戦闘訓練2
服装を着替えて早々に訓練棟に足を運んだ。訓練棟と言うだけはありとても広い空間がそこには広がっていた。
先生「では、これより2年との合同授業を始める。それで、今日は4人組を作り、その4人の内で戦闘訓練を行う。戦闘訓練の最中は教師が1人着く予定だからくれぐれも無茶はしないように。」
先生のその言葉を聞き、皆が一斉に動き始めた。
蓮斗「やっぱり香織さんや天羽さんは人気があるみたいですね。俺も早く班を決めないとな、」
そう考えているととある人物から声をかけられた。
翔「やぁ蓮斗。組む相手が居ないなら俺と組まないか?お前の能力にちょっと興味があるんだ。」
声をかけてきたのは翔さんだった。組む相手がいなかったのでちょうど良かったし顔見知りだから他の人と比べれば気を落ち着けられそうだ。すると前方から天羽綾人と香織が近づいてきた。
香織「あれ、お兄ちゃん?蓮斗と組むの?」
翔「あぁ。蓮斗が1人余ってるのが見えて可哀想だったからな。」
翔さんはそう言い笑った。ほんの少しその発言にムッとしたがいつも通りだったので口にはしなかった。すると香織と一緒にいた天羽が翔さんに話しかけた。
天羽「初めまして。俺の名前は天羽綾人です。以後お見知りおきを。」
翔「うん。こちらこそ宜しく。」
2人が挨拶している時に香織が話しかけてきた。
香織「蓮斗はまだお兄ちゃんとしか組んでないなら私たちも入っていい?」
蓮斗「勿論いいですよ。おふたりと一緒になれて良かったです。」
香織「やったー、じゃぁこの4人で班は決まりだね。」
そういい俺たちの班は決定した。如何せん人員が前回の特殊異能診断時に騒がれた3人が1つの班に集まったことで周りが動揺しているがこれに関しては仕方ないことだと割り切ることにした。
天羽「同じ班になった事ですし、皆さんの特殊異能を明かしてみませんか?ここには美月和先輩もいる訳ですし。」
天羽がそう言った。確かに俺も翔さんの特殊異能走らないからそれはありがたい提案だった。
翔「いいねそれ。じゃぁ俺から言っていこうかな?俺の特殊異能は【未来視】だよ。俺の未来視はまだまだ本の数秒先の未来を見ることが出来る。じゃぁ次は香織ね。」
香織「はーい。私の特殊異能は、【同一化】です。この能力が今のところ何と同一化するかは不明だけど強いはずよね。じゃぁ次天羽君。」
天羽「俺の特殊異能は【改変】ですね。身体能力なんかの自身に関することや相手の能力なんかを改変することが出来る代物ですけど、まだそこまで修練は積んでないんで今のところは自身の身体能力をいじれる程度です。じゃぁ最後祇梨君。」
蓮斗「俺の特殊異能は【万象の拒絶】って言います。ありとあらゆる物理、魔法の攻撃を完全に無効化する能力みたいです。」
こうして全員が自身の持つ特殊異能を説明したが全員が強力な異能を持っていて少しだけ引いている。
蓮斗「改めて聞きましたけど、全員ふざけた異能を持ってますね。」
翔「同感。でもやっぱり蓮斗のが1番ふざけた性能してるよな。なんだよありとあらゆる物理、魔法の無効化って、チートじゃん。」
天羽「確かにそれは一理ありますね。でも美月和先輩の未来視も結構すごいと思いますよ。その能力があれば不意打ちとか聞きませんよね。」
翔「まぁね。でも香織の特殊異能も気になるよな。同一化する対象がわかってないって、それ結構危なくね?」
蓮斗「それは思いました。早く分かるといいですね、香織さん。」
香織「やっぱりそうだよねー。私も早く何と同一化できるのか知りたいよ。でももし分かったらかっこいいのがいいなー。例えば第一真祖の次元との同一化とか強そうでいいよね。」
蓮斗「次元との同一化ってどんな能力なんでしょうね。あんまりパッと思い浮かべれ無いですよね。」
翔「確かに。」
天羽「そうですね。もしかしたらすごい概念と同一化できたりして。」
香織「だったらいいんだけどなー。」
そんな話をしていたら先生に早く始めろと注意をされ、俺たちは二人づつに別れるのであった。
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香織と翔さんの打ち合いが終わった。やっぱり2年生だからだろうか、動きが洗練されている上に様々な魔法を繰り出して香織を一方的に倒してしまった。そうして2人が休憩に入り俺と天羽の番がやってきた。何やら他の班からも見られているような気がするが気にしないのが1番である。
蓮斗「よろしくお願いしますね、天羽君。」
天羽「こっちこそよろしくね祇梨君。」
そうして俺たちの1vs1の打ち合いが始まった。