表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/73

覇者vs黒王

天羽「空間系統根源魔法・次元覇者」

蓮斗「闇系統根源魔法・黒王戦鬼〝災禍〟」

その言葉と共に2人の少年の周りを黒と白の魔力が渦巻く。それは、変化。根源が人から神へと変わる兆候。その光景を目にし観客席の人々は言葉を失う。

司会「根源、魔法.....?」

司会はそう口にする。マイクの電源は着いたまま、その声は観客席全体へと拡声した。しかし、その声を聞いても観客達はなんの反応も見せなかった。

先生「あの二人は、あの若さでもう根源魔法に至っているのか...?」

先生はそう、ありえないものを見る目でそう呟く。

龍鬼「根源魔法。それは人の根源を神の根源へと昇華する人間の奥義の1つ。使用者には神に匹敵する身体能力と魔法使用時の魔力消費が限り無く0になる特性が付与される。正しく、人が神に近づくための技。」

創造神「なるほど、なかなかに強いね、あの2人。保有魔力量も申し分ない。私達の協会に欲しいね、龍鬼。」

龍鬼「あぁ、だが今はあの二人の戦いを見せてもらおう。」

冠位である2人は落ち着いた様子で言葉を交わす。その目は期待と少しばかりの好奇心で彩られていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

二人の周りの渦が徐々に解けていく。そして次第に顕になる姿。それは正しく神そのものだった。

1人の少年は髪が白く染まり、両腕は星空のように変化している。もう一方の少年は、二対の角が生え両腕が異形化、片目の色が反転した怪物の姿になっていた。

天羽「はぁぁぁぁ.......」

白い少年は息を吐く。そしてゆっくりと目線を下げ黒い少年を見つめる。一方の黒い少年は一切の動きが無く白い少年から目を離さない。そして、

蓮斗「闇系統上位魔法・黒月之災害」

天羽「次元系統上位魔法・不可侵領域」

攻撃と防御がぶつかり合う。魔法の威力が先程までとは比べ物にならない程の上昇を見せる。しかし、両者は動かない。数瞬の間を置き、少年たちが笑い声をあげる。

天羽「あはははははははは!」

蓮斗「ははははははははは!」

突然の爆笑。観戦する者達は呆気にとられる。しかし2人が会話を始める。

天羽「凄いな祇梨!魔法の威力がさっきの数倍、いや数十倍にまでなってんじゃん!」

蓮斗「それはこっちのセリフですよ。仕留めるつもりで放った魔法をこうも簡単に防がれるとは思いませんでしたよ。」

そこで会話するのはいつもの天羽綾人と祇梨蓮斗だった。観戦するクラスメイトや翔、凛は安堵で胸をなでおろした。

蓮斗「それにしてもさっき使った魔法、次元魔法でしたか?空間魔法ではなく?」

天羽「あぁ。空間系統の根源魔法〝次元覇者〟を使うと空間魔法の上位互換の次元魔法が使える様になるんだよ。魔法の種類は据え置きで出力と効果だけが変わるんだよ。便利だろ?」

蓮斗「便利ですねぇ...それにしても、根源魔法まで使える様になってるとは思いませんでしたよ。」

天羽「そりゃお前、俺だって深淵世界で真祖達に鍛えて貰ったんだ。強くなって当然だろ。」

蓮斗「深淵世界で、そちらも色々あったんですね。でもそのお陰で、全力を出しても問題ないって事ですよね?」

天羽「おうそうだ。だから、お互いに楽しもうぜ、祇梨。」

蓮斗「えぇ。」

そう言い2人は会話を終える。そして戦闘態勢をとる。2人以外存在しない世界、2人は互いの隙を探る。その時、何かが落ちる音がした。その刹那、2人の姿が忽然と消え、それと同時に凄まじい音がその場に響き渡る。祇梨蓮斗と天羽綾人がぶつかる。純粋な力勝負で勝ったのは天羽綾人。後方へ吹き飛ばされた祇梨蓮斗へ追撃を開始する。

天羽「三重詠唱・次元龍〝氷爆〟」

蓮斗「ははっ!」

眼前に迫る3属性の巨大龍を見て祇梨蓮斗は笑みをこぼす。そして、

蓮斗「闇系統最上位魔法・黒来災禍〝鏖龍〟」

祇梨蓮斗は三重詠唱に対して最上位魔法で対抗する。2種の龍の激突に観客席は大いに盛り上がる。ある者は驚愕し、ある者は称える。

天羽「こんなもんじゃねぇだろ!?祇梨!!」

蓮斗「当たり前でしょう!!!」

そう言い2人は魔法と近接を織り交ぜた戦闘に移行する。天羽綾人の神速の連撃に祇梨蓮斗は反応し、相殺する。攻防一体の戦いに冠位である覇王は歓喜する。

龍鬼「いいぞ2人共!もっと面白い戦いを見せてくれ!」

天羽「次元系統最上位魔法・空斬之使徒」

突如として複数の異形の天使が出現。祇梨蓮斗へ襲いかかる。

蓮斗「(邪魔だな、無視して攻撃を...!?)」

祇梨蓮斗は攻撃が当たる直前になり、いきなり回避を選択する。当たる寸前での回避、祇梨蓮斗はその異形の天使から距離をとる。

蓮斗「(何だ、今の感覚...避けずに受けていたら、負けていた.....?)」

祇梨蓮斗の脳裏にそんな考えが浮かぶ。攻撃を受ける刹那の瞬間、祇梨蓮斗はあの天使から言い知れない、得体の知れない力を感じとった。

天羽「流石に気が付くか。こいつの効果は空間を斬るんだよ。それも、どんな防御魔法を発動していてもな。」

蓮斗「なるほど、当たる寸前に感じた違和感はそれですか。」

そう言い祇梨蓮斗は自身の左足に目を向ける。そこには一筋の切り傷が刻まれ鮮血が流れ出していた。

蓮斗「まさか、私の特殊異能すら貫通するとは思ってませんでしたよ。」

祇梨蓮斗がそう言い天使の方へ目を向けると、天使は徐々に崩壊し、全て綺麗に消え去ってしまった。祇梨蓮斗はその突然の出来事で動揺する。しかし天羽綾人と平然と話し始める。

天羽「これがこいつらのデメリットだよ。どんな魔法も無視して攻撃できる分、発動してられる時間が極端に短いんだよ。」

そう言い天羽綾人は向き直る。その目には既に祇梨蓮斗捉えていた。

天羽「でも、悪い事ばかりじゃない。こんな風に、自分の武器にその特性を乗せる事も出来る。」

言い終わると同時に天羽綾人がスタートをきる。祇梨蓮斗もそれに反応し即座に臨戦態勢に入る。

蓮斗「(武器に魔法の特性を付与...武器は問答無用で私に攻撃を通せると考えると先程までの様な打ち合いは私が不利か。ならば!)」

蓮斗「二重詠唱・黒蝕蛇炎」

その詠唱と共に黒い蛇炎が同時に3体放たれる。天羽綾人は祇梨蓮斗が接近戦ではなく魔法での飽和攻撃に移行することを察知していた。

天羽「次元系統最上位魔法・次元龍」

最上位魔法を囮に祇梨蓮斗との距離を潰す。祇梨蓮斗は厳しい表情を見せ打ち合う。

天羽「どうした!?流石に防御無視の攻撃は怖いか!?」

蓮斗「そりゃまぁ!!」

蓮斗「(先程の魔法を付与したなら武器の方もいつか壊れる。それまで耐えれば.....)」

天羽「安心しろ!武器は壊れねぇから!!!」

蓮斗「!?....グフッッッ!!!」

祇梨蓮斗が一瞬見てた隙に天羽綾人の蹴りが祇梨蓮斗の腹部に突き刺さる。本来であればダメージは通らない。しかし、祇梨蓮斗には確かにダメージがあった。

蓮斗「あ゛ぁ゛....なんで...!?」

祇梨蓮斗がそう口にすると同時に天羽綾人の斬撃が飛ぶ。間一髪、祇梨蓮斗はそれを躱す。

天羽「次元系統最上位魔法・次元断裂」

不可視、神速、防御無視。その魔法が祇梨蓮斗を襲う。瞬間、祇梨蓮斗の左腕は宙を舞う。

蓮斗「グッ、ア゛ア゛ア゛!!」

祇梨蓮斗はその場に膝を着く。夥しい量の出血。観客席の人々はあまりの惨劇で言葉を失う。

天羽「一手の差だが、俺の勝ちだ。」

そう呟くと天羽綾人は祇梨蓮斗に向け薙刀を振り下ろす。祇梨蓮斗が一瞬笑った。



天羽「グフッッッッッ!!」

天羽綾人が後方に吹っ飛ばされた。腹に強烈な一撃を貰い天羽綾人は苦悶の声を上げる。

天羽「なんで...!?お前、動けたのか!?」

蓮斗「当たり前でしょう。あれだけじゃあ負けれませんからね。ただ、追い詰められてたのは本当です。天羽君の魔法と私の能力では相性が悪すぎる。だから、油断させる為に動けないフリをしたんです。」

天羽「じゃぁお前は、ハナからこれを狙って...いつからだ!?」

蓮斗「君が、武器に魔法を付与したタイミングですよ。壊れないって発言する前から策の1つにありました。」

天羽「それじゃあ俺は、まんまとそのブラフに乗せられたマヌケって事だ!」

そう言いながらも天羽綾人は笑いながら立ち上がる。それが分かっていたのか祇梨蓮斗も天羽綾人から視線を切らない。

蓮斗「私が勝ちます。」

天羽「いや、俺が勝つ。」

そう言い両者は構える。そして2人が動き出す。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ