいおい、これじゃあまるで、神の権能じゃないか...」

そう呟く滝壺さんの顔は軽く笑っていた。そんな状況で他に目をやると騎士達が空へ落ちて行くのが目に入る。

蓮斗「あぁ、もう...!」

蓮斗「三重詠唱・岩水龍王〝風森〟」

滝壺「蓮斗君ナイス!俺達も少し離れよう!動くから舌噛まないように注意して!」

滝壺「風系統中位魔法・飛翔」

そう言い私達4人が入る結界は私の魔法で作り上げられた森へ移動する。森へ到着すれば騎士達が一箇所に集まっていた。

シエル「あ、皆さん!ご無事で何よりです!」

騎士「あの少年はあんたらの仲間なんだよな!?あの少年は神かなんかか!?」

シエルが私たちの安否を確認している時他の騎士達が私達に質問を投げる。その表情は切迫しており、余裕が無いのを伺わせる。

滝壺「あぁ、あの少年は私達の一派だ。だけど、君達を殺す意図は無いから安心してくれ。」

そう言い天羽へ目を向ける。その姿は正に神と言っても差支えのない姿だった。

香織「蓮斗...蓮斗は今の天羽君と戦って、勝てる...?」

蓮斗「今の現状では9割負け、奥の手使用で五分って所です。マジで天羽君って天才ですね。」

滝壺「いや、確かに今の天羽君は白とも良い勝負出来るだろうけど、アレには勝てない。その奥の手を使えばまず神じゃ太刀打ち出来ないからね。それはまだしまっておいてくれ。もしもの時は俺が何とかする。」

蓮斗「...分かりました。その時は頼みます。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

天羽「次元×風・次元風化」

リンド「ぐぉぉぉぉ!?」

天羽「次元×土・転現土龍」

天羽の戦いは正しく神の権能を用いた物に見える。先程から何も無い場所に次々と様々な魔法を放ちリンドを圧倒している。

リンド「クソガキィィィ!!!」

リンドも負けじと魔法を連射する。正気を失っていても魔法の技能は損なわれないらしい。

天羽「次元×空間・断層結界〝歪曲〟」

リンド「!?」

天羽「お前の魔法、お前に返すよ。」

そう言うとリンドの魔法はその進行方向が曲がりリンドへ降り注ぐ。

リンド「あがぁ....」

天羽「さて、魔法も程々にして近接戦と行こうか!」

そう言い天羽はリンドへ向け飛ぶ。いや、空を走る。原理は分からないがおそらく空間魔法で足場を作っているのだろう。ものの3秒で天羽はリンドの元へ辿り着く。

リンド「クソガキィィィ、殺してやるぅぅ!」

天羽「やってみろ!」

瞬間、天羽の薙刀とリンドの剣がぶつかる。その衝撃波で周りにあった石などが凄まじい勢いでこちらへと飛んでくる。

蓮斗「空間系統上位魔法・天蓋」

蓮斗「天羽君ー!こっちにも影響あるんで、少しは加減してくださーい!」

天羽「すまん!でもまだ調整が難しいから加減ができない!そっちで何とかしてくれ!」

香織「丸投げだね。」

神崎「あはは...」

リンド「よそ見をするなぁぁぁぁ!」

天羽「まぁ、そんなに興奮すんなって!」

そう言い天羽はリンドを殴り飛ばす。

シエル「リンドに触れて...!」

滝壺「いた、触ってないね。腕を防御魔法で覆ってそれで殴ったのか。うん、それなら奪命魔法の影響も受けない。理にかなったいい作戦だ。」

シエル「しかし、リンドの魔法は特殊な物。防御魔法程度では一瞬で侵食するはず...なのに...」

蓮斗「今天羽くんが使っている防御魔法は次元と空間の混合属性。並の魔法じゃ傷をつける所か砕く事はできませんよ。」

天羽「次元×空間・次元龍〝転災〟」

天羽の魔法は規格外だった。リンドはどの魔法にも対応できずに直撃を繰り返す。いくら加減をしているとは言え、まだ未完成の根源魔法。そろそろかと思った時リンドがうわ言を言い出した。

リンド「騎士団長は、優しい、国の人間にも、信頼されてる...だから、お前らみたいな、怪しい、奴らが、なにかする前に...追い出さなきゃ、騎士団長が、悲しむ.....!」

シエル「リンド...?」

滝壺「なるほど、ようやく彼が俺達を目の敵にする理由がわかったよ。」

蓮斗「人一倍強い騎士団長へ対しての忠誠心、ですか...厄介なものですね。シエル騎士団長、彼出自を聞いても?」

シエル「え、えぇ。」

シエルが語ったリンドの過去を要約すれば特異な魔法を持って生まれ、それを理由に差別されていた。そうやって虐げられながら生きて居た時、シエルさんと出会い、受け入れられた事で今は騎士団副団長の座に座っている。との事だった。

香織「つまり、あの人の行動原理って...」

神崎「国防ではなく、騎士団長さんに対しての忠誠心から来るものって事?」

滝壺「十中八九そうだろうね。」

蓮斗「彼はおそらくシエル騎士団長が傷つく事を心底嫌っているんでしょうね。だから異邦人である私達を危険因子と認識してあそこまでの敵対心を見せた。簡単に言えば、シエル騎士団長に対しての忠誠心が暴走した結果が今の状況って訳です。」

シエル「リンド、お前....」

私の見解を聞いたシエル騎士団長は膝から崩れ落ち私たちに謝罪を始めた。

シエル「この度は、本当に申し訳ない...!これも全て私の責任!ですのでどうか、責めるなら私を!」

そう言いシエル騎士団長は土下座をする。それを見た私は少しばかり罪悪感を覚える。

香織「ど、どうする?蓮斗...?」

蓮斗「.....」

神崎「騎士団長さんが謝る事じゃないですよ!」

蓮斗「.....」

滝壺「どうする蓮斗君。許す?」

蓮斗「あー.....!」

天羽とリンドは以前斬り合いを続けている。まぁ、血飛沫を上げているのはリンドだけではあるが。

蓮斗「はぁ.....スゥ....」

蓮斗「天羽君!!!」

天羽「うぉ!ビックリした!なに!?」

蓮斗「一撃です!一撃で終わらせてください!」

天羽「はぁ!?なんでって、」

天羽はこちらへ目を向け状況を整理しているのか言葉が止まる。リンドの攻撃を片手でいなしながら考え込む。そして、

天羽「分かった!」

そう言うと同時に天羽はリンドから距離を取る。そして詠唱する。

天羽「次元×風×火三重詠唱」

天羽「絶界〝炎嵐〟」

しんと静まり返った空間。そしてリンドを中心に4つの炎の柱が立つ。その柱から発せられる熱が空へと収束し炎の嵐が舞い降りる。

滝壺「うっそぉ...」

蓮斗「殺しちゃダメですよ。」

天羽「分かってるよ。」

そう短い会話を終えると天羽は空へ手を伸ばす。そして腕を振る。瞬間、空から無数の炎の雨が降り注ぐ。それは死。それは終わり。リンドは正気を失った目でソレを見る。

リンド「シエル、団長.....」

短くそう呟いたリンドは炎に焼かれ地に落ちる。

天羽「俺の勝ちだ。」

そう締めくくり、魔法を解く。空間が元の世界へ戻っていく。勝ったのは天羽綾人だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ